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ビオラは花の少ない冬の花壇を彩る貴重な花のひとつですが、真夏に種まきし発芽させれば、秋から半年以上花を咲かせることができます。
ビオラには様々な育て方がありますが、今回は一般的なビオラの種まきの方法や、発芽後の手入れについてご紹介します。
ビオラの種まきの時期は、9月中旬〜下旬頃が適しています(東京・神奈川を基準とする)。ビオラの発芽に一番適した地温は20℃前後です。夜間の最低温度が25℃を越えてしまうと種が正常に生育しないため、過ごしやすい秋の季節に移った頃を見計らって種まきをしましょう。関東以北の寒冷地であれば8月下旬頃から蒔き始めることも可能です。
また、気温20℃前後になる3月頃に種まきをすることも可能です。ただし、気温が下がって日照時間が短くなると、生育は緩やかになってしまうので、秋〜冬にかけては種まきを控えましょう。
ビオラは北ヨーロッパ原産の植物で、もともと涼しい環境を好み、夏のじめじめした暑さは苦手です。最近は夏の暑さに強い品種もあるので、夏まきをする場合は品種を選んで種まきを行いましょう。
7月下旬頃〜8月下旬頃に種をまけば、10月から11月頃にかけて花が咲き始めます。そうすると、秋冬に開花のピークを迎えるように調整することができます。秋に咲き始めれば、真冬、2月3月の春先にかけて、半年以上花を楽しむことができますよ。
ただし、真夏の暑い時期は発芽にばらつきが出やすく、立枯病などの病気が発生しやすかったり苗が徒長しやすかったりといくつか問題があります。そうならないためにも、涼しい場所で、遮光と風通しのよさに気をつけて育てるように注意しましょう。
真夏にビオラをうまく発芽させるためには、まず遮光をして地温が高くなりすぎないようにすることが大切です。遮光ネットをかけたり、直射日光のあたらない風通しの良い場所に置いたり、発芽までは空調の効いた涼しい室内に置くなどして、本来の発芽適温である20℃~25℃前後になるよう工夫しましょう。また発芽するまでは土を乾かさないようにこまめに水やりを行いましょう。
ビオラの種は、夏に常温で置いておくと発芽能力が失われてしまいます。ビオラの種を入手したら、種まきをするまで冷蔵庫などの冷暗所で保管しておきましょう。
ビオラの一般的な種まきの方法と、用意するものをご紹介します。
※種まき用の鉢は5号程度の平鉢やプランターなど何でも構いませんが、真夏に種まきする際は、暑さ対策のため、移動しやすい重さのものがおすすめです。セルトレイなど育苗用のトレーを使用すると管理や移植も楽に行えます。
ビオラの種を蒔いた鉢やプランターは、直射日光の当たらない涼しい場所で管理しましょう。真夏であれば、冷房の効いた室内で管理し、温度管理をしましょう。気温が下がる夜間だけ、まき床を外に出すのもいいでしょう。
ビオラは種まきした後、10日程度で発芽してます。発芽したらすぐに半日程度日光が当たる風通しのよい場所に移動させましょう。室内であれば、カーテン越しの日光があたる明るい半日陰に置きましょう。真夏に室内で管理する場合は、半日陰に2日程度置いて戸外の環境にも馴らすようにします。
屋外から日向に移動させる際は、よく晴れた日の午前中~午後3時半ごろまでは、50%遮光ができるような被覆資材をかけて暑さを緩和させるのがポイントです。真夏の種まきであれば、遮光は9月中旬頃まで続けましょう。
この時期に葉が混み合ってくれば、適宜間引きを行います。本葉が触れ合うほどの株間になるのを目安に間引きしましょう。
ビオラの発芽後は、毎朝水やりをしましょう。水やりは、表土がえぐれたり偏ったりしない程度の水圧の弱いハンドスプレーなどで行います。鉢底から水が滴るまで水を与えるか、もしくはトレイに数cmの水を張り、まき床ごと浸して底面から吸水させましょう。子葉が展開したら浸水はやや控えめとし、土の表面が乾いてから行うようにします。
施肥は、本葉が展開したら窒素成分10%を含む液肥を1000倍程度に薄め、1週間から10日間隔で水の代わりに施用します。
セルトレイなどの狭い場所に蒔かれた種は、夏場は水切れしやすいので、表土が乾きかけていたら午前中のうちに水やりをします。夕方は涼しくなりますが、徒長しやすくなるため水やりは基本的に避けましょう。子葉が生えてきたら、水やりはやや控えめにし、土の表面が乾いてから行うようにします。
ビオラの種は安価で手に入るので、種まきから育てることで安価に育てることができます。種を自分で選ぶことができるので、自分の好きな品種を作れるのも楽しみのひとつですね。
手間と時間はかかりますが、種から育てたビオラには人一倍愛着がわくのではないでしょうか。興味のある方はぜひ一度チャレンジしてみてくださいね。
GreenSnap編集部