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モンステラは室内に飾ると存在感が抜群で、育てている方も多い人気の観葉植物です。ただし、鉢植えで管理している場合はそのまま放置は厳禁で、必ず植え替えが必要となります。この記事では、植え替えの時期や植え替えのときにどの根っこを切るべきかについても説明しているので、ぜひご参照ください。
モンステラは直射日光を好まず、耐陰性のある観葉植物であることから、地植えではなく、室内で鉢植えで育てている方が多いでしょう。
ただし鉢のスペースは限られているので、植え替えしないで育てると、どんどん成長するモンステラの根が窮屈になってしまいます。根が窮屈になると、根詰まりや根腐れをする危険性があるため、植え替えが必要となるのです。
また、もともと栄養のあった土に植えていても、モンステラが成長する中で、その土の栄養をたくさん吸収してしまうため、だんだんと土の栄養が欠けてきます。土に栄養がないとモンステラが弱っていってしまうので、植え替えをして土を新しくする必要もあります。
モンステラの植え替え時期は4月から8月がおすすめです。この時期はモンステラの生育期で植え替えに向いています。
モンステラはいつでも植え替えできるわけではありません。正しい時期にモンステラの植え替えを行って、また生長できるようにしてあげましょう。植え替えをするとモンステラにはストレスがかかるので、生育期に植え替えしてあげるのが失敗しないコツです。
それ以外の時期に植え替えをすると、ダメージを大きく受けることもあります。とくに寒い時期は植え替えはしないでください。弱ってしまったり、枯れてしまったりすることがあるので気をつけましょう。
生育期であれば、いつでも植え替えは可能ですが、できるだけ雨の日は避けてください。
生育期の中でも35度を超える猛暑日が続くような時は株への負担が大きくなるため、避けるようにしましょう。植え替えは、作業時にストレスを受けた根がその後いかに早く回復し、新たに根を生やせるかが重要です。寒い時期は成長が鈍く新たな根をなかなか生やすことができないため、そのまま枯れてしまう恐れがあるんです。
モンステラの植え替えは、1〜2年に1回が目安です。
モンステラは、ゴムの木などの樹木類の観葉植物に比べて、より成長スピードが早く、すぐに鉢いっぱいに根が回ってしまうので、定期的に植え替えしてあげてください。
とくに次のような状態になっているときは、根詰まりしている可能性があるので、適期に必ず植え替えてください。
モンステラの植え替えに必要な道具をご紹介します。
モンステラを植え替えるときは、必ず以前使っていた土は捨てて、新しい観葉植物用の土を用意しましょう。園芸店やホームセンター、または100円ショップなどで「観葉植物用培養土」というものが売っています。
培養土とは特定の植物が好む土質になるよう、いくつかの種類の土をあらかじめ配合してつくった土のことで、観葉植物用培養土を用意すれば元肥(肥料)いらずで育てることができます。
もし自分で配合する場合は「赤玉土小粒6:パーライト3:バーミキュライト1」などの割合でまぜ、土1ℓあたり20〜30gの化成肥料を元肥として混ぜて使いましょう。
もし草花用培養土を使いたい場合は、赤玉土を半量ほど混ぜ合わせてからお使いください。粒状の赤玉土で水はけの良い土にすることがポイントです。元肥が入っていなければ、肥料も混ぜておきましょう。
モンステラを植え替える鉢はひとまわり大きなものを選んでください。今後生長するからといって、最初から大きすぎる鉢植えを選ぶのはおすすめしません。
サイズに合わない鉢だと土の中に含まれる水量も多くなり、モンステラが根腐れする可能性があります。また、根が分散して伸びていってしまうので株全体を支えられなくなり、倒れることも増えてしまいます。鉢の大きさは必ずひとまわり大きなサイズのものを用意しましょう。
モンステラに適した鉢の素材は、通気性のいいテラコッタや素焼き鉢などです。とくに大株のモンステラの場合は、鉢に重みがあると転倒防止にもなるのでおすすめです。
まだ小さい苗でよく置き場所を移動させるという場合は、むしろ軽めの樹脂製やプラスチック製の鉢のほうが、落下しても割れにくいため安全です。
通気性が悪い鉢に植える場合は、土に軽石を混ぜて通気性を上げる工夫をしてあげるとなおいいですよ。
モンステラを植え替えした後、1〜2週間は明るい日陰ほどの日当たりの場所に置き、できるだけ風通しのいい場所に置きましょう。いきなり日向に置くと葉焼けする可能性があるので注意してくださいね。
1〜2週間して根が安定してきたら、日当たりのいい場所や元置いていた場所にはじょじょに移動させて環境にゆっくりなじむようにしてあげましょう。
モンステラを植え替えした後は、土の表面が乾いたら水やりをします。根は水分とともに酸素も必要とするので、水やりするときは必ず鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えて、土の中の空気を入れ替えるようなイメージで水やりしましょう。
市販の培養土は肥料配合済みであることが多いので、肥料はモンステラを植え替えたときの新しい土に元肥として含まれています。そのため、5〜9月は肥料を与える期間ではありますが、植え替え後1ヶ月〜2ヶ月は肥料を与えなくても育ちます。
むしろ植え替え直後に肥料を与えると肥料焼けして枯れることがあるので気をつけましょう。
根を整理するときに切るべき根っこは「黒く弱々しく伸びた古い根っこ」です。古い根っこは植物にとってはもう不要なので、取り除いてしまいましょう。
古い根っこから白く新しい根っこが分岐して伸びている状態をよく見ますが、このようなときは、白い新しい根っこの分岐点のすぐ下で切ってください。必要な養分が新しい根っこへと回るようになります。
そのほか、他の根っこよりも長すぎる根っこは同じくらいの長さになるように切るといいです。
モンステラを植え替えするときは、一緒に支柱を立てて植えるのもおすすめの方法です。支柱にはいくつか種類がありますが、ときにヘゴ棒などの太いものは後から土に挿せないので、植え替えの段階で底穴をふさがないように真ん中にすえて、モンステラの根っこや気根を巻きつけてから土で埋め戻していきましょう。
気根は切っても切らなくても、どちらでも問題ありません。ただし、全て切ってしまうと半つる性のモンステラは横に匍匐するように伸びていく茎葉を支えられず、折れてしまうということもあるので、数本は残して土に挿して活着させてあげるといいでしょう。
これ以上モンステラを大きくしたくないときは、根っこの切る量を増やすことが大切です。
根っこを整理するとき、古い根に加えて、根の全体を3分の1ほどカットするようにしましょう。このとき、地上部の葉も数枚ほど剪定しておくと、根の吸水量と葉からの蒸散量のバランスが取れるので、元気に育ちます。
そのあとは、もともと使っていた鉢に新しい土をいれて植え替えればOKです。
モンステラの植え替えでよくある失敗は、根を鉢から引き抜くときに傷つけてしまう、というものです。
根が詰まりすぎていると抜きづらく、無理に引き抜くと根が大きく切れてしまうこともあります。大きく切れた根を復活させることは難しいので、なるべく根を傷つけずに気をつけて植え替えする必要があります。
この失敗を防ぐためにも、植え替えの前から水やりを控え、土をよく乾燥させてから作業しましょう。それでも根が抜けない場合は、鉢をトントンと叩いて、古土を崩してあげると空気が入って抜けやすくなります。
土を乾燥させると鉢との間に隙間が生まれて抜けやすくなります。それでも抜けない場合は逆に鉢ごと水にしばらく浸けて、少しでも土を柔らかくして抜いてみてください。鉢の縁、側面、底と全体的に叩いていくと抜けやすくなりますよ。
モンステラを植え替えするときに、根から茎の束がもう一つ伸びていれば、ナイフで切り離して株分けし、別の株として増やすことができます。
株分けして増やしたモンステラは、他の増やし方よりも早い段階で安定するので、初心者でも簡単に挑戦できますよ。もともと使っていた鉢などを利用してみるのもいいですね。
モンステラは大きく生長する植物なので根も立派になります。古く栄養が少なくなった土のままだと、生長も悪くなるため植え替えをしてあげてくださいね。春と夏が植え替えのタイミングなので、忘れずにしてあげましょう。
三上真史
GreenSnap編集部