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沙羅双樹という植物の名前を聞いたことがある方は多いでしょう。平家物語にも登場しますが、実際に花を見たことがある方はあまりいないのではないでしょうか。
このページでは、沙羅双樹の花言葉について解説しています。実は日本では珍しい花ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
沙羅双樹は日本ではあまり見かけない植物で、沙羅双樹と言われている植物は実際はナツツバキです。そのため、沙羅双樹には花言葉が設定されていません。
ナツツバキの花言葉は、「愛らしい人」、「愛らしさ」、「はかない美しさ」、「哀愁」です。
有名な平家物語の一説「盛者必衰」から「はかない美しさ」、「哀愁」となったと考えられます。
沙羅双樹は仏教三大聖樹の1つとされています。
沙羅双樹は古代インドの言葉では、サーラ、シャラと呼ばれています。これを日本では漢字で「沙羅」とあてはめました。さらに、お釈迦様が涅槃(入滅)に入った際に、2本の沙羅双樹の間に横たわったことから、「2対の樹木」という意味で「双樹」とつけられました。
このように、沙羅双樹の由来と仏教は切り離せない関係です。涅槃図にも沙羅双樹が描かれているほど、仏教では有名な植物です。
沙羅双樹の花はツバキに見た目が似ています。花期は3月から5月で、白い花弁をつけるのが特徴です。沙羅双樹の花の香りはジャスミンのようで、バラやぶどう、オレンジにも含まれる香り成分があることから、良い香りとされています。
樹高は30メートルになることもある立派な植物です。花は美しく、幹はとても丈夫です。東南アジアでは、船の材料に使われることがありました。また樹脂は香料に使われるなど、沙羅双樹が生育する地域ではとても馴染みのある植物です。
沙羅双樹という名前は植物に詳しくない方でも名前は聞いたことがあるでしょう。国語の授業で平家物語を暗唱したことがある方は、知っているはずです。「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す」とありますよね。
歴史的な書物に書かれているので、サクラやウメのように古くから日本人になじみのある植物のように感じるでしょう。
しかし実際は、沙羅双樹は熱帯性の性質があるため、日本の気候に合わず生育しません。平家物語に書かれた沙羅双樹も実はナツツバキとされていて、当時も日本には沙羅双樹がほとんどなかったとされています。
ナツツバキは沙羅双樹に見た目が似ているため、沙羅双樹の代わりとして寺院に植えられています。もしも本物の沙羅双樹を育てるとしたら温室となるでしょう。沙羅双樹は、国内では珍しい植物と言えます。
沙羅双樹は日本では珍しい植物です。花は白いツバキのようで、ややうつむき加減で咲く様子ははかなげで、平家物語の一説を思い起こさせます。国内の温室で見ることができるかもしれませんので、ぜひ観察してみませんか。

GreenSnap編集部