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パンダの大好物でも知られている竹や笹は、私たちにも馴染がある植物ですね。竹と笹は見た目がよく似ているので、区別するのも難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
2つを見分けるにはポイントがあるので、見分ける方法や特徴などについて詳しく紹介していきます。
竹はイネ目イネ科タケ亜科に属し、主に中国が原産の多年草植物です。日本には縄文時代の頃には伝わっていたと考えられていて、竹取物語などにも登場しますね。
竹の外側には節があり中は空洞なので他の植物と構造が大きく異なり、昔からカゴや箸などさまざまなものに加工されて人々の生活に大変役立っています。
笹も竹と同様にイネ科タケ亜科に分類され、日本が原産の多年草です。笹の葉にはビタミンKやサリチル酸などの成分を含んでいることから殺菌作用があり、笹の葉寿司やちまきなど食品を包むことに多く利用されています。
また、笹が持っているバンフォリンと呼ばれる多糖体には細胞膜を修復する力があるため、防腐効果もあります。
竹と笹を見た目だけで見分けることは難しいですが、見分けるにはポイントがあるのでその方法について紹介していきます。
竹は多くの種類が1つの節から2本の枝を伸ばし、笹の場合は3本以上の枝を伸ばすことが大きな違いといえます。
また、生育後の竹にはタケノコの竹皮は落下しますが、笹はタケノコの竹皮が付いたままです。枝が高い位置で見えないようであれば、根元で見分けることができそうですね。
竹と笹は葉にも違いがあり、竹の葉脈は格子状に対して笹の場合は平行です。子どもの頃笹の葉で笹船などを作ったことがある人は、笹の葉が分かる方も多いと思います。
竹は種類にもよりますが、草丈は約15m以上のものが多いです。笹の場合は1~2m程度の種類が多く、竹よりも低いことが特徴といえます。
竹と笹には数多くの種類があり、よく知られている竹の種類は真竹(マダケ)、孟宗竹(モウソウチク)、淡竹(ハチク)などがあります。竹林の有名な観光名所といえば京都の嵐山などが知られていますが、京都の竹林は孟宗竹がほとんどです。
笹には曙笹(アケボノザサ)、都笹(ミヤコザサ)、隈笹(クマザサ)などの種類があり、隈笹は日本庭園などによく使われることが多いです。
竹や笹に花が咲くイメージはありませんが、もちろん花は咲きますよ。ただし、竹の花は数十年~数百年に1度しか咲かず、花が咲くことは大変珍しいようです。イネ科のため稲穂のような褐色の花が咲き、咲いた年は昔から豊作になるともいわれています。
一方、竹と同じイネ科の笹も稲穂に似た緑色の花を咲かせ、花が咲く時期も竹と同じように数十年に1度に咲くといわれています。
竹の花言葉は「節度」で、竹が節で区切られていることが由来です。竹の花というよりは、竹の花言葉という印象ですね。
笹には「ささやかな幸せ」という花言葉があり、笹は寄せ植えなどで竹の代わりに使用されてきました。笹が竹よりも草丈が低く、松竹梅である竹の代わりであることからささやかな幸せという花言葉が付けられたといわれています。
竹は英語で「Banboo」といい、笹は日本が原産の植物なので「sasa」と呼ばれることも大きな違いです。
竹と笹は日本に古くからあり、日本の昔話ではかぐや姫が登場する竹取物語が有名です。竹取物語は平安時代の物語といわれていて、物語に登場する竹は一説によると淡竹だと考えられています。
日本では、七夕の日に笹に短冊を飾る風習がありますね。七夕伝説は奈良時代に中国から伝わり、もともと日本にあった棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさって誕生したといわれています。
竹と笹は昔から日本人にとって身近な存在で、2つを見比べることで今回紹介したような違いも分かると思います。竹と笹はよく似ていますが、それぞれの違いを理解して見分けられるようになってみましょう!
GreenSnap編集部