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世界中で愛されているチューリップ。お庭や公園で咲いているイメージがあるかもしれませんが、チューリップは水耕栽培でも育てることができます。
今回はチューリップの水耕栽培を始める時期や始め方・管理方法についてご紹介します。
じつはチューリップは水耕栽培のほうが簡単に育てられます。というのも、多湿を嫌うチューリップは土栽培で育てると水やりで失敗したり、温度管理がうまくいかずに花が咲かずに終わってしまうことも多いからです。
その点、水耕栽培でチューリップを育てれば、水やりの頻度にも迷うこともありませんし、チューリップのある性質を利用すれば確実に開花させられるので、失敗も少ないですよ。
もちろん園芸店などに売っている普通の球根で水耕栽培を楽しめます!ただし、できれば草丈が低い矮性種を選ぶと花が咲いたときによりバランスよく見えます。
なお、球根を選ぶときは、下記のポイントをおさえた質のいいものを購入しましょう。
ちなみに、市販の球根には「冷蔵チューリップ」や「アイスチューリップ」という名目の商品もありますが、この球根でも水耕栽培で育てられます。こういった球根は後述する下処理をすでにしてあるものなので、すぐに育て始められて開花も早いですよ。
チューリップの水耕栽培を始めるのに適した時期は10月〜11月頃です。
チューリップの球根自体は9月中旬くらいから出回り始めますが、20度以上の温度に当たると腐りやすくなるので、十分に涼しくなった時期に球根を入手するのがおすすめです。
ちなみにチューリップを水耕栽培で育てると、一般的な球根であれば開花までに下処理を含めて3~4ヶ月、下処理済みのアイスチューリップの球根であれば1〜2ヶ月で花が咲きます。
チューリップを育てるための容器は、キットやホームセンターなどに置いてある水耕栽培の専用容器を購入する人もいますが、家にあるガラス瓶やペットボトルでも大丈夫です。
ペットボトルを改造する場合は、500mlサイズを用意して上の3分の1を切断して飲み口を逆さまにしてはめればOKです。
最近では100均に水耕栽培に使える口部分にくびれのある容器があるので、探してみるといいですよ。
水だけをつかった水耕栽培の場合は、球根を固定しておくためのくびれた容器が必要なのですが、ジェルポリマーを使った水耕栽培なら、くびれのない普通のコップなどで育てられますよ。
ジェルポリマーは100均にも売っていて、水を含ませるとふくらむゼリー状のボールです。水をひたひたにしてジェルポリマーの上に球根を置くだけで、あとは後述する管理方法で育てればOKですよ。
チューリップの水耕栽培で確実に花を咲かせたいなら「春化処理」という下処理を、水耕栽培を始める前にやっておきましょう。
そもそもチューリップは3〜9度ほどの冬の寒さに1〜2ヶ月あてて、その後に春が来て暖かさを感じることで開花します。
土栽培なら外で育てれば開花するのですが、室内で水耕栽培するときは同じような温度を体験させる必要があるのです。
春化処理とは、チューリップの球根に冬を越して春が来たと錯覚させて開花を促す処理のことです。冷蔵庫があれば簡単にできるので、下記の手順にしたがってやっておきましょう。
なお、前述の通り、冷蔵チューリップ、アイスチューリップなどの処理済みの球根の場合は、この作業は必要ありません。
なお、発根するまでは水に規定量の発根促進剤を混ぜておくと、よく発根するようになります。とはいえ、なくても問題ないですよ。
チューリップの水耕栽培を始めたら、芽が出てくる1ヶ月ほどまでは気温5度前後の暗い場所で管理しましょう。
冷蔵庫にスペースがあるなら冷蔵庫にいれてもいいですし、ベランダなどに段ボールを被せて置いておいてもいいです。
1ヶ月もすると芽が伸びてくるので、レースカーテン越しの日光が当たる場所に置いて擬似春の状態にしましょう。
ただし暖房の効きすぎた部屋に置いて置くと、カビが生えやすくなるので、なるべく風通しの良い場所で管理してくださいね。
水耕栽培は水やりをすることはありませんが、水換えといって都度容器の中の水を全て入れ替えて育てます。水を入れ替えるときは、容器もキレイに洗って清潔に保ってくださいね。
球根から根が出るまでは、水の量は球根のお尻が1〜2mmほど浸かっているくらいが目安です。水換えは水が腐ってしまわないように1~2日に1度のペースで取り替えます。
根が出てからは、1週間に1度の水換え頻度に減らしましょう。水の量は根の3分の1〜2分の1が浸かるくらいにしてください。根は水分を吸収すると同時に酸素も吸収しています。水が根に完全に浸かってしまうと、腐ってしまうため注意が必要です。
チューリップの水耕栽培では、球根から芽が伸びてきたら、液体肥料を与えましょう。与える肥料の量は、規定量に希釈したものを水に1~2滴垂らす程度で十分です。
液体肥料はもともと水に数滴垂らして水やりの代わりに使うものなのですが、土栽培では流れ出ることを想定して栄養分が配合されています。水耕栽培では栄養分が流れ出ないので液体肥料はかなり少なめで大丈夫です。肥料のやりすぎは、根腐れの原因になるので注意しましょう。
チューリップは水耕栽培で育てると、どんな風に芽が出て花が咲くのかなと、毎日の変化を楽しむことができます。
最初の球根選びを慎重に行い、下処理をすることで簡単に育てることができます。冬の間に根を伸ばし、春には可憐な花を咲かせてくれますよ。
お部屋の雰囲気が一気に華やかになります。最近はチューリップの種類も豊富になってきました。赤色のチューリップは「真実の愛」黄色は「名声」など、色によって意味も異なります。春の新鮮な空気を感じながら、鮮やかで可愛らしいチューリップの花を育ててみましょう。
GreenSnap編集部