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ヒペリカムは常緑の葉や花のほか、実も楽しめる植物です。キンシバイやビョウヤナギも同じ仲間として含まれます。この記事ではヒペリカムの育て方や花言葉などをご紹介します。
ヒペリカムは、オトギリソウ属とは、オトギリソウ科の落葉~常緑低木です。
常緑の葉や花、実を楽しむ植物ですが、最近では、黄金葉や斑入り葉のほか、実の色が鮮やかな改良品種など、これまでとは一味違う出回り注目されています。
通常の園芸用の品種の中には同じ仲間としてキンシバイやビョウヤナギも含まれます。
ヒペリカムを育てるときは日当たりがよく、風通しのよい戸外で管理します。ヒペリカムは耐寒性もあるので、気温が⁻15℃までなら戸外でも問題ありません。
日当たりの良い場所では実色が鮮やかになるので日当たりは大事ですが、真夏の直射日光に当たりすぎると葉焼けしてしまうので、日差しが強い時は遮光ネットなどでガードするか、半日陰になるような場所に植え付けて管理します。
ヒペリカムを植え付けるときは、庭植えの場合は、庭土に腐葉土や完熟堆肥をたっぷりと混ぜ込み、水はけと水もちがよい土を作ります。また鉢植えの際は、市販の花や庭木用培養土を使うと便利ですが、自分で作る場合は、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・ピートモス(酸度調整済)1などで配合した配合土を使います。
庭植えし、しっかり根付いたあとは水やりはとくに必要ありませんが、夏場の高温期は朝もしくは夕方など涼しいうちに水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えましょう。
ヒペリカムの施肥は、生育が始まる前の3月頃、そして開花時期が過ぎ、夏の暑さが和らいだ9月下旬から10月頃に行います。
肥料は粒状肥料を1㎡あたり150gぐらいの割合で株の周囲の土の上にばらまくようにして与えます。
ヒペリカムは3~4月と10月頃に植え付けを行います。株が大きくなるので、鉢植えより地植えをおすすめします。
地植えの場合は、まず根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、穴から掘りだした土に緩効性肥料を元肥として混ぜ合わせてから植え付けます。植え付け後は、根と根の似間にしっかりと土が入り込むように、棒でつつくなどして根と土をなじませましょう。
庭植えしたものは必要ありませんが、鉢植えの場合は株が大きくなり根が鉢底からはみ出してくるようになると、植え替えをおすすめします。植え替え時期は3~4月頃で、ひと回り大きな鉢に植え替えます。
ヒペリカムは春先に枝を伸ばし、花芽を作ります。冬の時期に剪定をして、伸びすぎた枝は切り戻しを行い、古枝や茶葉なども取り除き、新芽がつきやすくなるよう株を整えておきましょう。
花付きが悪い場合や茎が徒長している場合は根元から3分の1程度を残して切ります。
ヒペリカムは挿し木と株分けで増やすことができます。
挿し木で増やす場合は、5月~6月の開花前で新梢が堅くなりかける時期に枝を長さ10cmほどでカットし、先端の葉を2~3組だけ残した状態で下部の葉は摘み取った状態で30分ほど水に挿します。
水揚げした後は、切り口に植物成長調整剤を薄くまぶしてから小粒の赤玉土やさし木用土に挿します。たっぷりと水やりし、風が当たらない日陰で乾かさないように管理しましょう。
株分けもできます。株を堀り上げて、根っこから適当な大きさに株分けをして植え付けます。適期は3月~4月、10月です。
ヒペリカムは6~7月にかけて花を咲かせ、数日間花を咲かせたあとに、丸い実を花の中央につけます。実の色が少しずつ変化して行く様子を楽しむことができ、長くて2か月以上その変化を楽しむことができます。
また1回目の実がなり終わったあと、6月下旬ごろに剪定をすることで、2回目の花・実つきを楽しむことができます。剪定後は日光によくあてると、その後に若葉が生えて枝にボリュームがでてきます。そうするとまた秋に花が咲いて実がまたなるようになります。
ヒペリカムにはアブラムシなどの害虫のほかさび病などの病気が発生することがありますので、発生時期は特に注意して消毒するなどしましょう。
・アブラムシ 発生時期:9~10月 3~8月(4~6月、9~10月に特に多く発生する)
・アザミウマ 発生時期:9~10月 4~8月
アザミウマには、「ベニカXファインスプレー」など市販の殺虫殺菌剤が効果的です。定期的に散布して予防してください。
カリキナムやアンドロイドサエマムはさび病が発生することがあります。気温が下がる10月頃の発生が多く、発病すると葉に茶色の斑点ができ、枯死することもあります。風通しの良い場所で発生を抑制し、夏以降に殺菌剤を使用すると予防に効果的です。
ヒペリカムには「悲しみは長く続かない」、「きらめき」などの花言葉がつけられています。またヒペリカムには花後にかわいらしい実が残る姿から「悲しみは長く続かない」という言葉もついています。
花も実つきも楽しめるヒペリカムは、洋風やナチュラルな雰囲気のお庭によく合う植物です。ただよく茂り株が大きくなるという野性味の強い性質を考慮し、お庭に植える場合は単独のスペースを作って植えるなど工夫しましょう。
GreenSnap編集部