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骨粉はリン酸が多く含まれた有機肥料のひとつです。草花の追肥や、ぼかし肥料の材料などに使えて便利な肥料なので、特徴や使い方を覚えて、日々の家庭菜園や園芸にいかしましょう。
今回は有機肥料のひとつ、骨粉の特徴や使い方についてご紹介します。
リン酸を主体にした肥料のため、単肥的な使い方をしたり、ぼかし肥料の材料として他の肥料と混ぜて使われます。
骨粉に含まれる成分は、焼成する動物の種類や比率によって異なりますが、およそ下記のような比率になります。
窒素2〜4%:リン酸17〜24%:カリ0.1%前後
ご覧の通り、リン酸が突出して多く含まれているのが骨粉の特徴です。一方で、窒素とカリについては製品によってかなりばらつきがあります。
というのも骨粉には、骨粉を飼料にしたために発生したBSE(狂牛病)の再発を防ぐため、10%ほど他成分を混ぜて肥料としてのみ使用するという義務があります。
そのため、製品によっては窒素がより多いものや、カリを追加した骨粉肥料もあるのです。
骨粉の主体となっているリン酸は、花肥や実肥ともよばれる要素です。植物の細胞膜の構成となる成分なので、リン酸が適正値だと花つきがよくなったり、実つきがよくなる効果があります。
骨粉に含まれるリン酸は”ク溶性のリン酸”で、緩効性です。ク溶性とはクエン酸2%液で溶けて初めて効果がでるという意味で、植物の根から発せられる酸によって、徐々に、そして長くリン酸の効果が発揮されます。
骨粉には窒素、リン酸、カリの3要素のほかにも、二次要素と呼ばれるうちのひとつであるカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムには細胞組織を強化する働きがあり、骨粉を与えることで植物全体が丈夫になるという効果もあります。
なお、土壌酸度を調整する苦土石灰と窒素分は、混ざるとアンモニアガスを発生させてしまうため、土づくりの際はかならず1〜2週間の時間をずらしましょう。
たとえば、植え付け3週間前に骨粉を含む有機肥料を施し、植え付け1週間前に苦土石灰をまいてその後の植え付けに備えるといった工程がおすすめです。
骨粉に含まれるリン酸は、草花や果菜類(トマトやナスなど)の野菜の開花期や結実期に追肥してやると、より花つきや実つきがよくなります。
ただし、骨粉のリン酸は緩効性なので、水溶性リン酸を含む過リン酸石灰などと同量の割合で併用するようにしましょう。草木灰に含まれるリン酸も水溶性なのでおすすめです。
なお、製品によっては最初から水溶性リン酸が配合されており、速効性をかねそなえた緩効性の骨粉肥料として使えるものもあります。製品表示を確認してみるといいでしょう。
ぼかし肥料はペットボトルでもつくれるので、簡単に挑戦できます。こちらのページに詳しいレシピや作り方をご紹介しているので、参考にしてみてください。
骨粉はカルシウムが豊富なので、カルシウム不足による欠乏症が起こしやすい野菜に使うのもおすすめです。たとえば、トマトの尻腐れ病や、キャベツ・白菜などの縁腐れ、芯腐れの予防もできます。
ただし、骨粉の与えすぎはリン酸が過剰になり、マグネシウムの吸収を妨げるので注意しましょう。
製品によって、含まれる成分や効果のあらわれ方が異なるので、しっかりと製品表示を確認して購入するようにしましょう!
GreenSnap編集部