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正月料理で用いられることがあるクワイは、縁起の良い野菜です。調理方法は様々で、いろんな楽しみ方ができますよ。
今回は、クワイの花言葉や種類、特徴、食べ方などを紹介していきます。
クワイの形が丸い球形の実から、勢い良く芽が出てように見えることから、「芽が出る」や「めでたい」縁起物として使われるようになったとされています。
また、地中に多くの塊茎をつくることから、原産地である中国でも「子孫繁栄」の象徴とされています。
「クワイ」という名前は日本でつけられたもので、由来は「くわいも(鍬芋)」から来ているとされています。
これはクワイが芋のような実をつくり、伸びた葉と茎のかたちが農具で使われる「鍬」に似ていることから「くわいも」と呼ばれるようになり、それが縮まって「クワイ」となったとされています。
そのほかにもクワイの葉がイ草に似ていることから、「食えるイ草」と意味でクワイと呼ばれるようになったという説もあります。
漢字の「慈姑」という名前は、原産地である中国の伝承から付けられました。
中国ではクワイが地中に多くの塊茎を増やしてつくることから子を育てる母親に例えられたり、子孫繁栄の象徴とされており、慈愛の「慈」と中国語で女性を意味する「姑」の2つの字が名前として当てられました。
花は葉がついている茎ではなく、下部から花茎を伸ばして開花します。茎の上部に雄花、下部に雌花を咲かせ、上部の雄しべから花粉を落とすことで自家受粉を行います。雌花は受粉したのち、熟して変色し、つくった種子を地面に落とします。
クワイの主な調理法としては、正月料理などでも使われる煮物や、そのほかにも炒め物や揚げ物としても使われることがあります。
アクが強いため、クワイは皮をむいたあと水に漬け、お湯で茹でることで独特のえぐ味を抑えることができます。米のとぎ汁を使って煮ることで、より効果的にアクを取ることができます。
日本や中国では主に食用として栽培されることが多いですが、他の国では食用として使われることはなく、主に鑑賞用として扱われることが多い植物です。
日本で流通している食用クワイの種類としては、青クワイと白クワイ、吹田クワイの3つが主に知られています。
日本では青クワイが最も流通している種類であり、青みがかった皮が特徴となっています。京野菜や加賀野菜で使われるクワイも青クワイとなっています。白クワイは中国が原産のクワイです。
日本ではクワイの収穫量の約6割が広島県で栽培されており、続いて埼玉県が第2位の生産地として有名です。広島では白クワイ、埼玉では青クワイが栽培されていることが多いです。
吹田クワイは大阪府吹田市を中心に伝統的に栽培されているクワイです。青クワイと比べると塊茎が小さく、「姫クワイ」や「豆クワイ」といった別名もついています。
古くから栽培されていた種類で、万葉集にも記されているほど長い歴史を持っており、なにわの伝統野菜にも指定されているひとつです。
住宅開発などによって一時期は生産量が減っていましたが、保存活動などによって現在も栽培が続けられています。
吹田クワイはクワイの中でも口当たりがよく、栗のような食感が特徴のクワイとなっています。
クワイの種類には、ほかにも黒クワイや大黒クワイと呼ばれるものもありますが、これらはオモダカ科ではなくカヤツリグサ科の植物になります。青クワイなどと比べると皮が黒く、炒め物など中華料理で多く使われています。
「芽が出る」という縁起物としても知られているクワイを食べてみてくださいね。
GreenSnap編集部