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植物やコンクリートに小さな赤い点のような虫がいたら、それは赤いダニかもしれません。ここでは、そんなアカダニについてくわしく解説しています。アカダニ(アカムシ)の特徴や、発生時期、発生原因をはじめ、植物が被害に合わないようにするための対策や、万が一植物についたときの対処をまとめていますので、ぜひご参照ください。
アカダニは、クモ綱ハダニ科の虫のことでハダニの一種です。植物に付着する虫で、春から秋にかけて見かけます。アカダニは植物の栄養を吸い取り植物を弱らせるため、園芸家にとっては厄介な虫です。
アカダニの最大の特徴は外見が赤いことで、名前にも由来しています。クモ綱なので足は8本あります。
別名はタカラダニで、体長は小さく1ミリ前後。小さいですが、よく動きます。小さいと0.3ミリほどなので、いくら赤くても目視しにくく、発生しても気がつかないこともあるため、すでに植物が被害にあっていることもあります。
アカダニは繁殖力が強く、卵から成虫になるまでの期間はたったの10日しかありません。1匹いるとあっという間に広がることがありますので注意が必要です。
アカダニが植物の葉の裏に付着して、口からストローのような器官を出し、葉の栄養を吸ってしまいます。アカダニに吸われた葉の部分は、葉緑素が吸われているため、緑が抜け、白くなってしまいます。葉に白い点が出てきたらアカダニの被害にあっている可能性が高いです。
アカダニの被害を放置しておくと、どんどん白い点は広がります。やがて光合成ができなくなり、植物が傷んでしまうので注意が必要です。
また人間への被害ですが、噛まれたりして毒がまわる、血を吸われるということは報告されていません。ただし、アカダニが皮膚に付着することや、吸い込んでしまうことで、アレルギーの原因にはなる可能性がありますので、繁殖させないようにしましょう。
アカダニは冬以外は活動時期と考えてください。とくに高温で乾燥した環境を好み、梅雨明けから真夏の時期が特に発生しやすいです。
アカダニはメスしか存在しませんが繁殖します。これを単為生殖と呼びます。この特徴からアカダニが1匹いるだけでも増えてしまうことがあるのです。
アカダニは植物の花粉をエサとして増えていくため鉢やプランターにつきます。またアカダニは、コンクリートについていることもよくあります。これはコンクリートを好んでいるのではなく、コンクリートには花粉がよくつくからとされています。
アカダニが万が一植物の葉などに付着していたら、まずテープなどで取ってください。たくさん発生した場合は、殺虫剤を使用します。アカダニはハダニの一種なので、ハダニに効果のある殺虫剤をお選びください。
また、ダニ用の誘導シートなどを使うのも効果的です。商品の説明書きを読んで、アカダニも対象か見てから購入してください。
もしアカダニを見つけたら、その周辺を高圧洗浄機などで定期的に洗い流しておくとなお良いです。
アカダニは一度大量発生してしまうと、完全に駆除することはむずかしくなります。普段からの予防を心がけておきましょう。
アカダニは水を嫌うので葉水をすることが最大の予防といえます。
葉水とは植物の葉に水を霧吹きなどで吹きかけることです。アカダニは1ミリ前後ととても小さな虫なので、少しの水でも溺れやすくなります。こまめに水をかけて、寄りつかないようにしましょう。
また植物にとっても葉水は良いことなので、ついでに赤ダニも予防しましょう。
濡れたティッシュで葉の表面と裏を拭くのもおすすめです。ただし、あまり強くティッシュでこすると植物にストレスがかかってしまうので注意してください。
また植物の株の間隔を開けておくのもおすすめです。1つの植物にアカダニが発生しても、隣との距離があれば異動が難しくなります。間隔をあけて、なるべく被害が広がらないように対策をしておきましょう。
アカダニは予防が大切です。とても小さいので気がつくと葉の裏で大量発生していることもあるため、こまめに葉水をしたり、葉の裏までチェックしておくようにしましょう。
虫の発生を予防できるだけでなく、植物の健康チェックにもなりますよ。ぜひ行ってくださいね。
GreenSnap編集部