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植物を増やすことは、植物を育てる上で大切な作業の一つです。植物の種類によっては挿し木などで増やすことが得意でない場合があり、取り木であれば高確率で発根させることができます。
ご自分で植物を増やしたことがない方は難しいと思われるかもしれませんが、作業自体は難しくありません。取り木の方法や時期、失敗しないポイントなどについて見ていきましょう。
取り木とは庭木などの植物を増やす方法の一つで、茎などの部分を傷つけることで新たな根を発生させます。
取り木のおもな目的は2つあり、1つ目は植物を増やすためです。2つ目は、弱ってしまった根の代わりとして新しい根を発生させて植物を育てるためです。植物を育てていて増やしてみたい方は、取り木に挑戦してみましょう!
植物を増やす方法として挿し木がありますが、取り木と挿し木は別ものです。
挿し木は一般的に剪定された枝を挿し穂にして、新しい土に挿すことで根を発根させます。植物によって発根率は変わりますが、切り口の部分に発根促進剤を塗布して発根を促進させます。
取り木は植物の茎や枝などの部分的な表皮を切り取り、発根させることで最終的に新たな株元を作ることができます。取り木の利点としては取り木した後の生長速度が早いため、増やし方によって植物の生長にも影響がでてきます。
また、植物の種類によっては挿し木で増やすことが難しい場合もありますが、取り木であれば植物に関わらず増やせます。
環状剥皮(かんじょうはくひ)とはあまり聞き慣れない言葉ですが、取り木によって発根させる部分を切り取る方法のことです。植物の茎などで発根させたい部分にナイフなど鋭利な刃物で傷つけ、約2~3cm切り込みを入れて茎一周の外皮を剥がしていきます。
植物によってはこのときに汁がでることがあるため、場合により手袋をはめて作業することをおすすめします。
取り木の時期は4~9月頃といわれていますが、その中でも湿気が多い5~6月頃が最適な時期といえます。温暖な室内で管理している樹木であれば冬の時期でも作業が可能で、どの樹木の種類でも取り木できます。
高取り法とは茎などの部分に傷をつけ、その部分で水苔を覆うことで発根させる方法のことです。
盛土法は茎などを曲げて、その部分を土中に埋めることで発根させます。
圧条法とは、土の量を増やすことで地表の全体的な位置を上げて発根させる方法です。
取り木する箇所に決まりはありませんが、枝や幹の下あたりに根になる根原体が分布しているため、その部分を中心に環状剥皮します。どの部分を環状剥皮するかで発根率にも関わってくるため、場所は慎重に選びましょう。
また、取り木する箇所が多いと負担もかかってしまうため、できれば1つの樹木に対して1カ所が理想です。約1か月で発根する場合が多いですが、発根が不十分のようであれば秋または翌春に親株から切り離します。
取り木の方法には「高取り法」「盛土法」「圧条法」の3種類があり、植物の種類によって適している方法が異なります。取り木で増やす場合は、その植物にあった方法であるか予め確認しておきましょう。
植物にはさまざまな増やし方がありますが、取り木は成功率も高く作業も決して難しくありません。種や苗木などはホームセンターなどでも手に入りますが、ご自宅で育てていればご自分で増やした方がお財布にも優しいですね。
機会があれば、ご自分で育てている植物を取り木で増やしてみることをおすすめします!
GreenSnap編集部