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みなさまこんにちは、モルモリカです。
♪でいご~の花が咲きぃ~~♪
と、オトナの事情でココだけのご紹介でも、
みなさまは、きっと、その続きが脳内再生されたことでしょう。
夏になるとヘビーローテーションされる、
THE BOOMの「島唄」。
名曲ですよね。
ところで、この、デイゴの花って、どんな花だか、ご存知でした?
●歌詞に込められた意味
「島唄」の作詞・作曲は、宮沢和史さん。
新聞のコラムに書いた原稿の中で、この歌は、大平洋戦争の沖縄地上戦に思いを馳せてつくったと語っています。
つまり、歌詞に登場するデイゴは、沖縄本島に米国が上陸したときに咲いていた花。
春に咲き始める花、というわけなのです。
●沖縄に咲くデイゴ
デイゴは、沖縄の県花に定められています。
開花期は、春。
4~5月ごろに、真っ赤な花を咲かせます。
花の咲き方は、年によって違いがあり、
雨量の少ない年の方が、花が多いそう。
理由は、乾燥地を好むためといわれています。
沖縄には、「デイゴが見事に咲く年には、台風が多い」という、言い伝えもあるそうです。
島唄の歌詞は、この言い伝えをふまえ、沖縄戦と台風とを重ね合わせた表現ともいわれます。
★デイゴの開花期は種類による
●夏に咲くデイゴ
夏によく聞く歌だから、登場するデイゴも夏の花のようなイメージだった……という方も多いのでは?
「そうか、なるほど。デイゴは春に咲く花なのね……。」
と思ったアナタ、ちょっと待って!
実は、夏に咲くデイゴもあるのです。
それが、アメリカデイゴ。
この花です。
木を覆うように、真っ赤な花をたわわに咲かせます。
デイゴは、マメ科の花木。
近くで見ると、マメ科の植物ということがよくわかります。
咲きはじめは、こんな形ですが……、
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しだいに、花が開きます。
●春咲きデイゴと夏咲きデイゴ
沖縄県環境部環境再生課webサイト『おきなわ緑と花のひろば』でも、デイゴが紹介されています。
一方、これはアメリカデイゴ。
あれ? なんか、ちょっとイメージが違わない???
沖縄のデイゴは、花がたくさん咲いているのに、なんとなく寂しい印象がありますよね……。
実は、このふたつは、開花期が違うだけではなく、咲く姿も違うのです。
ふたつとも、デイゴの仲間ですが、沖縄で咲くデイゴは、花が咲いた後で葉が出ます。
一方、アメリカデイゴは、花と葉と両方を堪能できます。
沖縄で春に咲くデイゴは、耐寒性がなく、沖縄や南九州などの温暖地以外では地植えでは育ちません。
一方、夏になって咲くアメリカデイゴは、あるていど耐寒性があり、関東以西で地植えも可能です。
●アメリカデイゴの育て方
種によって耐寒性が異なりますから、栽培場所に適した種を選びましょう。
鉢植えでも、育てることができます。
アメリカデイゴの花をたくさん咲かせるには、春先に、思いきってばっさりと剪定するのがコツ。
今年伸びた枝は、枝の根元から切り戻す、強剪定を行います。
初心者ガーデナーさんにとっては、ちょっと不安になりそうな作業ですが、大丈夫。
デイゴの枝を、内側から見上げてみましょう。
幹は、古く、太く、茶色いですが……
花が咲いている枝は、細くて緑色ですよね。
花が咲いている枝は、すべてふんわりとしなるように伸びています。
つまり、花をつける枝は、すべて新しく、その年に伸びた枝なのです。
思いきって強剪定することで、たくさんの花を楽しむことができますから、安心して挑戦してみてください。
ちなみに……
アメリカデイゴは、7月ごろから咲き始めます。
花が咲き終わったら、葉を3~4枚残して枝を切り戻しましょう。
上手に管理すると、2回以上、花を楽しむことができますよ。
フローリスト編集部