warning
error
success
information
揺らしたら音が聞こえてきそうな可愛らしい花を咲かせます。しかし、球根と花粉には有毒が含まれていますので食卓などには置けません。
今回は、そんな日本にも自生地があるスズランの育て方についてご紹介していきます。
スズランの開花時期は、4月〜5月で、白やピンクの花が咲きます。そのほかにも、赤や紫、黃と言った花も咲くので鑑賞も楽しめます。
花の形状は、釣り鐘のような形で下を向いて咲きます。
香りがよく、三大フローラルの一つに選定されています。香水の原料などにも用いられているぐらいです。ただ、花にも毒が含まれているので触らないようにしてください。
スズランを植え替える時期は、4月〜5月もしくは、休眠期の10月〜12月です。
だいたい春ごろに開花株が出回るので、入手したときに開花株の状態で植え付けするか、そのままの鉢で育てて葉が枯れ出したら球根の状態で植え替えしましょう。
スズランは休眠の期間に入っても株が成長しており、花芽が作られているので、植え替えしてもダメージは少ないです。
しっかり土台が出来上がっているので、その後の生長には影響が出ないため根や茎などに少し傷付いても丈夫に育ってくれます。ただし、冬の最も寒い時期の植え替えは避けましょう。
鉢植えの場合は、1年か2年には植え替えを行いましょう。スズランの土中の茎は、伸びると長くなるので窮屈にならないよう、一回り大きいサイズに移してあげましょう。庭に地植えで植えていても3年〜5年育てていると株が拡大してきます。株分けをすると同時に植え替えしてください。
スズランを育てるのに一番適している日当たりは、明るい日陰です。
日当たりがないと花付きも悪くなってしまいます。花を楽しみにしているのであれば、春と秋は十分に日光の当たる場所で管理してください。ただし、日当たりが良すぎても乾燥して枯れてしまうという問題があるので、ほどよい明るい日陰ほどの日当たりで育てましょう。
スズランは高温多湿を嫌うので、鉢植えであれば夏の間は半日陰に移動させるようにしてください。地植えする場合は、落葉樹や庭先にある樹の下などに植えるようにするといいです。
秋の終わりに差し掛かると地上部が枯れてしまいますが、冬を越して春になると新しい芽が吹きます。
また、枯れるまでの間は葉を傷めないように注意してください。元気に生長できなかった場合、年が明けに新しい花が付くときに悪影響がでてしまいます。
強靭な耐寒性の持ち主であるスズランは-10℃にも耐えうる草花ですので、冬はさほど気にしなくても問題ありません。夏は過湿にならないように注意してください。
鉢植え・地植えともに、水はけの良い土で有機質に富んだものを使うようにしましょう。
有機質の土には、5%以上の有機物を含んでいることで酸性の土になります。
鉢植えでは草花用の培養土を用いるか、配合土として小粒サイズの赤玉土と腐葉土と軽石を6:3:1の割合で混ぜてください。
水の流れを良くするためにも、通気性のよい土質を選びましょう。
すずらんの水やりは、土の表面が乾燥して白っぽくなっているころがタイミングです。たっぷりと水やりをしましょう。
庭先などに地植えしている場合は適度な湿度を保つようにし、梅雨入りしたときは多湿に、真夏の乾燥には十分な注意が必要です。
冬は休眠期に入っているので水やり頻度を少し減らし、土の表面が乾いて数日してから水やりします。頻度が多いと蒸れて根腐れの原因とな流ので注意してください。
また、室内へ取り込んでいるときは、暖房の風で乾燥するので霧吹きなどで葉っぱに水をかけてあげてください。温めてある水を使うといいでしょう。
花のつき具合を良くするために肥料を施すと良いでしょう。
春に芽が出てくる前の3月〜4月ごろと、花が咲き終わった後にゆっくりと効果が表れるタイプの肥料を使い、少量与えてください。
地植えした場合は、土に腐葉土などを混ぜていたときは肥料を与える必要はありません。有機質を多く含んでいる土にしておくといいでしょう。
スズランは有毒植物ですので虫が寄り付かないような性質をしています。病気・害虫ともに気になる点はありません。
スズランは、植え替えのところでも少し触れましたが「株分け」を行って増やします。
株分けの適期は植替えとほぼ同じで、10月から11月または3月頃です。取り出した株を、地中にある茎を4芽か5芽になるようにして切り分けます。
スズランは何もせずに放置していると、株が混み合って徒長などを起こして生育が悪くなってしまいます。
地植えなら4年を目安に、鉢植えなら2〜3年を目安に株分けを行うのが良いでしょう。
花芽と葉芽の区別をつけやすくするために、花芽を折らないように気をつけてください。花芽は少し丸みを帯びていて、葉芽は先が鋭く尖っています。
スズランは「種まき」でも増やすことができます。ただし、種から育てると花が咲くまでに長期的な時間がかかってしまうため、園芸店などでは出回っていないことが多いです。
そのため、種子は花が咲いた後に受粉したものを取って、確保しておく必要があります。
スズランには全草(特に根と花と花粉)に毒が含まれていますので、種を素手で触るとかぶれる可能性があります。必ずに手袋を装着してから作業に取り掛かってください。
まずは種の採取ですが、花後に当たる5月よりも後に小豆色をした実ができます。実を破ると中から種が出てきます。
そして、皮を剥いた実を水で洗い果肉を流してしまいます。果肉を十分に取り出したら、乾いてしまう前に、一般で売られている種まき用の土を使って蒔きます。
日陰で管理して、水切れさせないようこまめに水やりを行いましょう。
生育が早いものであれば、翌年の春ごろには新しい芽が吹いているでしょう。苗がある程度しっかり育ったら、お好みの場所に植え替えします。
スズランは日本でもよく知られている草花です。しかし、意外にも毒を持った植物なので、触るときは気を付かてくださいね。
箱入り娘のようなスズランを実際に育てて、立派な花を咲かせてみてください。
※トップ画像はPhoto by SHIRAさん@GreenSnap
FLORA