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雲が行きかうような高い山で花を咲かせるクモマグサ。「活力」という花言葉からもその生命力の強さがうかがえます。現在、数種類の原種をかけ合わせて園芸品種も出回っているクモマグサの花言葉や特徴をご紹介します。
クモマグサは2月25日の誕生花で、花言葉には「活力」「自信」「愛らしい告白」「可憐な瞳」、「遠い思い出」などがあります。「活力」に関しては、雲が行きかう高山など厳しい自然の中で花を咲かせることからこのような言葉があてられたと考えられます。
クモマグサ(洋種クモマグサ)はもとはヨーロッパ原産の高山植物です。岩場や岩の割れ目、礫原(れきげん)などに生えています。草丈は10~20cm弱、多数の芽が集まり、それぞれの芽の中心から花茎を伸ばし、直径2cm弱で梅に似た花を1~3輪咲かせます。
草丈は上には伸びず茎が這うようにして伸びます。伸びた茎から細かく枝分かれしてこんもりとマット状に茂ります。
現在、園芸品種も出回っています。長年にわたり育種や選抜が繰り返されており、現在園芸品種となっているものは、ヨーロッパ原産の野生種を交配させてつくられたものです。促成栽培された花付き株が2月から出回ります。
また、もともと日本にもクモマグサ(S. merkii var. idsuroei)という多年草の植物が本州中部の高山の岩場などに自生していますが、こちらはほとんど市販されていません。北海道にもチシマクモマグサ(S. merkii var. merki)という植物が分布していますが、一般的に栽培するのは難しいとされています。
クモマグサの名前の由来ですが、属名にもある”Saxifraga”はギリシア語のサクム”sakum(岩)と”frango”フランゴ(割る)から成り立っていますが、「岩を割る=胆石や尿道結石を溶かす」薬効があると考えられていたことや、もともと岩上に自生するものが多く、岩を割って生えるように見えることから、このような名前になったと考えられています。
クモマグサという花の名前は、北アルプスなど雲が行きかうほど高い山の上で、雲の合間から生えるということからこのような名前が付けられました。
クモマグサは冬の寒い時期から晩春まで咲かせます。こんもりと茂った緑の葉の間から花茎が伸び、その先に赤やピンク、白など5弁花を数輪上向きに咲かせます。
園芸品種として出回っているヨーロッパ原産の交配種では赤や白、ピンクなど花色の種類もあります。また花色の種類が異なる他、クモマグサと同系統の種類として以下のような植物があります。
西洋クモマグサの一種で、クモマグサと同じく5弁花を咲かせるシコタンソウ。花びらに赤と黄色の斑点模様がついているのが特徴です。
こちらもユキノシタと同じく5枚の花びらをつける植物です。花の姿が漢字の「大」に似ていることからこのような名前がついたといわれています。ダイモンジソウは、ユキノシタ科サキシフラガ属です。
多数のヨーロッパ原産の品種をかけ合わせて作られた園芸品種、そしてクモマグサの同系統の種類と、花の形はそれぞれ似ています。色も数種類あるので、いろいろな種類のクモマグサを花壇やプランターに植えて育ててみましょう。
GreenSnap編集部