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アジサイは手毬のようなふっくらとした花房をもち、ドライフラワーにするとアンティークなカラーを長く楽しめる花として人気です。つくり始める時期や、吊るす場所に注意してつくると、上手に美しいドライフラワーをつくることができますよ。
今回はアジサイのドライフラワーの作り方や、飾り方についてご紹介します。
アジサイは梅雨になると日本全国で咲く落葉低木のひとつです。
馴染み深い花ですが、じつは花のように見える部分は装飾花といって、萼(葉の一部)が変形した部分であり、花ではないんです。実際の花は中央部分にある丸くて小さな粒状部分なんですよ。
つまり、アジサイは花が枯れても目立ちにくく、萼の色づきは長く続くため、5〜7月にかけて長期間にわたって見頃を迎えるのです。
手毬のようなふっくらとした形もかわいいアジサイをできるだけ長く残したいと思うでしょう。アジサイのドライフラワーの特徴は、一輪でも存在感があることです。
また、ドライフラワーになることで退色しますが、アジサイも干しあがるととても美しいブラウンになるので、生花では見られないアンティークやシャビーな風合いを楽しむことができますよ。
アジサイのドライフラワーの作り方には、逆さにして吊るす「①ハンギング法」、「②ドライインウォーター法」、「③シリカゲル法」などがあるので、順に紹介していきます。
まずは一番メジャーで簡単な、ハンギングでのドライフラワーの作り方をご紹介します。お花屋さんでアジサイの切り花を買ったり、自宅などのアジサイを剪定してみましょう。
アジサイの切り花をお花屋さんで買うか、自宅などのアジサイを剪定して、アジサイを用意しましょう。ドライフラワーにするアジサイは、できるだけ早めに剪定して咲き切っていない花を使うといいです。
アジサイは花をかき分けてよく見てみると、内側に枯れた花がたくさんついています。ドライフラワーにしたときに、ここからポロポロとゴミとなって落ちたり、見栄えも悪くなるので取り除きましょう。
庭植えのアジサイを使うとき、虫が気になる方は、バケツに水をはってアジサイの花を水につけ、軽く揺すります。浮きだした虫やゴミを網ですくいとったら、アジサイを水から上げて乾かしてから使いましょう。
ドライフラワーにするときは、葉はすべて必要ありません。もしついていたら、全て取り除きましょう。
アジサイがきれいになったら、1本ずつ吊るして可能せましょう。花同士が重ならないように、十分にスペースをあけて吊るしてください。からっとした晴天が続く日で、風通しがよく、直射日光の当たらない場所を選んで吊るしましょう。
アジサイの茎に紐を括り付ける際は、きつく縛りましょう。(水分が徐々に抜けて細くなるので、ゆるいと落ちることがあります。)
1週間ほど吊るしておくだけで、きれいなアジサイのドライフラワーができます。
ドライ・イン・ウォーター法とは、水替えをせずに飾ったままドライフラワーにする方法です。飾りながら簡単にドライフラワーがつくれるので、ハンギングと並んで手軽な方法ともいえます。
アジサイのドライフラワーをドライ・イン・ウォーター法でつくるときは、アジサイを水にいけて風通しのいい場所で数日間おいておきましょう。水は浅めにして取り替える必要はありません。最初に入れた水がすべてなくなるころにはドライフラワーが完成します。
シリカゲルとはお菓子の乾燥材にも使われる資材で、市販にはドライフラワー専用のシリカゲルがあるので、そちらを使うとより花色が残ったドライフラワーをつくることができます。
ただし、アジサイは花が大きく、花同士の隙間も多いので、シリカゲル向きではありません。シリカゲルでつくるなら、アジサイを分解して数束に分けて、挑戦してみましょう。
できあがったアジサイを取り出す際は、お皿や新聞紙を敷いた上に、容器を傾けながら少しずつ取り出す。花はピンセットなどでそうっと花びらをつまみながら、取り扱いに注意しながら出します。
アジサイのドライフラワーをつくるときによくある失敗例として、「花がしわしわになる」ということがあげられます。これは、アジサイの花の水分がうまく抜けないことで発生します。
この失敗を防ぐためには、水分を多く含むとされる日本アジサイではない、アナベルなどの品種を選ぶことや、花を収穫する時期を見極めることが大切です。アジサイの花は見頃の時期から少し経って、少し花に水分が抜けてきたなと思う頃が収穫時期の目安です。ここを見極めるのがとても大事なポイントになります。
これらのポイントを抑えることで、花がしわしわになるという失敗を回避できる確率が上がるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
アジサイのドライフラワーは、花がぽろぽろと落ちてくることがあります。これはある程度仕方がないことなのですが、できるだけ長持ちさせたいというときは、ドライフラワー固定用のスプレーをふきかけてあげるといいです。
スプレーはケープなどのヘアスプレーのハードタイプで代用もできますよ。
アジサイのドライフラワーを数本飾るときは、口が広めのの容器に挿して飾るといいです。容器の口が狭いと、花同士がすれて花が落ちてしまったり、通気性が悪くなるのでカビやすくなってしまいます。
アジサイのドライフラワーをスワッグにするときは、あらかじめ別々でドライフラワーを作ってからスワッグに束ねてやるのがおすすめです。
生花の状態からスワッグにしてドライフラワーを作ることもできますが、カビやすいのと茎が抜けやすいので、抜け落ちて失敗することもあります。
アジサイのドライフラワーを、リースにアレンジされていますね。アジサイのリースは、先にアジサイを小分けに分解してドライフラワーをつくり、リースベースに固定してつくるだけで簡単にできます。
絶妙な色合いのアジサイのドライフラワーは、ナチュラルな色合いはアンティークな雑貨・インテリアと合わせてもおしゃれですね。壁にかけてもおしゃれです!
ドライフラワーは通販でも販売されています。価格は500円から2000円前後です。価格は房の数のほか、大きさや形の美しさ、花色の残し方など見た目で変わってくるようです。
とくに自分でつくるのは難しい「秋色アジサイ」と呼ばれるアジサイの花色が人気ですよ。
完全に干しあがったアジサイのドライフラワーは、シャビーシックなインテリアスタイルともとても相性がよいです。またシリカゲルにより色を残したドライフラワーはアクセサリーやハーバリウムなどアレンジにもおすすめです。
藤原正昭
GreenSnap編集部