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鶏糞(けいふん)は、ホームセンターや園芸店で手に入りやすい有機肥料です。ただ、「どんな肥料なの?」「匂いはいつまで続くの?」「花や野菜にはどう使えばいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
このページでは、鶏糞の種類や特徴、匂いの対策、元肥・追肥での使い方と注意点を解説します。
鶏糞(けいふん)とは、鶏の糞を乾燥・発酵などの処理をして作った肥料のことです。有機肥料の一種として、花や野菜、果樹の栽培に利用されています。
有機肥料のなかでは窒素・リン酸・カリの含有量が比較的多く、とくにリン酸と石灰(カルシウム)を多く含む傾向があります。土の中で分解が早く進むため、有機肥料としては効き目が早いのも特徴です。
鶏糞には乾燥鶏糞、発酵鶏糞、ペレット状鶏糞、炭化鶏糞といった種類があり、処理の方法によって匂いや使い方が異なります。
| 種類 | 特徴 | 匂い | 主な使い方 |
|---|---|---|---|
| 乾燥鶏糞 | 鶏糞を乾燥させたもの。発酵が進んでいないため、土の中で分解するときにガスや熱が出ることがある | 強い | 元肥。植え付けまでの期間を長めに空ける |
| 発酵鶏糞 | 堆積・発酵させてから乾燥させたもの。完熟したものほど扱いやすい | 乾燥鶏糞より控えめ | 元肥・追肥 |
| ペレット状鶏糞 | 粒状に固めたもの。手が汚れにくく、まく量を調整しやすい | 製品による | 元肥・追肥(発酵済みか表示を確認) |
| 炭化鶏糞(焼成鶏糞) | 高温で処理したもの。窒素の多くが失われ、リン酸・カリ・石灰が主な成分になる | ほとんどない | 元肥。花や実をつける植物向き |
初めて使う場合や、住宅地・ベランダで使う場合は、匂いが出にくい発酵鶏糞(完熟したもの)や炭化鶏糞、扱いやすいペレット状のものを選ぶとよいでしょう。
鶏糞は分解が早いため、有機肥料のなかでは比較的早く効果が現れます。また、花つきや実つきにかかわるリン酸を多く含む傾向があるため、草花や実を収穫する野菜、果樹の肥料としてよく使われます。
土に有機物を補えることもメリットの1つです。ただし、土をふかふかにする土壌改良の効果は牛糞堆肥などのほうが高く、鶏糞は「肥料」として使うものと考えましょう。
鶏糞は有機肥料のなかでも匂いが出やすい肥料です。とくに乾燥鶏糞は匂いが強く、まいたあとにハエなどの虫が寄ってくることもあります。
また、肥料成分が多く効き目も早いため、与えすぎたり根に直接触れたりすると、根が傷む「肥料焼け」を起こすことがあります。
石灰分を多く含むので、毎年たくさん使い続けると土がアルカリ性に傾くこともあります。鶏糞だけに頼らず、ほかの堆肥や肥料と組み合わせて使いましょう。
鶏糞の匂いが続く期間は、鶏糞の種類や発酵の進み具合、まいた量、土への混ぜ方によって大きく変わるため、一概には言えません。土の表面にまいたままにすると匂いが残りやすく、土にしっかり混ぜ込むと和らぎやすくなります。
匂いを抑えたい場合は、次の点を意識しましょう。
鶏糞の成分は、鶏のエサや飼育方法、処理の方法によって製品ごとに大きく異なります。同じ「発酵鶏糞」でも、窒素が少なくリン酸やカリ、石灰が多いものなどさまざまです。
使う前に袋に表示された成分量を確認し、植物に必要な肥料の量に合わせて使いましょう。窒素・リン酸・カリのバランスが偏っている場合は、ほかの肥料で補います。
市販の発酵鶏糞は、発酵の過程で高温になることで病原菌などが減るように処理されています。一方で、発酵が不十分なものは匂いやガスが出やすく、虫も寄りやすくなります。作業するときは手袋をつけ、使ったあとは手を洗いましょう。
鶏糞は主に元肥(植え付け前に土に混ぜる肥料)と追肥(育っている途中に追加する肥料)に使用します。使用量は製品によって異なるため、袋に表示された量を目安にしてください。
植え付けや種まきの2週間ほど前に、鶏糞を土全体によく混ぜておきます。分解の途中で出るガスや熱で根が傷むのを防ぐためです。乾燥鶏糞など発酵が進んでいないものを使う場合は、さらに期間を長めに空けましょう。
追肥には、匂いが少なく扱いやすい発酵鶏糞やペレット状の鶏糞を使いましょう。株元から少し離れたところに少量をまき、軽く土と混ぜます。株元の近くにまくと肥料焼けを起こす可能性があるため気をつけてください。
また鶏糞が多すぎても肥料焼けを起こすため、適量を守りましょう。
草花の植え付け時の元肥として使えます。鉢植えやプランターは土の量が少なく肥料が効きすぎやすいため、地植えより控えめにしましょう。室内やベランダで育てる鉢植えには、匂いの少ない炭化鶏糞やペレット状のものが向いています。
家庭菜園では、牛糞堆肥や腐葉土などの土づくり用の堆肥と組み合わせて使うのが一般的です。堆肥で土をふかふかにし、鶏糞で肥料分を補うイメージです。
鶏糞は手に入りやすく、花や実をつける植物を育てるのに役立つ有機肥料です。匂いが気になる方は、炭化鶏糞やペレット状の鶏糞を選び、土にしっかり混ぜ込むと使いやすくなります。種類ごとの特徴と適量を守って、花や野菜、果樹の栽培に取り入れてみてください。

GreenSnap編集部