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3月になり春が近づくと開花をするコブシとモクレン。とくにハクモクレンはコブシと似ています。混同されることも多いため、このページでは、コブシとモクレンの違いについ解説しています。コブシとモクレンの花、葉、開花時期にどのような違いがあるのか、見てみましょう。
コブシとは、モクレン科モクレン属の植物のことで、モクレンの仲間にあたります。名前の由来は複数の説があり、ツボミの様子が子どもの握りこぶしのように見えるからという説が有名です。
その他の説では、コブシのゴツゴツとした果実が子どもの握りこぶしに似ていることからコブシという名がつけられたとも言われています。
コブシのツボミには毛が生えているのが特徴です。
モクレンはモクレン科モクレン属の植物で、モクレンゲとも呼ばれます。かつては木欄(モクラン)とも呼ばれていて、これは花がランに似た樹木であることからこのような名前となりました。その後、ハスの花にも似ていることから、木蓮(モクレン)と変化しました。
モクレンの仲間のうち白色の花をつけるものをハクモクレンと呼び、見た目がコブシに似ています。コブシ同様、モクレンのツボミには毛が生えているので見た目がフワフワとしています。またツボミ期間が長いのも特徴です。
(上の画像はシモクレン)
コブシとモクレンは見た目がよく似ているため混同しやすいですが、花、葉などをよく観察することで区別ができます。
モクレン(ハクモクレン)の花は上を向いて開花するのが特徴です。開花の際に花弁が完全に開くのではなく、ふわっと膨らむ程度で、開き切らないのがモクレンの花の特徴です。モクレンの花の大きさは8〜10cmほど。
コブシは、モクレンと比べると小ぶりです。コブシの花弁は横に広がって開花し、完全に開き切るところにモクレンとの違いがあります。また、モクレンの花は上に向きますが、コブシは花の向きが上や左右に向きます。
白い花を上に向けて開花していたらモクレン、横などあちこちに花が向いていればコブシと判断してください。また花が大きいとモクレン、小さいとコブシと区別することもできます。
(上の画像はモクレンの葉)
モクレンとコブシは葉にも違いがあります。
モクレンは花期には葉がついていません。花が終わってから葉を出すのが特徴です。つまり花が咲いている間は花だけがあり、葉は出ていないということです。対してコブシは花期に葉が見られます。花の付け根部分に葉が1枚あるのが特徴です。花と同時に葉が出れいればコブシと覚えるとよいでしょう。
モクレンの樹高は3〜5mで、コブシは5〜20mです。剪定していると、見分けは付きにくいですが、樹高が5mを超えたらコブシと判断することができます。
モクレンは花期が3〜4月、コブシは3〜5月です。花期が重なるため、見分けるのは難しいかもしれませんが、長く咲いているとコブシだと判断ができます。
モクレンもコブシも気温が暖かくなる時期に開花をし、花も似ているため、混同されがちです。花の向きや花弁の開き方、葉の有無などで見分けることができるので、ぜひ判別してみましょう。
GreenSnap編集部