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こんにちは、三上真史です。
今回は夏を代表する花、ハイビスカスの育て方ついてです。鉢植えでベランダでも楽しめる育てやすい花なので、ぜひ皆さんも参考にしてみてくださいね。
夏満開!と思わず声に出したくなるほど見事な鮮やかな色、ダイナミックな形が魅力のトロピカルフラワー、ハイビスカス。
それだけに日本で育てる場合は夏に咲く花といったイメージですが、夏だけでなく春から秋にかけて5月〜10月くらいまで長く咲いてくれるんです。
長く咲いてくれると言っても、一つの花が何日も咲いているわけではありません。じつは、ハイビスカスの一つ一つの花は、一日でしおれてしまう一日花(いちにちばな)なんです。
でもその分次々と毎日のように新しい花を咲かせてくれるので開花を長く楽しめるというわけです。(品種によっては一日以上咲いてくれるものもあります)
短い時間に全力で咲き誇る。
だからこそこれだけ情熱的で生命力みなぎる花が咲くわけですね。
ちなみに南国ハワイでは一年中咲いていて、ハイビスカスは幸せな未来を象徴する神聖な花なんですよ。
お悩みの中でとくに多かったのがこちら!
鉢植えのハイビスカスが蕾まではつくけれど、咲く前に落ちてしまうというものでした。
この現象、鉢植えでハイビスカスを育てたことのある方なら、あ〜分かるという方も多いのではないでしょうか。
僕もまさに経験者でして、咲くのを楽しみにしていたのに蕾が落ちているのを発見した時のあのショックさ、せつなさ、やるせなさと言ったら。。。
咲かせてやれなかったハイビスカスに申し訳ない気持ちとともに、なんでなんだー!となりますよね。
原因はいくつか考えられるのですが、蕾をつけるまでは育っていたことと、このお悩みが発生しやすい時期から推測できる一つの原因があるんです。
え、夏の花なのになんで?夏の気候が大好きな花なんじゃないの?と思われるかもしれませんが、じつは日本の真夏はハイビスカスにとって蒸し暑すぎるのです。
元々ハイビスカスは、25度くらいまでの気候を適温として育つ植物で、品種によって耐えられる暑さに違いはありますが、毎日毎日30度を超えてくると人間同様、暑すぎて「夏バテ」しちゃうことがあるわけなんです。
ましてや最近は、40度近く暑くなるときもありますし、せめて夜は涼しくなればいいのですが、夜も蒸し暑いですよね。
そうなると休まる時間が無く、根が暑さで弱っていき、花を咲かせる力がなくなってしまう、すなわち蕾が落ちてしまうのです。
さらに、植物がうまく育つかどうか=根が元気かどうかなので、どのような状態で育てるかも大きく関わってきます。
日本の暑さの中で、なぜ沖縄の地植えのハイビスカスが蕾で終わらずに咲くと思いますか?答えはそれに耐えられるだけの多くの根が、しっかり大地に張っているからです。
一方で鉢植えでは限られた土しかありません。根が伸びる範囲も限られますし、どうしても根が傷みやすくそれが夏バテに繋がってしまいやすいのです。
でもハイビスカスは冬の寒さには弱いので、だからといって多くの地域では地植えで育てるというわけにはいきませんよね。
じゃあどうすれば。
ご安心ください。
鉢植えだからこそのメリット、鉢植えだからできる真夏の対策方法があるんです。
それはとっても簡単。
具体的には、風通しが良く、午前中だけ日が当たるような涼しめな場所に移動させておくことです。
そして意識して気をつけたいのがアスファルトやコンクリートからの熱です。
鉢植えを直にアスファルトやコンクリートの上に置いていると、照り返しの熱で鉢の中が驚くほど高温になってしまうんです。
対策としてはスタンドやスノコの上に置くなど、なるべく地面から離して鉢底にも風が通るようにするといいですよ。
そもそも、なぜハイビスカスの蕾が落ちる現象が起きるかと言うと、それは生き延びようとする植物の本能がそうさせてるからです。
本来、花を咲かせるというのはとても体力を使うことなので、夏バテして根が傷ついた状態で無理に花を咲かせたら、力尽きて枯れてしまうかもしれません。そこで、ハイビスカス自身が生き延びようと体力温存のため花を咲かせることをやめて蕾をポロッと落とすわけなんです。
まさに植物は生きている。すごいことですよね。
こちらも花が咲かないお悩みで多くいただいたもので、そもそも花を咲かせる花芽ができず、葉ばかり茂るというものです。
ハイビスカスは常緑の美しい葉も魅力で僕は大好きなのですが、でもやっぱり花を咲かせたいですよね。
先ほどお答えした夏の暑さによる根のダメージが原因ということも考えられるのですが、そもそも花芽ができていないということならば……
次々と新しい花を咲かせるハイビスカスですから、それだけ肥料が大好き、肥料が必要な植物なんです。ですので開花時期(冬以外)は草花用の肥料を定期的にやるようにしましょう。
土の上に置いて緩やかに効いていく固形タイプのものを基本に、水に薄めて使う速効性のある液体肥料も併用して使うといいですよ。
ただし、やり過ぎには注意です。
とくに夏バテ中のハイビスカスに肥料を与えると、逆効果になってしまうので気をつけてください。
あくまでお使いの肥料のパッケージに書いてある適量を目安に、株が夏バテしていないかどうかも様子を見て与えてくださいね。
ハイビスカスの花は枯れたら自ずと落ちてくれますが、子房を残したガク部分は残ります。
受粉していなければそれもポロッと落ちてくれるのですが、受粉していた場合はそのまま子房が膨らみ種をつけていきます。
そうすると、種にどんどん栄養が取られていきますので、その分、花つきが悪くなってしまうわけなんです。
ですので花が枯れたら、こまめに子房摘みを忘れないようにしましょう。
写真の矢印のところで切るか、手でも簡単にポキッと折ることができますので簡単です。
まとめると、ハイビスカスの花が咲かない原因・咲かせるコツは次の3つのポイントが大切です。
ぜひ参考にして、美しいハイビスカスの花をお楽しみくださいね!
三上 真史