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こんにちは!OZEKI です。インテリアグリーンに、枝ものや実ものを入れるとセンスアップ!
シリーズでお届けしてきていますが季節に合わせて、実践してみてください。
今回は、空間をシックに、スタイリッシュに仕上げる、ブラック&ブラウンの素材をご紹介します。
ブラックを上手に操れば、シックでも、スタイリッシュでも空間を仕上げることが可能に。
一方ブラウンは、あたたかみや、オーセンティックな雰囲気を表すことができます。
素材をうまく知って、アレンジに挑戦してみましょう。
出回り時期や特性、取り扱い等、知るともっと実ものが好きになる実用的なものを紹介します。
ガマズミの仲間で地中海沿岸を原産地とする実ものです。10~6月という長い期間花を咲かせるため、実ものとしての出回り時期も非常に長いのが特徴です。実の色も濃いブルー、黒、茶色と少し色幅があり、季節によって異なります。フラワーデザインの現場では非常に使いやすい実ものです。
ナス科ナス属のアメリカイヌホオズキと呼ばれる植物です。若いうちは実はグリーンで、熟すにつれて黒く色づき、光沢のある実が特徴です。トマトのように垂れ下がるように実をつけています。市場には葉を取った状態で出回ります。枝が長いため、幅広い使い方ができます。
グラウンドカバーなどで知られるアイビーと同じキヅタ科の植物です。地中海沿岸など暖かな地域で実をつけています。日本ではイタリアからの輸入品がほとんどです。実がグリーンの若いものやカラーペイントされたものなど、近年バリエーションが増えています。葉も光沢があり使いやすいので、どんなデザインにも取り入れやすい素材です。
箪笥や下駄などの材料として使われるキリ(桐)の若い果実です。毛羽立った表面は独特で、筒状に実をつけます。この状態でもっと熟すと果実の中に種子ができます。実だけを使うには小さすぎるので、枝をうまく生かした使い方がおすすめです。
食用として馴染みのあるクリは、花材としてはグリーンの若い時期から、成熟して殻が開く頃まで長い期間出回っています。殻が付いたまま、もしくは枝として使われることがほとんどです。実の表皮が変形してできたといわれる「いが」は手に刺さると危険なので、この点を扱う時と展示する時に気をつけましょう。
スカビオサ・ステラタの花が咲いた後の実がステルンクーゲルと呼ばれています。実の表面の星形の萼裂片が特徴的です。ちなみに、ステルンクーゲルはドイツ語で「星の球」という意味です。実の表面がカサカサしていることからもドライ素材としても利用できます。
オトギリソウ科の植物です。黄色い花を咲かせた後、丸い実をつけます。実の色は茶色以外にピンク系、グリーン系、イエロー系と幅広く、また実の大きさも小粒から大粒のものまで多種多様です。年間を通じて出回りますが、夏場は国内産の葉がきれいで枝分かれしているものが出回ります。秋には葉が紅葉しているものも。一方、輸入品はどちらかというと葉があまりついておらず、枝分かれしていない仕立てのものがほとんどです。
マツの実ですが、正しくはマツの雌花の球果となります。花市場に出回っている物は、クロマツの実が多く、出荷前に乾燥し、種子を収穫しています。11月や12月には、金や銀にペイントしたものが出回ります。ステムがないので、ワイヤリングをしたり、ボンドなどで接着して使います。
沖縄県で生産される観賞用のパイナップルです。ステムが長いため、切花用として導入したところ人気を博し、生産量が増えています。近頃は少し実が大きく赤いスタールージュという品種も出回っています。夏らしいアレンジやミニブーケに使いやすい実ものです。
赤瓜や赤毛瓜とよばれるウリです。沖縄県では家庭料理の食材として親しまれています。「モーウィ」と呼ばれ、茶色の皮に網目状の模様が特徴的です。大きめのウリなので、アレンジメントなどに使う場合は竹串などを刺して使ってください。
茶色の質感が独特のリューカデンドロンです。写真のようなマツカサのような状態から、数日間経つと綿毛のように開いてきます。開いた状態をドライフラワーにするのもおすすめです。
photo (C) Tomoyuki Sasaki, Seibundo-Shinkosha
arrangement:Shinichi Nagatsuka
出展:書籍『ベリー・フルーツ・季節の実ものフラワーアレンジ講座』
ベリー・フルーツ・季節の実ものフラワーアレンジ講座
誠文堂新光社 刊
ISBN: 978-4-416-71228-3
季節によって植物の実の色合いや種類が変わる日本。ベリー、フルーツ、野菜などを含めた、実ものをフラワーアレンジメントに取り入れることで、季節感はもちろん、空間のひろがりや豊かな表情をフラワーアレンジメント作品に与えることができます。難しそうに感じられる植物の実の扱いですが、コツをつかみ、基本の形を理解することでぐんと身近なフラワーアレンジの素材になります。
フローリスト編集部