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こんにちは、三上真史です。
植物の育て方相談Q&Aの第6弾は、ちょうど今が植えどきのチューリップです。
春に咲くおなじみの球根植物で、さまざまな色や形があって育てるのも楽しい植物ですよね。
今回もGreenSnapユーザーさんからたくさんのお悩み相談をいただきましたので、お答えしていきます!
プランターにチューリップの球根だけを植えるのでしたら、花壇に植える時よりも間隔を詰めて植えた方が豪華に咲かせることができるのでオススメです。プランターと花壇では植え方が少し違うので注意してくださいね。
プランターや鉢の場合、基本的には球根1個分あけるのが目安なのですが、じつは1〜2cmほどの間隔でもしっかりと芽吹いて咲いてくれますので、より豪華に楽しみたい方にオススメです。
例えば一般的な65cmのプランターに25球ほど、それぐらい密植させますとまるで花束のように咲き揃ってくれて、その美しさに感動しますよ。
とはいえ、間隔1〜2cmで密植するとしっかり球根が太れないので、翌年に花が咲きにくくなるかもしれませんので、そこはご注意ください。
植えつける深さは球根1個分の土がかかる程度で大丈夫です。球根のとがった方から芽が出ますので必ずとがった方を上にして植えてくださいね。
葉が重ならないように咲かせたいのなら、球根同士の間隔を球根1個分はあけて植えていくことと、球根の向きを合わせることが大切です。
球根をよく見てみるとまんまるではなくて膨らんだ側と平らな面がありますので、平らな面の向きを合わせて植えましょう。そうすることで、葉の出る位置が揃うので、葉が重ならず綺麗に整った姿で咲かせることができますよ。
蕾がつかない、花が咲かなかったというお悩みをたくさんいただきました。せっかく芽吹いてくれたのに花が咲かないととても残念な気持ちになってしまいますよね。
花が咲かない原因は様々ありますが、中でも大きく2つの原因が考えられます。
1つ目が、水不足です。チューリップは球根を植えたときから水やりが必要で、芽が出ていなくても土の中で根を生やし成長していきます。
ですので水分不足になってしまうと球根の中にある花芽が成長できず、芽吹いた後も蕾がつかなかったり、ついても途中で枯れてしまうことになるわけなんです。
芽吹く前から土の中で花芽の形成は始まっていますので、冬でも土が乾いたら、水をしっかり与えることが大切です。ただし、水のやりすぎは禁物です。ずっと土が湿っていると球根が蒸れて腐ってしまいますので、あくまで土が乾いたのを確認してから、たっぷり与えてくださいね。
ちなみに質問者さんのもう一方のプランターの葉が途中で茶色くなって枯れてしまったチューリップですが、そちらも原因は様々考えられますが、やはり水不足によるものか、または芽吹いてからの水のやり過ぎで球根が腐ってしまったことが原因かもしれません。
続いて花が咲かない2つ目の原因は、温度です。チューリップの球根は寒さに当たることで花芽を形成するため、冬に外で寒さに当てて育てることが必要になります。
そうしてできた花芽が春の暖かい気温によって一気に成長し花を咲かせてくれるわけです。芽吹いてからの生育適温は20度ほどです。
ですので冬は寒さに当てることと、総じて球根が高温にならないように気をつけなくてはなりません。球根が高温になってしまうと、芽吹く前に花芽自体がやられてしまうことに繋がります。
植え付ける前の球根の保管場所と植え付ける時期も非常に大切です。球根が高温にならないよう風通しの良い涼しい場所で保管し、残暑が終わって涼しい気候になってから植え付けるようにしましょう。紅葉シーズンが植え付けのタイミングですよ。
草花の下にチューリップの球根を植えて二階建てにして楽しむダブルデッカーという手法ですね。おっしゃる通り冬の水忘れ対策になりますし、チューリップが咲くまでは草花を楽しめますのでとてもオススメの植え方で、僕も毎年楽しんでいます。
合わせる草花は耐寒性のあるものを選びましょう。中でもパンジー・ビオラは相性抜群ですね。その他にも僕が実際に育てたものでチューリップと一緒にしっかり育ってくれた草花は、ストック、キンギョソウ、アリッサム、シロタエギクなどです。
チューリップの球根の上にこれらの草花で寄せ植えもしてみましたが、しっかりとチューリップは芽を出して花を咲かせてくれました。植えた草花に負けず、かきわけて力強く芽吹くチューリップのたくましさに毎年感銘を受けています。
三上 真史