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アンゲロニアは最近ガーデニングで人気が高まる、初夏から秋にかけて咲く暑さに強い草花です。日本では寒さで枯れてしまうため一年草扱いされていますが、じつは冬越しができれば宿根草として育てることができます。
この記事ではアンゲロニアの育て方をはじめ、冬越しや寄せ植えのコツなどについてご紹介します。
アンゲロニアは日当たりと風通しのいい場所で育てましょう。
もともと南アメリカや中央アメリカの熱帯~亜熱帯地域が原産地のため、日本の真夏の高温多湿でも元気に育ってくれます。その反面、極度な乾燥を嫌う性質があるので、直射日光や西日が当たって乾燥しやすい場所は避けるようにしましょう。
また、耐陰性もあるので、明るい日陰ほどの場所でも育てられます。
アンゲロニアの水やりは土の表面が乾いているなら、株の根元までしっかりと水分が行き届くようにたっぷりと水やりを行います。
とくに真夏の暑さが何日も続くような時期には、朝と夕方に2回水を与えるようにする工夫などが必要となります。
アンゲロニアを花壇などに地植えしている場合は、基本的には雨の水分で十分ですが、晴れが続いてぐったりとしているなら水やりをしましょう。
アンゲロニアは気温が高くなる夏場の時期には、どんどん花が咲いて生長するため、肥料を多く必要とします。
5〜10月の間、2ヵ月に1回を目安に、追肥として緩効性肥料を株周りの土の表面にばらまきましょう。もしくは、2週間に1回程度液体肥料を施します。
アンゲロニアの苗を植える時期は、暖かくなる5月~7月頃が最適です。
鉢植えで育てるな市販の草花用培養土を用意しましょう。地植えで育てるなら庭土に3割ほどの腐葉土と緩効性肥料を混ぜてから植えます。
草丈30cmほどの品種は株間を15〜20cmあけ、草丈100cmほどの品種は株間を30cmほどあけて植えましょう。草丈が高い品種は花壇の後方(壁面)側に植えるといいです。
アンゲロニアの花が咲き終わったら、半分程度の草丈になるように、わき芽の上の辺りで切り戻しを行いましょう。こうすることで、さらに次の花をつけることができます。
切り戻しをするときは、必ず清潔で切れ味のいいハサミを使い、切り口が乾きやすいように晴れた日の午前中に作業するといいです。
アンゲロニアは暑さに強い一方、寒さに弱く、品種にもよりますが耐寒温度は5〜10度ほどです。一年草と思われがちですが、上手に冬越しをすれば翌春からまた新芽が生えてくる宿根草なので、できれば冬越しをして長く育ててあげましょう。
温暖地であれば地植えのまま冬越しもできます。念の為株元に敷きわらや腐葉土を盛ってマルチングしてあげましょう。
一般地や寒冷地の場合は、9月頃に掘り起こして鉢に植え替え、室内の日当たりのいい場所に移動して冬越しさせます。
霜の心配をしなくてよくなる、3月下旬~4月中旬頃になったら、外に出したり庭に植え付けしましょう。
アンゲロニアは、夏の寄せ植えでよく活躍してくれる草花です。縦に花が連なるので、寄せ植えに取り入れれば、ワンランク上のおしゃれな仕上がりになりますよ。
アンゲロニアの寄せ植えするときは、草丈が高いので鉢の奥側に寄せ植えするか、中央のあたりに寄せ植えの頂上として植え、他の植物をやまなりになるように植えるとおしゃれです。
アンゲロニアの寄せ植えで相性がいいのは、同じ開花期間の長い下記のような草花です。
アンゲロニアはこぼれ種でも増えるほど強い生命力をもっているので、種まきからでも簡単に育てられます。アンゲロニアの種まき時期は、4月下旬頃~6月頃です。発芽温度は25℃前後なので、必ず暖かくなってから種まきをしましょう。
種まきは育苗ポットにまくのが基本です。ポットに市販の種まき用培養土を9割ほどいて、3〜4粒ずつ種まきをしてうすく土をかぶせたら、優しくたっぷりと水やりをしましょう。
種まき後は土が乾燥しないようにこまめに水やりをしておけば、1週間ほどで発芽します。本葉が6〜8枚になったら植えつけしましょう。
アンゲロニアは種まき以外にも「挿し芽」で増やすことができます。
挿し芽は真夏を避けて春~秋頃に行います。茎が丈夫で強いので、初心者でも簡単に挿し木することができます。
2節毎に茎をカットし、30分程度水に浸したあと、植物成長調整剤を切り口部分に薄く塗布します。そして、市販されている挿し木専用土に挿して明るい日陰に置き管理します。数週間ほどで芽が出てくるので、3号ポットに植え替えします。
アンゲロニアの病気で良く知られているのは、「灰色かび病」です。これは、6月頃~7月頃と9月頃~10月頃に雨の日が続くと、発生しやすくなります。対策としては、風通しを良くする事で抑えることが可能です。
害虫については、ナメクジやアブラムシがつくことがあります。特に5月頃~10月頃の期間は、新芽が出てくる時期となりアブラムシが発生しやすくなります。
また、6月頃~7月頃の梅雨の時期には、ナメクジが多く発生します。夜間に行動する習性があるため、可能な限り夜にチェックし捕殺します。
アンゲロニアはたくさんの花を穂状に咲かせるため、色々な花色と一緒に育ててみると、とても華やかな花壇や寄せ植えにすることもできます。
耐陰性もあるので日当たりの良い場所以外にも、明るい日陰でも元気に育ってくれます。暑さには強いですが、西日などの強い日差しや乾燥には弱いので、その点だけは注意してあげるようにすると長い期間に渡ってお花を楽しむことができます。
松原真理子
GreenSnap編集部