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一般的に多肉植物は寒さに弱いというイメージがあります。
ところが冬の間に元気に育つ多肉植物もあるのです。
「冬型」と呼ばれるこの品種の中から今回はコーデックス類に焦点をあて、寒さに強い5種類を紹介したいと思います。
亀甲竜とは和名で、その名の通り亀の甲羅のような根を持ったコーデックス類です。
学名は「ディオスコレア・エレファンティペス」といい、「蔓亀草」「象の足」などという別名もあります。
若い株の間はドーム球状でつるんとしており、それが数年を経てひび割れていきます。
そして年月とともにひび割れがゴツゴツした突起になり、亀の甲羅のような姿になっていくのです。
生育期には蔓のような茎を伸ばし、ハート型をした光沢のある葉っぱが付きます。花はクリーム色で房状に咲きます。
「黒鬼城」という和名をもつ「オトンナ・ユーフォルビオイデス」はその名に劣らない迫力ある株姿をしています。
葉が生い茂ったようなこんもりとした株姿で、枝が複雑に分岐してぎゅっと詰まったような樹形です。
成熟した古株になると、焼け焦げたような色の表皮になり、ざらついたような質感に変化します。
その反面、葉っぱは青白いので黒色とのコントラストがはっきりしており、それも黒鬼城という名の由来の一つと言えます。
どことなく愛らしい形をした葉を持ち、
クネクネと入り組んだ濃いチョコレート色の枝がなんともユニークな見た目を持つのが「ベラルゴニウム・ミラビレ」です。
「ミラビレ」とは「不思議な」「素晴らしい」という意味のラテン語でもあります。
ギザギザした縁の葉っぱはうっすらと微毛が生えているためか、シルバーグリーンのような色合いをかもし出しています。
休眠前には淡いピンクの可愛い花を咲かせます。
学名を「チレコドン・レティキュラーツス」といい、非常に独特の世界観をもったコーデックス類の一つです。
大きな特徴である針金のような細い枝は実は花柄が枯れた跡で、
年月を経ても残り続けるためにどんどん不可思議な姿になっていきます。
まるで幾重ものワイヤーに守られたかのような樹形は非常に美しいとされており、「万物想」という和名がついたのも頷けます。
休眠前にはベルのような形をしたクリーム色の小さな花を咲かせてくれます。
むっちりとした太い幹を持つ「阿房宮」こと「チレコドン・パニクラーツス」はチレコドン属の中でも最大種です。
上手く育てば日本でも1メートルぐらいに成長するといわれています。
その太い幹を薄い紙のような表皮が覆っており、古くなるとその表皮はカサカサと剥がれ落ちていきます。
そして成長期には多肉質な葉が生えてきます。
今回ご紹介したコーデックス類は、いずれも寒さに強い冬型の品種です。
寒さに強いからといって冬の外気温にあてると弱ってしまいますので、育てる場合は室内がおすすめです。
1〜2℃くらいの室温までは耐えることができますので、冬でもあまり過敏になることなく育てられるのではないでしょうか。
※トップ画像はPhoto by ryuu2さん@GreenSnap
takenaka