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サガリバナは、奄美大島以南に生息する熱帯性花木で、マングローブの後方に群生する常緑樹です。沖縄ではよく見かける花木で、木から垂れ下がるように咲く長い花房は一夜花であり、とても珍しい存在です。
そんな幻のサガリバナの育て方を説明します。
サガリバナは川沿いの湿地などの湿り気のある土を好むので、乾燥しにくい場所で育てましょう。とはいえ、そこまで湿地でなくても育てることができるため、沖縄では街路樹にも用いられます。
ただしサガリバナは奄美大島以南に生息する熱帯性花木なので、生育には20℃以上の気温が必要です。10℃を下回ると枯れるので、温度管理には十分注意してください。
サガリバナを屋外で栽培する場合、日陰~半日陰が適しているので、通年室内栽培も可能です。
サガリバナは高温多湿を好む植物なので、水切れには十分に注意しましょう。鉢植えの場合は、鉢に常に水が少したまっているような状態にしておくと良いでしょう。
サガリバナの生育期である4~10月頃に、緩効性化成肥料を毎月株元にまくか、液体肥料を2週間おきに水やりの代わりに与えましょう。
サガリバナは土質を選びませんが、通気性も保水性もよい腐植質の土を好みます。そのため、普通の培養土や赤玉土にバーミキュライトや腐葉土をたっぷり混ぜた土を用いると良いでしょう。
培養土に赤玉土やバーミキュライト・腐葉土をブレンドして水持ちを改良するのもおすすめです。
サガリバナの植え付け時期は3~6月が適期です。根がしっかり育っていればこれ以外の時期にも植えられます。奄美大島よりも南ではない地域で育てる場合は、気温がしっかり高くなるまで待ちましょう。
サガリバナの植え替えの適期は5~9月です。根詰まり気味になったら一回り大きな鉢に植え替えましょう。
サガリバナの増やし方は、種まきが一般的です。サガリバナの種は一粒が鶏卵ほどの大きさがあり、ラグビーボールを縦に四角くしたような形をしています。
沖縄では冬にこの種をまくと2~3か月したら発芽しますが、気温が20℃以上ある環境で種まきするのがおすすめです。種は先端を上にするか横に寝かせて、湿った土に埋めるようにまきます。このとき、水切れしないように注意してください。
サガリバナは常時水気がある場所を好むので、真夏の乾燥しがちなときは根の周りを敷き藁などでマルチングして乾燥を防ぐようにしましょう。
サガリバナは樹勢が強いと花をつけにくくなるので、上の方の枝を切り、全体にも枝数を少なくして葉っぱに光がいきわたるようにしましょう。
サガリバナを育てる上で、注意すべき病気や害虫は特にありません。
サガリバナは開花時期の6~8月頃になると、木から長く垂れ下がった花房のあちこちにまん丸い白や薄ピンクの蕾がつき、夜になると薫り高い花を咲かせます。
花びらは4枚ですが、中から細長いい糸状のおしべが放射状に無数に飛び出します。垂れ下がっている花は上の方からだんだん下へと開花していき、翌朝には散ってしまいます。
サガリバナは熱帯性花木なので、15℃を下回らない環境で、常に水切れしないように腰水で育てましょう。
花をつけるには枝数を少なくする必要があります。
※トップ画像はアリサさん@GreenSnap
GreenSnap編集部