手と足が小さいのがコンプレックスである。
中学の時、わたしの手が小さいことに気づいたクラスメートが、私よりも小さそうな子を探してきて、手比べをしてみて！と言った。
手のひらを合わせてみると、私のほうが小さかった。
おぉー、とクラス中がどよめいた。
手の小さそうな子たちが次々と名乗りを挙げたが、私に勝つ者はいなかった。
で、クラスで一番小さいということが判明した。

手に比例して足も小さかった。
大人になると、靴探しに苦労した。
私の足のサイズでは、気に入ったデザインのものが、まず、ないのだ。
ワンサイズ大きいものに中敷を入れてもらうことになる。
脱いだ時に、やや不恰好だが仕方がない。
サンダルなど、デザインによっては中敷対応も不可能。
鏡を見て小さすぎる足元は、バランスも悪いの。
だからスニーカーは敢えてワンサイズ大きいのを選ぶ人もいるよね。

そんな折、かわいい靴下に目がいくようになった。
靴下は、サイズの幅が広く、伸びるので大きめでも違和感がない。
種類も豊富。
そのうち、わたしは靴下を集めるようになる。

ただ、靴下というのは靴よりも長持ちしない。
すぐにヨレヨレになったり毛玉ができたり、裏の擦り減りが気になってきたり…。
どんなにお気に入りでも、お別れは早い。

小さすぎる手足に悩み、大きすぎる手足に悩み、人それぞれだけれど、つくづく思うのは、普通とか中くらいとかが一番幸せなんだってこと。

普通とか中くらいとか平凡とか、そういうのって大事だな。


〜キングフィッシャーデージー が咲きだしました〜