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グランドカバーでよく取り入れられるヒメイワダレソウは、繁殖力がとても高い花です。他の花の成長を妨げてしまう恐れもあるため、場所に気をつけなければなりません。
今回は、ヒメイワダレソウの花言葉や種類、特徴を紹介していきます。
「誠実」というのは、暑い夏の日にも白く小さな花を、頑張ってたくさん咲かせる真面目な様子から来ている花言葉です。
ヒメイワダレソウは漢字で「姫岩垂草(ヒメイワダレソウ)」と書き、岩部に多く咲くイワダレソウのなかでも、花が小ぶりであったことから「姫岩垂草(ヒメイワダレソウ)」と呼ばれるようになりました。
日本では「リッピア」とも呼ばれていて、昭和の戦前に日本へ渡来してきました。昭和時代に流通していたのは外来種ばかりでしたが、その後時代は平成に移り変わり、日本のヒメイワダレソウの歴史に大きく影響を与える出来事が起こります。
前述の倉持仁志先生が、なんと10年もの歳月をかけて日本初の国産イワダレソウ「クラピア」の開発に成功したのです。先生はその草の質から、「除草剤の変わりになるかもしれない。」と思い、そのイワダレソウを持ち帰ったことをきっかけに、イワダレソウやヒメイワダレソウを研究し始めました。
現在もヒメイワダレソウのなかで種苗登録されているのは、クラピアのみです。クラピアは、国の特許を得た特別な植物であるため、無断で栽培したり、転売すると違法になることがあるので注意しましょう。
ヒメイワダレソウは全長5センチから15センチほどに生長し、地面を匍匐するように茎が伸びて広がっていきます。根の長さは約40センチから60センチ程に生長し、土の奥深くまで潜っていきます。
細長くて葉が丸く、上の葉とかぶらないように互い違いに生えていて、葉の両面には産毛のような短い毛があるのが、ヒメイワダレソウの特徴です。
クラピアもまた繁殖力が強く、よくグランドカバーに用いられる芝生の10倍以上の速さで増殖し、あっという間に立派なグリーンカバーとなります 。根幹が植えた土地に強く根づくので、土砂崩れなどで土壌が流れ出るのを防ぐ効果があります。
また、クラピアは元々草丈がそんなに伸びない品種なので、芝生のように芝刈り機で剪定する必要もありません。管理が簡単なのもクラピアの特徴です。そんなメリットから、最近では芝生の代替品として利用する運動場や施設も増えてきています。
クラピアは倒錯されることに強く、むしろ踏まれることで、根がより強く活発になるので多くの人が行き来する河川敷やグラウンドには持って来いの植物なのです。
このクラピアを開発した宇都宮大学の倉持仁志先生は、4種類のクラピアの品種を開発し、それぞれ国の特許を取得しています。最初に特許を取得したのが、カンポエルバという品種のクラピアです。カンポエルバは在来種との交配品種で、白い花を咲かせることが特徴です。
次に、「Sヒトシ1世」「Sヒトシ3世」「Sヒトシ2世」と、自分の名前を用いたクラピアを開発し、次々と世に送り出していきました。なかでも、「Sヒトシ2世」は、紫色とピンク色の間のような花色をしているのが特徴の品種です。
ほかにもヒメイワダレソウの仲間として、松ぼっくりのような形状の穂状花序を花弁の下につけたイワダレソウや、ヒメイワダレソウ・ロゼアが挙げられます。イワダレソウは薄い赤紫色の花を咲かせるのが特徴です。
ヒメイワダレソウ・ロゼアは白い花を咲かせる通常のヒメイワダレソウと違って、ピンク色の花を咲かせることが特徴的なヒメイワダレソウです。
一般的なヒメイワダレソウ同様、花つきや繁殖力が旺盛で、踏まれても根が痛まない丈夫さから、こちらもグランドカバーに育てる植物として人気があります。
繁殖力が強くグランドカバーに最適で、雑草が増えることを抑えてくれます。ですが、育てている花の栄養まで奪ってしまうので、お庭に取り入れるときは場所に気をつけましょう。
GreenSnap編集部