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シラン(紫蘭)はラン科の植物で、春になると白やピンク、紫色の可憐で美しい花を咲かせます。地植えも鉢植えもできるほか、寒さや暑さに強く丈夫なので、初めて園芸をする人でも育てやすい花です。シランの育て方について詳しく見ていきましょう。
シランの植え付けは3月〜4月、もしくは10月〜11月上旬頃が適しています。鉢植えの場合は、新芽が鉢の縁から1/3ほどの高さになるように植え付けてください。
鉢植えのシランには赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜた用土が適しています。また、市販の山野草やラン用の培養土も使用して問題ありません。
地植えの場合は、適度に穴を掘って腐葉土を2〜3割ほど混ぜます。
シランは年間を通して、日当たりよい半日陰で育てるのが適しています。
ただし、日に当たりすぎると葉が白くなって葉焼けしたり、枯れたりするので西日に当たらないようにしましょう。
また、適度に風が通る場所に置きましょう。熱がこもる場所だと花や葉が枯れてしまうことがあります。
シランは乾燥にも強いですが、湿っている土壌を好みます。シランの水やりは、土の表面が乾燥してきたらたっぷり水やりしましょう。
冬は休眠期なので水やりの回数を減らし、土が乾きぎみで大丈夫です。また、水のやりすぎなどにより凍結すると枯れてしまうので注意しましょう。
シランの肥料は、元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜて施します。追肥は4~6月と9~10月に緩効性化成肥料を置き肥、もしくは液体肥料を与えます。
シランに寄生する病害虫は、アブラムシやナメクジです。アブラムシは新芽やつぼみにつきやすく、新芽につくと芽が縮んでしまいます。加えて、ウィルス性の病気を引き起こすこともあり、すすが付いたように葉を黒くし生育を阻害します。寄生していた場合は、殺虫剤で駆除しましょう。
ナメクジは花や葉、芽につきやすやすく、寄生されると花や葉に穴が開いてしまいます。湿った場所を好むので周辺の雑草や落ち葉を取り除き、寄せつけない環境にすることで寄生するのを防げます。
シランの植え替え時期は3〜4月、もしくは10〜11月上旬頃が適しています。
鉢植えの場合、1〜2年に1回大きな鉢に植え替えます。置く場所などの関係上、大きな鉢に植え替えるのが難しい場合は、株分けをして根詰まりを防ぎましょう。
地植えの場合でも、2〜3年に1回株分けをして植え替えましょう。植え替えをせずそのままにしていると弱くなってきます。
シランを増やす方法には、「種まき」と「株分け」といった方法があり、株分けが一般的です。
植え替えするタイミングと一緒に、地下球を分けて株分をしましょう。株分けをして増やす場合、1株にバルブ(球根)が3つは付いているようにすると翌年、花が咲きやすくなります。
種まきは9〜11月頃が適しています。なお、ラン科の植物は菌の力がないと発芽が難しいので、親株の付近に種まきするようにしましょう。花が咲くまでには約2〜3年かかります。
シランの花の開花時期は5~6月頃で、この季節になると紫や赤紫、白、ピンク色の小さくてかわいらしい花を咲かせます。
シランの花が終わったら、枯れた花茎を取り除くと見た目をきれいに保てます。花後は葉がワサワサして多すぎるように感じることもありますが、葉を切る必要はありません。
葉は光合成をして養分を蓄えているため、葉を切ってしまうと冬が越せなくなる場合があるからです。枯れた葉だけを取り除くようにしてください。
鉢植えも地植えもできるシランは、きれいなお庭づくりにもインテリアとして飾るにも最適な花です。また、暑さや寒さに強いほか、手入れの手間もあまりかからないので、園芸初心者に向いています。
色とりどりの可憐で可愛らしい花を咲かせるシランを、ぜひ育ててみてください。
※トップ画像はいずみさん@GreenSnap
GreenSnap編集部