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ラベンダーが枯れてしまった、花が少ないという場合は、剪定に問題があるかもしれません。この記事では、ラベンダーの剪定(収穫)時期とタイミング、収穫・花後の切り戻し・強剪定のやり方について、詳しくご紹介しています。
ラベンダー栽培を成功させるためにも、ぜひこの記事を参考に正しい剪定方法を覚えてくださいね。
ラベンダーにとって剪定は栽培・収穫成功のカギとなる大切なお手入れです。
ラベンダーを剪定する理由は、この2点。
そもそもラベンダーは地中海出身のハーブです。カラッとした温暖な気候を好むので、日本の夏のような高温多湿を苦手とします。
そのため、ラベンダーの花を収穫するには、剪定をして風通しをよくしてあげることがとても大切なのです。
また、ラベンダーは茎を伸ばす草花のイメージがありますが、じつは数年育てると根元から木質化していく常緑低木のひとつでもあるので、古い枝を切って株の更新をすると花付きがよくなります。
ラベンダーの剪定は、①収穫目的の剪定、②花後の切り戻し、③株更新の強剪定、の3回に分けられ、それぞれの剪定時期は下記の通りです。
①収穫剪定 | 5月頃の開花し始め |
②切り戻し | 花が枯れた6〜7月 |
③強剪定 | 10〜3月の冬時期(品種による) |
ラベンダーの剪定時期は、目的や品種によって少し異なりますが、基本的には開花シーズン真っ只中の剪定は避けましょう。
ラベンダーの収穫は剪定も兼ねて、5月ごろの開花し始めの時期におこないます。
ちなみにラベンダーは花穂状に咲きますが、よく見ると筒状につらなる萼筒(葉が変形した部位)の下から開花していきます。
花が開くにつれ香りも強くなりますが、崩れやすくもなるので、リースやドライフラワーなど、形を保ちたいときは上の画像のように、花穂が開花し始めたタイミングで収穫するといいです。
ポプリやオイル抽出など、香りを重視する場合は、8分咲きか満開後すぐのタイミングで収穫するといいです。
まずは花茎(花がついている茎)を全て切り収穫します。
収穫のときに切る位置は、新芽の少し上です。新芽は花茎の下の葉の付け根にあります。
とはいえ、あまり気にせず数束掴んで切っていき、全体を刈り込むようにしても大丈夫です。だいたいの新芽の位置を確認しながら、株が2分の1くらいの大きさになるように剪定して収穫していきます。
ラベンダーをガーデニングの鑑賞目的で植えている場合、収穫剪定をしないこともありますが、それでもしっかり花が満開になるまで楽しんだら、花が茶色く枯れ出したタイミングで切り戻ししましょう。できれば梅雨入り1週間前に切り戻しておくと、株が蒸れにくくなるので元気に過ごせます。
花を枯らしたままつけておくと、株にかなり負担がかかりますし、蒸れて病害虫が発生する原因にもなるので、必ず切り戻ししてください。
ラベンダーの花後の切り戻しは、株全体の3分1くらいに草丈を低くするイメージで、こんもりと山形になるように剪定していきます。
花芽が残っていると余計な体力を使わせてしまうので、これも切っていきましょう。
切り戻しに加えて、不要な枝を切って間引き剪定ともいえる作業をしておくといいです。
株の内側で絡み合うように伸びる枝や、細い枝はすべて根元から切り落としてください。風通しがよくなるようなイメージで、枝数を少なくしていきます。
株を真横から見たときに、向こう側が透けて見えるくらい枝を間引くように根元から剪定するといいでしょう。
ラベンダーの株を更新する強剪定は、生育が緩やかになる冬の休眠期に行います。そのため冬剪定とも呼ばれています。
植え付け1年目は強剪定をしなくても問題ありませんが、2年目以降は毎年強剪定をするようにしましょう。
ラベンダーの強剪定はラベンダーの種類によって、剪定時期が異なるので、下記を参考にしてください。
ラベンダーの強剪定は、ラベンダーの株を更新し、健康を促すための剪定です。大きくなりすぎたラベンダーをコンパクトにしたいときも、強剪定で調整します。
ラベンダーの強剪定は、株元の一番低い芽の位置を確認して、芽の上で短く切りましょう。また、折れている枝や細い枝はすべて根元から切り落としてください。
写真のようによく枝分かれしている枝は、新しい葉が出ている低い位置で切っておくと、下の脇芽がよく伸びて、株元からこんもり茂った株姿に仕立てることができます。
ラベンダーは強健な植物なので、木質化している部分まで切ってしまっても、写真のように小さな芽さえついていれば大丈夫です。しっかり根付いていれば、春ごろに枝から新芽がでてくるのでご安心ください。
ラベンダーは2〜3年以上たった古い枝からは新芽がでにくくなります。長年放置したラベンダーをいきなり強剪定しても、新芽が出ずに花が咲かない、枯れてしまうということもあるので気をつけましょう。
手のつけられないサイズになる前に、定期的に強剪定をしておくことが大切です。
ラベンダーの剪定で一番に考えるべきことは、風通しです。どれくらい剪定すべきか迷った時は、株全体を見て通気性が良さそうか、適度な空間があり隙間があるかをチェックすることが大切です。
また、周りの枝の長さをそろえるように剪定するのもひとつの手です。無理に株の大きさを小さくするのではなく、飛び出した部分があれば短く切り、混み入った場所があれば枝をカットしてすっきりさせるようにしてください。
ラベンダーを剪定したら、挿し木に挑戦してみるのもおすすめです。4〜6月ごろに弱剪定で切り取った枝を、水につけて挿し木用土にさして育ててみましょう。
ラベンダーは丈夫な植物なので、発根もしやすいです。簡単に増やせるので挑戦してみてください。
ラベンダーの剪定はハードルが高いイメージがあるかもしれませんが、基本的には丈夫な植物なので、ラベンダーの健康を守るためにもぜひ行ってください。
枝をカットして剪定をすれば株全体の形もきれいに見えます。剪定をするタイミングで収穫も一緒にしてみてくださいね。
松原真理子
GreenSnap編集部