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アーティチョークと聞くと野菜とは思えない名前をしています。アーティチョークは日本ではあまり見ることができないキク科の野菜で、食用として使われています。
今回はアザミと同種のアーティチョークの育て方についてご紹介していきましょう。
アーティチョークは、季節を問わず日の光が当たる場所で管理しましょう。
冬では九州地方などの暖かい地域であれば戸外でも冬を越すことができるほど強いです。ただ、日当たりの良い場所は土が乾燥しやすくなります。置き場所や水やりに気を配りながら育てましょう。
アーティチョークは氷点下より1・2度低くても枯れません。ただし、凍結や霜に当たると、流石に枯れてしまいますので寒冷地では十分注意しましょう。
屋外での越冬は難しいので、株元に敷きワラや遮光ネットなどを使って被せておきます。アーティチョークを植えている周辺の土をかき集めて、寄せておくと凍結防止にもなります。
アーティチョークはハーブの一種であるため乾燥が苦手ですが、過湿も嫌います。
生育期には、土が乾ききってしまうと生長しなくなって挙句の果てには枯れてしまいます。また、過湿は根が腐る原因になります。土が乾いているときに水やりを行いましょう。
土質に保水性が高いと、より水分が残っている可能性があるので、土の中まで確認してから与えます。夏は湿度が高い時期なので、水の与え過ぎに注意しましょう。
冬の間でも土が乾いたら水分を補給してあげるようにしましょう。
秋以降になると葉が落ちて枯れます。これはアーティチョークが休眠期の入ったサインです。
アーティチョークの肥料は、生育期の5月〜6月に液体肥料を与えます。与える頻度としては2週間に一度施肥しましょう。
肥料不足になってしまうと、食用の株が生長しづらくなり、小さいサイズになってしまいます。足らないと感じたら追肥を施すなど、様子を見て調整しましょう。
アーティチョークを育てるときは、水はけの良い土であれば、そのほかの土質を気にする必要はありません。
鉢植えで育てるのであれば、小粒の赤玉土と腐葉土と川砂を6:3:1の割合でつくりましょう。
アーティチョークの葉や茎にはとげがあるので、植え付けるときには注意しましょう。
庭にアーティチョークを地植えするときは、人があまり通らない場所に植え付けましょう。また、ゆったりとしたスペースに植えることをおすすめします。
また、アーティチョークは移植を嫌います。一度植え付けて花が咲くほどに大きく生長した株は、掘り上げて別所に植えても根付きが悪くなってしまいます。
アーティチョークは多年草なので、1年サイクルで花を咲かせるので同じ場所で長年育てられる場所に植えると考えましょう。
アーティチョークは種まきから育てることも容易いです。
アーティチョークの種まき時期は、3〜4月か9〜10月頃が適期です。春まきにすると育てやすいので、初心者の方は八重桜が咲き終わる頃に蒔きましょう。
種は育苗ポットや小さめの鉢に土を入れて発芽してくるまで育てます。発芽を観測できたら元気に生長させるため間引きを行います。そして本葉が5枚に達したときに庭や鉢に植えます。
このときに移植せず大きくなると生育が悪くなるので、すぐに定植させましょう。
アーティチョークの増やし方には、「種まき」や「株分け」といった方法があります。種まき方法は前述の通りです。
株分けの適期は9月で、株元から生えてきた4・5枚の葉を付けた30cm以上の子株を根を付けたまま切り取ります。
一度鉢に植え付けおき、根を十分に鉢の中で張らせるようにしましょう。次の年の6月になったら鉢や畑に耕して植え付けします。
アーティチョークの野生種であるカルドンは、株分けのときにトゲで怪我をしないように注意しましょう。園芸用のグローブなどを用いて作業すると良いでしょう。
親株から太い根が直結していますので切り分けてください。とげに注意して作業しましょう。
アーティーチョークには、耐寒性がありマイナス1〜2度に耐えることができます。発芽には、15〜20度の温度を保たなければなりません。
春先になり蕾をつけると、その下の茎や葉の裏などにアブラムシが生息している可能性があります。
アブラムシが発生するとウイルス病にかかるようになってしまいます。さらにアブラムシの分泌物が原因でアリを誘います。発生したら、こまめに対策や駆除を行いましょう。
また、ハダニやヨトウムシなどもつきやすいです。
病気は、うどんこ病、苗立枯病、灰色かび病にかかりやすいです。アーティチョークを調理する際は、十分に水で洗ってから使うようにします。
夏が差し掛かる6月〜7月ごろからつぼみが付き始めます。鱗のような萼が何枚も重なりつぼみになってきたら花が咲く前に収穫します。
アーティチョークの主な収穫時期は、つぼみが少し開いているときで茎を3cm〜5cmぐらい残してカットしましょう。
つぼみの中はすぐに成長していき味が悪くなり、収穫できる時が短いです。収穫する時期を誤らないように気をつけましょう。
アーティチョークは、主に萼やつぼみの芯を食用として用います。
調理法は、火の通りを良くするために球状になっている部分を切ります。このとき、萼の先端が鋭く刺さる恐れがありますので切りときは注意しましょう。
エグみを取るためにもレモン汁で30分程度茹でます。茹で上がったら萼を剥がしていきます。剥がすときに外側は冷めていても、内部が熱いままの可能性があるので、やけどに注意してください。
萼を全て剥がして出てくる白い毛のようなものは、全部ていねいに取り除いてしまいましょう。残ったところが食べられる部分で、アーティチョーク・ハートと呼ばれています。
そのまま食べることができるので味わって食べましょう。緑と白色をした萼も食べることができるので挑戦してみてください。
アーティチョークの最も美味しい部分は「茎」という人が多いです。茎を縦に切断して、15分ほど電子レンジで加熱します。バターを乗せて食べると絶妙な味になるのでおすすめです。
アーティチョークはつぼみを食べることがほとんどです。
葉や根には、便秘解消や糖尿病、骨粗鬆症などに有効であるとされ薬草としても利用されています。ミネラル・食物繊維が豊富に含まれている健康食材となっています。
アーティチョークは日本では観賞用として親しまれているので、花を見る機会が多くなります。
アーティチョークの花の開花時期は6月〜8月で、花の色は紫色で、アザミとそっくりで大きくしたような形をしています。花は収穫せずにそのまま育てていくと見ることができます。
アーティチョークの花言葉は、警告・傷つく心・独立独歩・そばにおいて・孤独・厳格という意味が込められています。
葉の先端がトゲになっており、触るとけがをすることに由来しています。
アーティチョークはヨーロッパやアメリカではありふれた食材です。カリフォルニアで親しみのある野菜とされており、世界でも総出荷額が全体の7割も占めています。
キャストロヴィルという街では年に1回「アーティチョーク・クイーン」と呼ばれるコンテストも開催されています。
初代クイーンはかの有名な「マリリン・モンロー」となっています。アーティーチョークは、初めて食べる人には難易度の高い野菜です。
その理由は、食べられる部分の少ないことにあります。アーティーチョークの9割弱は捨てることになるので、食べるのも一苦労ですが、便秘気味や消化不良などに有効的とされているので、ぜひ収穫して食べてみてくださいね。
takenaka