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おうちのサンスベリアが伸びすぎてしまった、葉先が枯れている、なんだか最近元気がない気がする。そんなときは植え替えをしてみませんか?
この記事では、人気の観葉植物サンスベリアの植え替え・株分けについて、時期や土・鉢の選び方まで詳しくご紹介しています。ぜひ参考にして、きれいな株姿に仕立て直してあげましょう。
サンスベリアは植え替えをしないと、次のような症状が出ます。
このような状態になるのは、土の栄養や排水性が失われて、根がうまく水分や栄養分を吸収できなくなっているからです。また、根が伸びる余地がないことも原因のひとつです。これを根腐れ、根詰まりといいます。
見た目も悪くなりますが、放っておくと枯れてしまうこともあるので、サンスベリアは2年に1回の頻度を目安に、定期的に植え替えしましょう。
サンスベリアの植え替え時期は5〜7月、もしくは9月頃です。気温が20〜30℃ほどの、暖かい時期に行いましょう。
サンスベリアは春と秋に生育期を迎える植物なので、暑すぎる30℃以上の夏や冬は成長が緩慢になるのでおすすめしません。
また、次のような状態を植え替えのサインだと思っておくといいです。
元の鉢から優しくサンスベリアを取り出します。無理に引き抜くのではなく、鉢ごと横に持って、底穴から指で押し出すようにするといいです。大株の場合は、あらかじめ鉢の内側を細長い棒で一周つついて崩しておくと、抜けやすくなりますよ。
鉢から抜けたら、根鉢(根とその周りについた土)をほぐします。一回り大きい鉢に植え替えるなら根鉢は下の3分の1ほどほぐしてください。大きさを変えたくないときや、根腐れしていた場合などは根鉢をすべて崩して、傷んだ根をカットしましょう。今回は伸びすぎたサンスベリアを仕立て直したいのと、害虫の被害があったため、根鉢をよくほぐして土を水で洗い流します。
この段階で、細長い葉や葉焼けが目立つ葉などは取り除いておきます。サンスベリアは他の観葉植物とは違って、葉を途中で切ってもそこから分岐して茂ることはないので、不要な葉はできるだけ根元からカットします。
内側の葉なら根元はハサミで。外側の葉なら割るように手で割けば根本から取り除けます。
一回り大きい鉢に、鉢底ネットをしいて鉢底石を敷き詰めます。こうすることで水はけがよくなり、過湿を嫌うサンスベリアが元気よく育ちますよ。
あらかじめ新しい土を鉢の3分の1〜2分の1ほど入れておきましょう。
サンスベリアを鉢の真ん中に据えます。このとき、少し離れて見てそれぞれの株が近くなりすぎないよう、葉が重ならないように位置を調整しておきましょう。
位置が決まったら、土をいれて植えていきます。細長い菜箸などでつつきながら、株同士や根の隙間に土が入り込むように植えましょう。
土を鉢のフチ下2〜3cmほどまで土をいれたら植え替え完了です。倒れるときはリング支柱や棒支柱を2〜3本挿して、ヒモで固定しておくといいです。
上の画像左は植え替え前のサンスベリア。右が植え替え後のサンスベリアです。高さがバラバラな葉や枯れ葉が目立っていましたが、植え替え後は鉢の大きさにあった葉がイキイキと伸びていてキレイになりました。
サンスベリアは上へと伸びる成長は比較的ゆっくりですが、横へと地下茎を伸ばしていく成長は早いです。そのためサンスベリアを今までの鉢で育てたい、大きくしたくないのであれば「株分け」を植え替えと同時にしてみましょう。
株分けをすることで、横へと伸びていったサンスベリアのボリュームが減ってコンパクトになるので、今までと同じサイズの鉢植えで育てることができますよ。
株分けのやり方は、植え替えのときに根鉢の土を落として、地下茎を清潔なナイフで切りはなすだけです。地下茎の断面は数時間天日干しして乾燥させてから植えましょう。
株分けのほかにも、不要な葉の健康な部分をつかって葉挿しで増やすこともできますよ。
サンスベリアを植え替えたあとは、しっかりと水やりをしてください。鉢の底から水がたっぷりと出るくらい与えて問題ありません。一度水をたっぷり与えたあとは、水やりはこまめにする必要はなく、乾燥気味に育ててください。
置き場所に関しては、植え替え直後は直射日光が当たらない半日陰で育てましょう。
植え替え後、よく成長するようにと肥料を与えたくなるかもしれませんが、肥料は与える必要ありません。むしろまだ根が定着しておらず、栄養を処理する力がないので肥料焼けを起こして生育不良になる可能性があるため控えてください。
2、3週間後、葉っぱを軽く引っ張って抜けないくらい根付いているようであれば、従来の育て方で管理してください。
サンスベリアにおすすめの土は、とくに通気性・排水性が高いものです。
市販にはサンスベリアに適した土壌になるよう配合されたサンスベリア用培養土も売られているので、そちらがおすすめです。他にも観葉植物用培養土や多肉植物・サボテン用培養土も使えます。ただし観葉植物用培養土は製品によって通気性・排水性が低い可能性があるので、場合によっては川砂やパーライトなどを1〜2割足してあげるといいでしょう。
自分でブレンドする場合は、赤玉土6、腐葉土2、川砂2の割合で混ぜて、元肥用に緩効性化成肥料を土1ℓあたり20〜30gほど混ぜて使ってください。
サンスベリアは乾燥を好む植物なので、できるだけ通気性のいいテラコッタや素焼き系の鉢に植え替えするのがおすすめです。
プラスチックやガラス製などの通気性の悪い鉢に植える場合は、土により多めに川砂を配合して通気性を上げてあげましょう。置き場所も風通しの良い場所に置くことが大切です。
植え替えの場合は必ずひとまわり大きい鉢にします。一気に鉢の大きさを上げてしまうと、土の量も増えるため水やりをすると水分過多になります。また根がスカスカに育ってしまって生育不良の原因となるので、必ずひとまわり大きなサイズの鉢を選びましょう。
また、サンスベリアの根は短く、地下茎を横に伸ばしていくので、倒れないようにするためにも深植えにする必要があります。そのため深型の鉢を合わせると見た目もスタイリッシュで素敵です。
サンスベリアの植え替えのタイミングで株分けにもチャレンジしてみませんか。お気に入りの植物が増えるのでおすすめですよ。適切な時期に行えば失敗リスクは下がります。ぜひ行ってみてください。
松原真理子
GreenSnap編集部