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爽やかな力強い香りが特徴で、食用として料理に使用されるローズマリーは、とても丈夫で、乾燥して痩せた土地でもしっかり育つので、家庭菜園が初心者の方にもおすすめです。そんなローズマリーの枝が混み合ってきたら、剪定を行いましょう。今回は、剪定初心者の方でもわかりやすいように、ローズマリーの剪定時期や方法、手入れのコツについて詳しく解説していきます。
ローズマリーの剪定は、以下3つのことを目的に行います。
ローズマリーは常緑樹のため、一年を通して枝葉が伸び生長します。放っておくと1〜2mにまで大きくなることもあり、葉が増えて通気性が悪くなります。ローズマリーは湿気や蒸れが苦手なので、通気性が悪いと枯れる原因になってしまいます。
また、株が大きく生長すると、株全体に栄養をエネルギーを行き渡らせるために株の負担が大きくなります。さらに古い枝が木質化して、収穫がむずかしくなってしまいます。
さらに、ローズマリーは新しい枝に花がつきやすいという性質があります。上の方にしか花がつかなくなってしまったり、
味や香り、見た目の美しさ、株の健康を保つためにも、ローズマリーの剪定は欠かせない作業です。
ローズマリーの広がり方は種類によって異なります。
垂直に育っていくタイプは「立ち性」、横に広がって地面を這って行くタイプは「ほふく性」と呼ばれます(中間タイプもあります)。
広がりを抑えたい場合は、立ち性ローズマリーがおすすめですよ。
ローズマリーの剪定に適した時期は、花が咲き終わった4〜6月頃です。
ローズマリーは夏の高温多湿が苦手なので、梅雨入り前に剪定を終わらせるのがポイントです。すっきりとした状態で本格的な夏を迎えることができれば、夏越しがしやすくなりますよ。
真夏の剪定はローズマリーの負担になり枯れてしまう可能性があるので避けましょう。また秋以降に剪定すると翌年花がつきにくくなるので、注意してくださいね。
秋に開花する木立性のローズマリーも、夏に入るまでに古い枝を剪定しておくと、新芽が伸びて花がつきやすくなりますよ。
ローズマリーの剪定には、「切り戻し」と「摘心」の2パターンがあります。
「切り戻し」は、傷んだり枯れた枝を取り除き、枝葉が混み合った部分を透かして風通しをよくすることが目的です。
「摘心」は、わき芽を出すのが目的です。
ローズマリーの切り戻しは、まだ株が小さいうちは行わなくても大丈夫です。2年目以降の株に対して、切り戻しを行いましょう。
摘心では、株全体を大きくするために、まず伸びてきる枝の先端を剪定します。ローズマリーの枝先を摘心すると、枝先からさらに枝分かれした小枝が生長していきます。
株にボリュームを出したい時は、摘心を行うのがおすすめです。
なお摘心は、植え付けからしばらく経って、しっかりと根が根付き、枝が伸び始めた頃に摘心を行いましょう。
ローズマリーを剪定するときは、できるだけ長い茎を選ぶのがポイントです。短い枝ばかり剪定してしまうと、チグハグになってしまうので、株全体からバランスよく剪定してくださいね。
また、ローズマリーの茎は硬いので、しっかりとした園芸用ハサミを使用して剪定しましょう。
ローズマリーは剪定しすぎるとスカスカに見え、貧相になってしまうので注意しましょう。また、ローズマリーは強剪定が苦手なので、太い枝をたくさん切らないように注意しましょう。
剪定の際には、以下の点に気をつけてくださいね。
ローズマリーは年中収穫できるため、剪定と収穫を同時に行えば効率的です。
剪定した枝も収穫したものと同じなので、さまざまな用途で使用できますよ。収穫と同時に剪定を行うことで、一度にたくさんの枝を収穫できるのもメリットです。
葉を用いる場合は、茎の上の方へつまんで引き抜くといいでしょう。
収穫した枝を一度に使いきれない場合は、ドライハーブにして保管するのもおすすめです。
一度にたくさん刈り込むと株の勢いが落ちて枯れてしまうこともありますので注意しましょう!
ローズマリーは秋になっても落葉せず、一年中葉をつける常緑低木です。生長して枝が古くなるにつれて、根元が茶色く硬くなり、木のように硬くなっていきます。このことを「木質化」と呼びます。
この木質化は自然なことで、定期的な剪定(切り戻し)を行っても、株は徐々に古くなっていきます。
木質化した部分からは新しい枝が出なくなるので、木質化が進んだら、挿し木をして新しい株をつくるのがおすすめです。挿し木の方法は、関連記事を参考にしてくださいね。
木化すると枝が太くなり、新芽の勢いが落ちます。木化すると気候の変化にも弱くなるので、株姿を整えながら育てていきましょうね。
ローズマリーの剪定は、時期さえ守れば難しいことはありません。伸びてきた部分をバランスよくカットすることで、きれいな株を作ることができますよ。
収穫した花や葉は、食べるだけでなくドライフラワーやポプリなどにして楽しむこともできますよ♪剪定で収穫したローズマリーを様々な用途に使って、香りや効果を楽しんでくださいね!
荒れた土地、肥料のない痩せた土地でも生長するほど逞しいローズマリーですが、湿気には弱いのが特徴です。乾燥を好む特性をできるだけ活かしてあげて、長く収穫しましょう。
七尾びび
GreenSnap編集部