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椿(ツバキ)は、日本原産の美しい花です。昔から日本人には親しみのある花で、万葉の世界にも登場します。そんな椿にはどのような花言葉があるのでしょう。また、怖い花言葉もあるといわれていますが、本当なのでしょうか。
ここでは、椿の花言葉に注目しつつ、椿の種類や、椿を贈る際に気をつけたいことなどをご紹介していきます。
ツバキの花言葉は、「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」です。
ツバキの花は大ぶりで華やかに思えますが、花に香りがないことから、西洋ではこのような花言葉がつけられました。日本と西洋では、ツバキの花に対して少しイメージの違いがあるようです。
ツバキは色別にも異なる花言葉の意味を持っています。
赤 | 「控えめな素晴らしさ」「謙虚な美徳」 |
白 | 「完璧な美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」 |
ピンク | 「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」 |
椿は、イギリスでは赤い花は「謙遜な美徳」、白い花は「至上の愛らしさ」を意味するとされ、「美徳」、「確固・不変」「私はつねにあなたを愛します」など、椿の花言葉は、美徳のシンボル的意味合いが強くなっています。
実は椿の花言葉には、怖い意味もあるといわれています。それは「罪を犯す女」という裏花言葉があるからです。
フランスでは、椿は「贅沢な」「おしゃれな」という意味でとらえられ、椿が商売女にたとえられることがあります。
その理由は、『椿姫』というフランス小説にあります。娼婦と青年が恋に落ちるものの、最後は娼婦が青年を裏切り悲しい別れが待っているという話です。
しかし実際には、娼婦の裏切りは青年を愛すが故の行動だったので、「美徳」そのものだったように思われます。
椿はとても美しい花言葉を持つ花なのでプレゼントしたくなるかと思いますが、贈る際には以下のことに注意しましょう。
椿の花が散るとき、花ごとポトっと首から落ちるため、死をイメージさせるともいわれています。そのため、椿は病人へのお見舞いに贈るのはタブーとされていますので、気をつけてください。
また同様の理由から、還暦のお祝いなど、お年を召した方への贈り物としても避けた方がよいでしょう。
ツバキは「東の方向」で育てると、幸運を招いてくれるとされています。
東は春のイメージがあるとされており、赤い花や実になるものを植えると家が栄え、ピンクの花や実がなるものを植えると良縁が舞い込んでくるとされています。
冬から早春にかけて、鮮やかな朱色やピンク、白の花を咲かせる椿には、多くの園芸品種があります。
椿は、枝先に1輪ずつ半開きの状態で花を咲かせるのが特徴的です。
花は山茶花(サザンカ)と似ていますが、椿は咲き終わった花が、その花の形のまま落ちて散るのに対し、山茶花は花びらが1枚1枚散っていきます。
ツバキは太古の時代からあったとされる霊木で、長寿の木ともされています。春と秋をそれぞれ8000年と考え、人間の3万2000年がツバキの一年間になることが長寿の木の由来です。
そんなツバキの名前がつけられた由来には諸説ありますが、光沢したつやつやの葉を持つ木から「ツヤハキ」を転じてつけられたともいわれています。
日本全域を原産地とするツバキは、台湾や朝鮮半島南部でも見かけることのある庭木です。
そんなツバキの品種には、樹高が高く育つ「ヤブツバキ」や、雪がよく降る地域で育っている「ユキツバキ」などがあります。一般的に、椿というとヤブツバキ(ヤマツバキ)のことを指します。
ヤブツバキは本州や四国などに分布しユキツバキは、東北や北陸で見かけることができます。この2品種が分布している、ちょうど中間の地域にユキバタツバキという品種も自生しています。また、江戸時代から茶花として用いられ重宝している「太郎冠者」や「草紙洗」など多くの品種があります。
日本の品種だけで2200種類もあり、海外の園芸品種も合わせると5000種類以上もある親しまれています。
ここでは、椿の花言葉についてご紹介しました。
椿は、基本的に控えめな花言葉を持ち、美徳の意味合いが強い花です。
フランスの小説『椿姫』の影響で、怖い花言葉もあると言われていますが、よくよく中身を知れば、やはり謙虚な「美徳」そのものであることがわかります。
とても美しく、控えめな花言葉を持つ椿ですが、その散り方から死を連想させる花でもありますので、プレゼントとして贈る際には十分注意しなくてはいけませんね。
GreenSnap編集部