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トマトは水耕栽培に向いている野菜のひとつで、土を使わず水で育てる水耕栽培は、害虫の被害も少ないのでおすすめの栽培方法です。甘みを引き出すのに重要な水やりも、水耕栽培ではタイミングが目に見えるので管理しやすいので、初心者はおすすめです。
今回は初心者にもおすすめな、トマトの水耕栽培での育て方をご紹介します。
トマトを水耕栽培で育てると、一般的に土に植えて栽培するよりも
などの特徴があります。根をはっていくにあたって、土の抵抗がないので、早く大きく育つようです。
ただし、実の大きい中玉・大玉トマトなどは、水耕栽培に不向きなので、ミニトマトの水耕栽培から始めるといいでしょう。
トマトは日当たりがよく風通しのよい場所に置いてください。トマトを赤くハリツヤよく育てるには日照量がもっとも重要です。
室内での水耕栽培は可能ですが、直射日光が当たる窓辺で管理するようにしてください。庭などの屋外で育てる場合は、11月中旬〜3月は室内に移動させるようにしましょう。最低気温が5℃ほどになると、寒さで株が弱りって枯れてしまいますので気をつけてください。
トマトを水耕栽培で育てるには、自作するか市販の水耕栽培キットを用意するといいでしょう。
トマトは根が深く下に伸びていく性質があるので、2Lペットボトルの高さを利用して水耕栽培をしましょう。2Lペットボトルでの水耕栽培はミニトマト向きです。
まず2Lペットボトルを上から3分の1の位置で水平にカットし、取り外した飲み口部分を逆さにして、切ったペットボトルと重ね合わせます。切り口から下はアルミホイルなどを巻いて遮光したら準備完了です。
中玉・大玉のトマトは4L以上の発泡スチロールで水耕栽培できます。
まず、箱の内側にポリ袋をかぶせ、蓋と発泡スチロール箱の外面をアルミシートで遮光のため覆います。次にフタに15cm以上離して、植え穴を開けます。植え穴にうまく苗が固定できればいいので、ペットボトルの飲み口やポリポットのサイズに合わせて植え穴を開けるようにしましょう。フタの一角を斜めに切り取って水の注ぎ口を作って準備完了です。
水耕栽培のトマトの植え付け(苗植え)をする場合、購入した苗ならば、ポットから取り出して、根についた土を綺麗に洗い落としていきます。スポンジで育てた苗ならば、スポンジごと植え付けるようにしましょう。
ポリポットやペットボトルの飲み口にハイドロボールを浅く敷いて、その上に根を広げながら置き、主根は飲み口に通します。再度ハイドロボールを被せて固定し、そのままペットボトルや発泡スチロール箱にセッティングして完了です。
培養液が根に届かない場合は、フェルト布を幅2cm長さ30cmほどの長さに切って、根と密着するように飲み口に通して固定しておきましょう。
トマトの水耕栽培は、フェルトや根が2分の1程度が水につかるくらいの水量を保ってください。根をむき出しにしておく部分を作る事で、酸素をとりこんで呼吸できるようにしておきます。水面と根元が近いと、夏場などには湿気で弱ることがあるので、水位を3分の1くらいまで落としておくといいでしょう。
水耕栽培では、土から吸収できない栄養を、水に含ませて与えるようにします。そのため、液体肥料を規定量の水に薄めてつくる培養液を、常に水やりとして与えましょう。ハイポニカ・ハイボネックスなどが販売されており、通常の土で育てる栽培方法よりも、実つきがとてもよくなります。
トマトの種まきの適期は4〜8月ですが、このうち早い時期に種まきをしたほうが、暖かく日に当たる時間も長くなるので、収穫量も上がります。なお、室内の直射日光が当たる場所で管理ができるのであれば、12〜2月の冬の種まきも可能です。
まず、台所用スポンジを約3cm角の正方形に細かくカットします。カットしたスポンジの中心に十字もしくはHの形に、深さ1cmの切り込みをいれます。スポンジに水を含ませて、スポンジ1つに対して種2〜3粒を、上から5mmほどの深さに植えます。保存容器にスポンジを並べて、水を深さ1cmほどはったら蓋をして、日当たりのいい場所に置いておきます。
本葉が2〜3枚になったら、成長の悪い苗を間引いて、本葉が5枚になったら水耕栽培の容器に植え替えします。
トマトは草丈が160cm以上と、高く伸びていきます。誘引と芽かきは週に1度は行うようにしましょう。誘引には通常支柱を使いますが、セッティングが難しい場合には、天井などから吊ったビニール紐・麻紐などを使って誘引するといいでしょう。紐の先端を苗の根元にゆるく結んで、茎にぐるぐると巻きつけていき支えてあげましょう。
草丈が手を伸ばしても届かないくらいになったら、芽を摘み取って管理します。
トマトは通常、虫や風などによって花粉が雌しべにつくことで受粉します。しかしながら室内で育てている場合は自然受粉は難しいので、花を揺すったり、綿棒などを使って人工的に受粉させる必要があります。
また日照不足になりがちな室内栽培では、花の根元を指の間に挟んで持ち、花だけに着果ホルモン剤を霧吹きでかけてあげると、なおよいです。
水耕栽培で育てるトマトは、とても強健に成長していきます。とある農家さんでは、水耕栽培で育てたトマトが大木化していき、ミニトマトの天井のような形で実って、一株から1万個ものミニトマトが収穫できたそうです。水耕栽培でトマトを上手に育てると、収穫もたくさんできるので育てがいがありますよ。みなさんもぜひ、水耕栽培でトマトを育ててみてください。
GreenSnap編集部