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オレンジ色や黄色い花姿の水仙は、日本でも親しみがある植物ですね。ラッパスイセンやペチコートスイセンなど数多くの品種があり、香りも実に豊かです。
綺麗な花姿の水仙ですが、実は毒があることをご存じでしょうか?水仙は道端などに自生していることも多いので、口にしてしまうと大変危険です。今回は、水仙の毒やその症状などについてご紹介していきます。
水仙は初心者でも育てやすい花で、見た目も美しいことから、ご自宅のお庭などで育てている方も多いのではないでしょうか。ただし、この水仙には毒が含まれているため、扱いには少し注意が必要です。
毒は水仙の葉や球根など全ての部位に含まれています。とくに水仙の球根には毒が多く含まれていて、球根の致死量は10g程度です。
球根を加熱調理しても毒の量は変化しないため、日頃からほかの植物の球根と間違えないように管理することが大切です。絶対に口に入れないように注意しましょう。
水仙にはすべての部位に毒性が含まれるため、園芸作業の際は手袋をしておく方が安心でしょう。
土に毒性がうつることはありませんが、念のため素手では触らないことをおすすめします。
水仙全体には、「リコリン」や「ガランタミン」、「タゼチン」や「シュウ酸カルシウム」などの有毒成分が含まれています。
水仙の葉や球根の部分を食べてしまうことで、嘔吐や頭痛、発汗などの症状が現れます。症状が現れるのは食べてから約30分以内で、症状がひどくなると昏睡状態になることもあります。嘔吐して毒を全て吐き出してしまえば、重症化することはほとんどありません。
また、水仙にはシュウ酸カルシウムが含まれていることから接触性皮膚炎を起こす場合があるので、葉などに触れる際は十分注意しましょう。
冬から春の時期にかけて咲く水仙ですが、葉の部分はニラによく似ています。そのため、花が咲いていないとニラと間違えてしまう可能性があります。水仙とニラを見分ける方法は、葉と根元の部分を比べましょう。
水仙の場合は、葉が太くて匂いがありません。一方で、ニラは葉に匂いがあります。そして、水仙には球根がありますが、ニラにはひげ根があります。この違いを知っておくことで、畑などに植えられているのがどちらかを見分けることができます。
その他、水仙の球根の形は玉ねぎに似ているので、間違えないように気を付ける必要があります。日本では、水仙を他の野菜と間違えて食べてしまう人が毎年病院に搬送されています。ご自宅のお庭や畑などで水仙を育てる際は、ニラや玉ねぎなどの近くは避けるようにしましょう。
水仙は人間には危険な植物であることが分かりましたが、実は危険なのは人間だけではありません。犬や猫などの動物も、水仙を口に入れてしまうことで中毒症状を引き起こします。猫は体が小さいので、水仙の球根などを少しかじっただけでも影響が大きく、場合によっては心不全になることもあります。
水仙を花瓶に入れて飾る方も多いとは思いますが、室内でペットを飼っている方は水仙をペットが届かない場所において管理する必要があります。万が一ペットが水仙を口に入れてしまった場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
今回は、水仙の毒についてご紹介してきました。綺麗な水仙には有毒成分が含まれているなんて驚きですね。水仙は公園や道端などにも咲いていますが、うっかり触ったり口に入れてしまうと大変なことになります。
水仙が咲くと近くまで寄って触りたい気持ちになるかもしれませんが、水仙には触れず距離を保ちながら観賞を楽しみましょう。
GreenSnap編集部