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赤色や白色などの仏炎苞(ぶつえんほう)を持ったアンスリウムは、南国の雰囲気が漂う植物で知られています。色鮮やかな花姿なので、室内のインテリアなどに大変人気があります。
アンスリウムは他の植物と同様に定期的に植え替えることで、花付きも良くなります。植え替えの作業は難しくないので、時期になったら是非挑戦してみましょう。今回は、アンスリウムの植え替えについてご紹介していきます。
アンスリウムはどちらかというと水を好む植物ですが、加湿状態は苦手です。そのため、アンスリウムは植え替えをしないで育てると、茎がどんどん立ち上がって密集状態となり、蒸れて病害虫が発生します。
また、長年同じ土で育てれば土の状態も悪くなりますし、鉢の中に根がいっぱいに張ってしまう根詰まりを起こして枯れることもあります。
アンスリウムを定期的に植え替えることで、より長く美しく育てることができるので、必ず作業しましょう。
アンスリウムの植え替え時期は、5~9月頃までです。十分に晴れた日の午前中の作業がおすすめです。
アンスリウムの植え替え頻度は、約2~3年に1回を目安にしてください。ただし、アンスリウム自体が弱っていたり根詰まりを起こしている場合は、すぐに植え替えましょう。
アンスリウムの植え替えでは、以下の道具を準備しましょう。
アンスリウムを植え替えるときの土は、市販の観葉植物用培養土か、草花用培養土を用意しておきましょう。
室内で育てる場合は、室内用の観葉植物用培養土がおすすめです。有機物が入っていないので虫や病気が発生しづらいメリットがあります。
市販の安価な培養土は排水性が悪いので、排水性を良くしたいときは2〜3割ほど日向土や軽石を混ぜて使いましょう。
もし一から自分で配合する場合は、赤玉土小粒6:調整済みピートモス3:日向土(もしくは軽石)1の割合で混ぜてください。
アンスリウムは半着生植物なので、そこまで大きな鉢に植える必要はありませんが、成長速度が早いので、一回り大きい鉢を用意してください。鉢の素材は通気性のいい素焼き鉢などがおすすめです。プラスチック製の鉢に植えるなら、土の通気性・排水性をより良くしておきましょう。
また、アンスリウムの草丈に対して、3:1の深さがある鉢を選ぶと、アンスリウムがよく映えます。
鉢を軽く叩きながら、アンスリウムの株を抜き取ります。
植え替えが数年ぶりの場合、根が回って抜けにくいことがありますが、無理に引っ張らずに鉢を叩き割って出すことをおすすめします。
根鉢(埋まっていた根とまわりの土)を3分の1ほどほぐします。
このとき黒っぽい根や、ひょろひょろと異様に長い根があれば清潔なハサミで切り落としましょう。
一回り大きい新しい鉢に、鉢底ネットを敷いて、鉢底石を敷き詰めます。こうすると土の流出を軽減できたり、排水性がよくなります。
また、あらかじめ鉢の3分の1ほど、培養土をいれておきましょう。
新しい鉢にアンスリウムの株を入れ、根鉢の肩と鉢のふち下1〜2cmのラインがそろうように、培養土の量を調整しましょう。
このとき、株の正面と鉢の見せたい向きがあっているかも確認しておくといいです。
位置が決まったら、移植ゴテなどを使って、少しずつ隙間に培養土をどんどんいれていきます。
ときおり菜ばしなどの細長い棒でつつきながら、根の隙間に入り込ませるようにいれていきましょう。
最後まで培養土をいれるのではなく、鉢のふち下1〜2cmは余裕を残しておくと、水やりのときにこぼれません。これをウォータースペースといいます。
最後に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをして、植え替え完了です。
植え替え直後は新しい培養土にも微塵が混ざっているので、鉢底から出てくる水が透明になるまで水やりするといいです。
アンスリウムを増やしたいときや、元株の大きさを変えずに元の鉢に植えたいというときは、植え替えと一緒に株分けという作業をしましょう。
株分けは次の通り、元株を分割して2〜3株に分けることをいいます。アンスリウムを株分けするときは、根鉢をできるだけほぐして、子株を見つけます。茎が別のかたまりから伸びているのでわかりやすいです。
子株と親株の分け目を見つけたら、清潔なハサミかナイフで切り分けましょう。その後は同じ方法で新しい鉢に植えてあげれば株分け完了です。
アンスリウムを植え替えた後は、明るい日陰に置いて、しばらくは霧吹きなどを用いて葉に水を与えましょう。本格的な水やりは、土が乾き切った頃か、新芽が伸びだしてからにしましょう。
肥料は市販の培養土であればほとんどの製品がすでに肥料が配合されているので、植え替え後1〜2ヶ月は不要です。もし未配合であったり自作の土であれば、1〜2週間後に緩効性肥料で置き肥をしましょう。
ハート型で色鮮やかなアンスリウムは、とても可愛らしいですね。アンスリウムには恋愛運や結婚運をアップされる風水効果があるといわれていて、インテリアとして室内に飾るのも人気があります。
アンスリウムは生育が早く丈夫な植物なので、初心者の方でも育てることができます。ご興味があれば、ぜひご自宅でアンスリウムの栽培を楽しんでみてはいかがでしょうか。
松原真理子
GreenSnap編集部