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ブドウ(葡萄)は品種がたくさんあり、気候や土壌に対する適応力もあるため、日本各地で栽培が可能な果樹です。そんなブドウは一本だけでも結実するため、家庭菜園でも人気があります。ここでは、そんなブドウを栽培する上で注意しておくべき、かかりやすい病気の名前と各症状、発症しやすい時期や部分、予防対策などについて、詳しくご紹介します。
ブドウの栽培においては、5〜10月頃に病気を発症しやすいです。特に梅雨などの湿気の多い時期には注意が必要です。
とはいえ、発症する病気によって、詳細な時期は異なりますので注意しましょう。
晩腐病(おそぐされびょう)とは、果実に茶色の小斑点がつき、次第に果実全体が腐敗していく病気です。周囲にも伝染するため、見つけ次第、その果実は取り除いておきます。
農薬散布だけでも防ぎづらいため、収穫時期にも雨の多い地域では、雨よけ対策なども並行して行っておくと良いでしょう。
さび病とは、その名の通り、葉っぱがさびついたかのような赤い斑点がつく病気です。4〜7月、9〜11月頃に発症しやすいとされていますが、発症したばかりの頃は、赤ではなく白や薄黄色の斑点がつくため、初期の発見が遅れやすいです。
発症するとどんどん広がっていくので、見つけ次第、発症部分を取り除き、農薬などを散布して対策しておきましょう。
べと病とは、葉に不規則な黄色い斑紋ができたり、葉の裏に黒っぽいカビが生える病気です。周囲に伝染するため、放っておくと葉が枯れ、どんどん落葉してしまいます。
こうなるとブドウの収穫量にも影響が出るので、見つけ次第、発症部分は取り除いておきます。梅雨などの湿気が多い時期に発症しやすくなるため、これらの時期には雨よけ対策をしておくと良いでしょう。
黒とう病とは、葉っぱや果実に、茶色や黒色の小さな円形の小斑点が発生する病気です。梅雨の時期に発症しやすく、さらに一度発症すると、翌年以降も繰り返し発症しやすくなってしまいます。
こまめに農薬などを散布するなどして対策すると良いでしょう。
褐斑病(かっぱんびょう)とは、葉っぱに赤褐色の斑点がつく病気です。病気が進行すると、斑点はどんどん大きくなっていき、植物を弱らせたり、実つきに影響を与えます。
梅雨の時期など、湿気が多くなると発症しやすくなります。発生を防ぐためにも、肥料は規定量をしっかり与えてあげましょう。また、冬の間にしっかり落葉処理をしておくことも大切です。
うどんこ病とは、その名の通り、白いうどんの粉のようなものが葉っぱなどに付着する病気です。うどんこ病はカビの一種であるため、発症すると、植物の育ちが悪くなってしまいます。
肥料が多すぎたり、少なすぎることで発症しやすくなるため、ブドウにあった肥料を選ぶと良いでしょう。また、苗の風通しや日当たりの悪さも影響するので気をつけましょう。
灰色かび病(ボトリチス病)とは、葉や茎、果実などに灰褐色のカビが生えて腐敗する病気です。雨の日に多く飛散する性質から、梅雨の時期に発症しやすくなります。
発症や増殖を防ぐためにも、日当たりや風通しの良い場所で栽培し、水やりは株元からあげるなどの工夫をしておきましょう。なお、発症した部分はこまめに取り除いてください。
ブドウは湿気に弱いため、水をやりすぎたり、株同士の風通しが悪かったりすると、成長が鈍り、病気を発症しやすくなります。
湿気を防ぐためにも、株を密集して植え付けない、雨が続く時期には雨よけ対策を取るなどをしておきましょう。
また、ブドウへ窒素肥料を多く与えすぎると、株が軟弱に育ち、病気を誘発する原因にもなり得ます。さらに肥料が多すぎると、葉もたくさん茂り風通しも悪くなるので、ブドウの栽培にあった肥料を選ぶようにしてください。
ブドウの栽培難易度はさほど高いわけではありませんが、雨に弱いため、特に降水量の多い地域では病気の発症リスクは高まります。ただし、ブドウの品種によっても、栽培難易度は大きく変わります。
家庭菜園では、巨峰やピオーネ、デラウェアなどがおすすめですので、ぜひ雨よけ対策をしっかり行って、栽培にチャレンジしてみてくださいね。
GreenSnap編集部