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ドライフラワーの作り方はとても簡単です。お花屋さんや雑貨店で買えば、一束2000〜3000円もしますが、自宅で育てた花や買ってきた花、もらった花を使ってドライフラワーをつくれば、とても安くできます。プレゼントでいただいた花束や、家の庭で咲いている花を、もっと長く楽しむためにも、ぜひドライフラワーの作り方をマスターして挑戦してみましょう!
今回は、花を長期間楽しめてインテリアにもぴったりの、ドライフラワーの作り方について動画や写真を使って詳しくご紹介します。
ドライフラワーの作り方には大きく3つの方法があります。作り方によって、仕上がりに違いがでたり、メリットやデメリットもあります。
それぞれのドライフラワーの作り方について詳しく説明するので、自分にあった作り方を選んでみてください。
方法 | 作り方 | メリット | デメリット |
ハンギング | 花を吊り下げて自然乾燥させる作り方 | 簡単につくれて、乾燥中もインテリアとして楽しめる。 | 完成までに時間がかかり、花色が褪せる。夏季はカビやすい。 |
シリカルゲル | 乾燥剤(シリカゲル)を使う作り方 | 縮みがなく花色も鮮やかに残る。時期を問わず作れる。何回も使える。 | シリカゲルのコストがかかる。容器によって花の大きさが限られる。 |
ドライインウォーター | 水に挿したままにして乾燥させる作り方 | ふんわりとした花の形が残りやすく、作成中も鑑賞できる。 | 完成までに一番時間がかかる。途中で腐りやすい。茎の細い花は不向き。色をきれいに出すのが難しい。 |
シリカゲルの場合は、粉が花びらの間に入りこんでしまい取るのが大変、というデメリットもあります。
ハンギング法とは、ドライフラワーの作り方の中でもっともポピュラーで、花自体を逆さにして吊るして、自然に乾燥させる方法です。自然乾燥法とも呼ばれます。
ここからは、花材をスワッグ状に組んで吊るすドライフラワーの作り方をご紹介します。
今回は写真左からヘリクリサム、ブレビリア、バラ、エリンジウム、ミニバラ、リューカデンドロン、ワレモコウ、スターチス、フィリカの花材をつかってドライフラワーをつくります。
そのほか、麻紐や清潔なハサミを用意しておきましょう。
まずは中心となる花材を一本ずつ交差させ、どんどんと時計まわりによなるように交差させて花を組んでいきます。
外側に花材が追加されていくので、画像にうつっている最初の数本はドライフラワーの中央にくる花になります。
手で持ち支えている部分をのちほど紐で縛りますが、縛る位置より下にある花茎は邪魔になるので、切り取りましょう。
あとは同じように、時計回りにして花を重ねていきます。
こちらの写真ように、ブレビリアなどの硬めの葉ものの花材を周りに添えると、ドライフラワーが完成したときに型崩れしにくくなります。
花材を組み終わったら、麻紐できつめに巻きます。茎が緑の草花系がメインの場合は、乾燥したときにかなり茎が痩せるので、輪ゴムで縛ってから麻紐で隠すように巻くのもおすすめです。
また、おしゃれにスワッグとして吊り下げて飾るなら、リボンなどもこの時点で巻いておくといいでしょう。仕上がった後に巻いて刺激を与えると花が落ちてしまうこともあるので注意。
麻紐で巻き終わったら、清潔なハサミで茎を好みの長さに切りそろえましょう。
明るい日陰ほどの場所に1週間ほど吊るします。梅雨時期などの湿度が高い時期はカビやすいので、クーラーの近くなどの乾燥する場所に吊るしておきましょう。
完成したドライフラワーは、壁に吊るしたり、花瓶に挿すなど、さまざまな楽しみ方ができますよ。
梅雨の時期は植物を密にして乾かすと、直ぐにカビが生えてしまいます。しっかりと風投資が良い状態で植物を乾かしてください。
こちらの動画では、上記①の「ハンギング法」を参考にしながら、バラとユーカリの葉でドライフラワーをつくってみました。
基本となるポイントさえ抑えておけば、自己流にアレンジできるところもうれしい魅力ですよね。
ハンギング法は用意する材料が少ないため、気軽に始めることができます。初心者の方は、まずこの方法からドライフラワーづくりに挑戦してみるといいでしょう。
ハンギング方でドライフラワーをつくるときは、上記のように麻紐で縛って吊るす方法が基本です。そのほか、輪ゴムなどでも代用できます。
紹介したように生花の状態であらかじめスワッグのように花を組んでつくることもできますが、花びらが大きめ、もしくは花径が大きい草花の場合、一本ずつ離して吊るすほうが、キレイに仕上がります。
また、もらった花束はそのまま吊るすのではなく、一度きつめに縛り直してから吊るすようにしましょう。縛り直さないと乾燥中に茎が細くなって抜けることがあるので注意しましょう。
シリカゲルとは、市販の食品などに入っている乾燥剤のことです。シリカゲルは自身の重さに対して50%ほどの湿気を吸うという性質があります。シリカゲルを使ったドライフラワーの作り方では、この性質を利用して、生花にまぶして乾燥させます。
シリカゲルは100均などで手に入り、最近ではドライフラワー専用のシリカゲルも販売されているので、手芸店やネット通販でお探しください。
ドライインウォーター法とは、花をごく少量の水に挿しながら、花の水分を少しずつ蒸発させていく、ドライフラワーの作り方のひとつです。
それぞれのドライフラワーの作り方に共通して大切なのが、摘んですぐの新鮮な花を使うことです。生花をいけて楽しんでからドライにしたいのもわかりますが、新鮮な花を使ってつくると色褪せしにくく、比較的きれいなドライフラワーが完成します。
ドライフラワーに適した花は、水分が少ない花です。水分が少ないと、ドライフラワーになったときの縮みも少なく、発色もきれいに残ります。
例えば、カスミソウ、バラ、スターチス、センニチコウ、ミモザ、アジサイ、クラスペディア、ケイトウ、デルフィニュームの他、プロテアなどのワイルドフラワー、トロピカルフラワーなどがおすすめです。
バラは花束などにもよく使われ、プレゼントに選ばれる花No1.でもあります。バラはドライフラワーにすると、アンティークな風合いが増し、さらにインテリア性がグッとあがります。赤いバラは黒く濁った色になりがちなので、少しコツがいります。
かすみ草は花壇でも花束でも、隙間を埋めたり引き立て役に重宝する花です。もともと水分がすくなく、ドライフラワーにしても花姿があまりかわらないのが魅力です。ほかの花とあわせてスワッグにしてから吊るして乾かすのもおすすめです。
ラベンダーはドライフラワーにしてもあまり色褪せず、咲き始めにつくればその心地よい香りが残るのも特徴です。青紫の花でドライフラワー向きの花は少ないので、スワッグやリースなどのアレンジメントの中で引き締め役として活躍してくれます。
アジサイのドライフラワーは、色褪せた姿が秋色アジサイとも呼ばれ人気です。花と思われている部分は、葉の一部が変形した萼苞なので花びらのようにやわではなく、ドライフラワーにしても花姿があまり変わりません。ゴミや虫が入りやすい花の構造なので、つくるまえによく洗う下処理が必要です。
カーネーションは母の日に贈る花の代表的な存在で、長く残して飾っておきたい花でもあります。もともと花びらにあまり水分を含まず、フリルのように波打つ形をしているため、ドライフラワーにしても花姿はあまり変わりません。作り方によって色褪せの具合が変わるので、好みの方法でつくりましょう。
ひまわりは夏の風物詩でもあり、ドライフラワーにして楽しむことができる花です。ひまわりの咲き方・種類によっても、仕上がりがかなり変わりますが、薄い花びらは縮れて花央だけが残るのが特徴です。生花とはまた違ったシックでアンティークなルックスが楽しめます。
ガーベラは太い花茎におおぶりな形良い花を咲かせます。切り花として通年出回り、アレンジメントや一輪挿しにも人気です。花の色や咲き方の種類も豊富で、とくにシリカゲルでドライフラワーにすると、まるで生花のような仕上がりを楽しめます。
パンパスグラスはイネ科の植物で、ススキにも似ていますが毛足が長く、ドライフラワーのアレンジの中でいいアクセントになります。パンパスグラスに似たラグラスはもう少し毛足が短く、猫じゃらしのような形をしています。全体をぼかしたようなスモークツリーという植物もよく使われていますよね。
エリンジウムはダークな色味でドライフラワーのアレンジに大人っぽさを演出してくれます。青っぽい紫のドライフラワーはあまり多くないので、この色味を使いたいときは重宝します。ちょっとツンツンした見た目も、洗練された雰囲気をかもしだしていて、ドライフラワーのアレンジメントにはかかせない存在です。
ドライフラワーでよく見る黄色いぽんぽんの花は、クラスペディアといいます。ドライにしても色もあまり変わらず、このフォルムもあいまってかなりアクセントになりますよね。ちなみに紫の丸いぽんぽんした花はエキノプスという植物です。
プロテアはワイルドフラワーの代表的なお花で、その独特な異国感満載な見た目から、ドライフラワーのアレンジでは主役級の存在感を発揮します。ワイルドフラワーにはドライ向きのお花が多く、ほかにもピンクッションなども独特なビジュアルで目を引きますよね。
ほんの少しピンク色に色づく、細かなお花が特徴的なライスフラワー。単体でアレンジしても清楚なイメージになりますし、組み合わせても他のお花をうまく引き立ててくれる名脇役となってくれます。ちなみにライスフラワーと似たレースフラワーはより華奢な印象になります。
プルムサムもワイルドフラワーの一つで、花がひらいたときの綿毛のようなふわふわ感がお花との相性がいいのでよく使われています。また、花が開く前のつぼみの状態も独特で、つぼみのままドライにして使うこともできます。
アーティチョークはつぼみの状態で食用としても出回る西洋野菜のひとつです。つぼみがひらくと鮮やかな青紫や赤紫の花を咲かせます。ドライにすると花の色味は多少落ちますが、萼のトゲトゲやサイズ感にインパクトがあるのでドライフラワーのアレンジメントでよく使われています。
ハスといえば、夏頃に水面に美しい花を咲かせる水生植物ですが、花が咲き終わると実がついて、さらに秋が深まってドライフラワーになると、このように焦げ茶色のユニークな姿になるんです!アレンジメントに加えると、ナチュラルかつシックな雰囲気になりますよ。
ドライフラワーは、生花より鑑賞期間が長く、こまめに手入れすれば保存もききます。ドライフラワーの作り方をマスターしたら、思い出のお花や、大切な花で挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
冬から春までドライフラワーを作るには適している時期です。梅雨から夏場はドライフラワーを作るには難しい時期ですが扇風機、除湿機を使う事によってきれいなドライフラワーができます。
ドライフラワーは飾り方もいろいろと楽しめるので、こちらの記事も参考にしてみてください。
藤原正昭
GreenSnap編集部