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花の女王と名高いバラは、一輪生けるだけで部屋を華やかな雰囲気に変える、パワーのある花です。バラが見頃を迎える春や秋には、生花を楽しむのもいいですが、ドライフラワーにして飾ってみてはいかがでしょうか。
今回は華やかさを長く楽しめる、バラのドライフラワーの作り方や飾り方などをご紹介します。
一般的に「バラ」と呼ばれ親しまれているのは、「バラ科・バラ属」に分類される低木花木で、その園芸品種は現在2万種以上にのぼります。開花時期は5月と10月などですが、切り花は周年で出回っていますよ。
バラは咲き方によって、大きく4つに分類でき、その呼称も決まっているので、下記を参考にお好みのバラを探してみてください。
バラの花びらは比較的薄めのものが多いので、ドライフラワーにすると和紙のような繊細な風合いが楽しめます。
ドライフラワーにすることで、赤いバラは深紅に、白いバラはベージュに、グラデーションのあるバラはよりコントラストがはっきりするなど、色合いが深まり、より上品な趣きが生まれます。
バラのドライフラワーの作り方には、ハンギング(自然乾燥)法と、シリカゲル法の、主に2つの方法があります。
仕上がりはシリカゲル法のほうが生花に近くなりますが、アンティークな風合いを楽しみたいという方は、ハンギング法がおすすめです。
また、大輪のバラの場合、花びらに含まれる水分量が多いため、ハンギング法でドライフラワーにすると、乾燥の途中で腐ってしまうことがあります。大きな容器が必要にはなりますが、シリカゲル法でつくるほうが失敗は減るでしょう。
まずはお気に入りのバラの切り花を用意しましょう。満開前の7分咲きほどの段階のバラがベストなタイミングです。花が咲きすぎていると色が出にくく、花弁が落ちやすくなってしまいます。
茎についた葉は根元から清潔なハサミでカットします。全て取り除いて茎だけの状態にしましょう。葉を残してもドライにすることはできます。
バラのドライフラワーをつくるときは、一本ずつ吊るすようにしましょう。洗濯バサミなどを使って吊るすか、麻紐を茎に巻きつけて引っ掛けるように吊るすこともできます。
1週間ほど、風通しの良い直射日光が当たらない場所に吊るせば、バラのドライフラワーの完成です。
シリカゲル法でバラのドライフラワーをつくる場合、ドライフラワー専用のシリカゲルを使用しましょう。
ただし、シリカゲル法でドライフラワーにすることができるのは、バラの花の部分だけです。バラの茎の部分までシリカゲル法でドライフラワーにすることはできませんので、注意してください。
赤いバラをドライフラワーにすると黒くなることがあります。これは、アントシアニンという赤い色素が、ゆっくりと水分を失うことによって変色するのが原因だと言われています。
赤いバラのドライフラワーづくりはとても難しいようですが、次のような改善策もあるので、試してみてはいかがでしょうか。
バラのドライフラワーをつくるときに最も注意しなくてはいけないのが「ドライフラワーづくりに入るタイミング」です。
ドライフラワーをつくり始めるベストタイミングは、花が7割ほど開いた色濃いときです。
バラの花が開ききって、花を十分に堪能してからドライフラワーにすると、きれいに色が出ません。発色の良いバラのドライフラワーを楽しみたいときは、満開前から作り始めましょう。
バラのドライフラワーを家庭でつくるときには、季節も重要なポイントになります。夏や梅雨の時期など湿気が多い季節では、うまく花が乾燥しないことが多いので要注意。この時期につくるならシリカゲル法がおすすめです。
空気が乾燥している秋や冬であれば、ハンギング法でも失敗が少ないでしょう。
ユーカリやライスフラワーなどのナチュラルな花材の中に、赤いミニバラが美しいアクセントとなったスワックです。赤いバラのドライフラワーはつくるのが難しいですが、きれいに発色していて、美しいスワックですね。
スプレーバラのドライフラワーはラフにいけただけでも、たっぷりとした存在感が楽しめて、一気に空間も華やぎます。ちなみにこちらの緑のスプレーバラはエルヴァレンジ、ピンクはラディッシュという品種だそうです。
ラベンダーやユーカリと一緒に、バラをボトルにいれ、ドライフラワーボトルを楽しんでみてはいかがでしょうか。清潔感のある色の組み合わせが美しく、花に埃がつくこともないので、お手入れも簡単です。
バラの花束をもらったり、庭にたくさん咲いたら、ドライフラワーにしてブーケを束ねて楽しむのもおすすめです。赤いバラをドライフラワーは難しいですが、黒っぽくなったとしてもそれはそれで美しいものです。
ミニバラのサイズ感は、ドライフラワーリースでアレンジするのにもぴったりです。深紅のミニバラは美しく高貴な印象がありますが、ピンクに染色したかすみ草やスターチスとあわせると、愛らしさが増します。
バラをドライフラワーを小瓶につめて、アロマオイルを垂らしたら、バラのポプリの完成です。もしバラのドライフラワーをつくる途中で失敗しても、きれいな花びらだけを集めてビンにつめれば、ポプリにして楽しめますよ。
フランスでのドライフラワーの花言葉は「終わりのない友情」、「終わりのない愛情」などと言われています。愛の象徴であるバラのドライフラワーは、友情や愛情の証としての贈り物にもぴったりです。
バラの品種や花いろは様々なので、ぜひドライフラワーの作り方や飾り方を覚えて、いろんなバラでドライフラワーを楽しんでください。
藤原正昭
GreenSnap編集部