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ティ―ツリーはオーストラリアやニュージーランド原産の植物で、別名メラウレカとも呼ばれています。種類によっては、低木のものや大きくなるもの、育てやすいものなどさまざまあります。また、花を楽しむこともできます。
そんなティーツリーの育て方をみていきましょう。
ティ―ツリーを育てるときは、日当たりがよく水はけがいい場所が適しています。夏の暑い時期は強いですが、冬の冷たい風に当たると葉や根が傷み枯れてきます。
また、霜が降りるときは軒下に入れるなどの防寒対策をします。関東より西の地方なら地植で株元を腐葉土で覆い、防寒対策をして越冬できます。
ティ―ツリーはかなり乾燥している土壌だけでなく、沼地でも生育できる、丈夫な樹木です。
ただし鉢植えだと土が乾きやすいので、土を触って乾燥しているならたっぷりと水やりをします。葉が元気がなく乾燥しているなら、霧吹きやじょうろで湿らせます。地植えなら、夏の暑い日には土の状態をまめにチェックして水をたっぷり与えましょう。
ティ―ツリーの新芽がでてくる時期は、3月下旬から8月上旬ごろです。この頃に、緩効性化学肥料を2カ月に1回程度株元に与えるか、2週間に1度ほど水やりと一緒に液体肥料を与えるといいでしょう。
緩効性肥料は効果が緩やかで肥料やけを起こしにくい化学肥料です。緩効性肥料は1~2か月効果が持続するので、初心者でも利用しやすいです。
ティ―ツリーを育てるときは、赤玉土6割、腐葉土3割、パーライト(軽石)1割を混ぜた土を使います。市販のハーブ用や草花用の培養土でも構いません。地植えなら、土壌に腐葉土とパーライトを3割ほど混ぜ込み、水はけをよくします。
ティ―ツリーの植え付けは、3月下旬から6月中旬までの春の時期が適しています。寒さに弱いので、秋の時期の植えつけは適しません。
鉢植えなら、根鉢よりも一回りほど大きい鉢に、ネットを敷いてバーライトを軽石をしきつめ、用土を半分ほど入れます。そこへ苗を置き、周りに用土を足してから水をたっぷりと与えます。苗がぐらつくようなら、棒を支柱にします。
地植えなら、根鉢よりひとまわり大きい穴を掘り、そこへ用土を入れて苗を置き、まわりに用土を入れます。たっぷり水をやり、土と根が馴染むように棒でトントンとつつきます。
ティ―ツリーを鉢植えにしている場合、株が大きくなって根詰まりを起こすので、1~2年に1回ほど大きい鉢に植え替えをしましょう。植え替える方法は植え付けと同じです。根が鉢の下から出てきたり、水が下へ通りにくくなったら植え替えの時期です。
地植えの場合は、植え替えは特に必要ありません。
ティ―ツリーの増やし方は、「種まき」や「挿し木」で増やします。
種まきはある程度の大きさになるまで半年ぐらいかかります。3~6月の春の時期に小粒の赤玉土や種まき土に、種をまいたら土はかぶせません。種が飛ばないように水やりは霧吹きで行います。
乾燥しないようにラップで表面を覆い、芽がでて伸びるまで注意しながら育てます。水が多すぎてもカビが生えるので注意しましょう。
挿し木で増やすなら、4~9月が適しています。枝の先の方を8~10cmの長さに切り口を斜めに切り取り、挿し穂をつくります。先端にある葉を2~3枚のみ残して、ほかの葉を切り取ります。
挿し穂を1時間ほど水につけて水揚げします。そして、新しい小粒の赤玉土や挿し木用の土に枝をさします。挿し木したポットを日陰に置いて乾燥しないように水やりをし、1カ月ほどして根がついたら地面か鉢に植え替えます。
ティ―ツリーは早く枝が伸びて株が大きくなります。枝が茂ると樹形が崩れるので、花が終わった5~7月ごろに枝を剪定します。この時期には、樹形を整えるために茂った枝を強く刈り込んでも構いません。樹形は自分の好きな形に刈り込めます。
ただし、夏には花芽が作られるので、秋の強剪定は避けましょう。
先端の芽を切り戻すか摘むと、小枝が伸びてきて枝が伸びすぎません。樹形も育ちすぎないので、小ぶりのティ―ツリーに育ちます。植え付けたあとの3~4年は、切り戻し以外は収穫を控えると、木がしっかりと育ちます。
ティ―ツリーには殺菌作用や防虫作用があるので、ほとんど病害虫はいません。
ただし、まれに株が茂って風通しが悪くなるとカイガラムシがつくことがあります。カイガラムシは幼虫には殺虫剤が効果的です。成虫になると、硬い殻でおおわれ殺虫剤はききません。見つけたら1匹ずつブラシやつまようじを使ってこそげ落としましょう。
ティ―ツリーは開花時期である5〜6月頃になると、羽毛状のふわふわした花を咲かせます。花色には白やピンクなどがあります。
ティ―ツリーには幾つか品種があります。それぞれの種類の特徴をみてみましょう。
ブラシノキやユーカリと似ていて、黄色い葉が特徴です。手入れがあまり必要なく丈夫で育てやすい品種です。暑さに強く、厳しい寒さには弱いため、霜が降りる場合は軒下に入れるなどの防寒対策が必要です。ただ、花は咲きにくいので葉を楽しむ人に向いています。
初夏に白い綿帽子のような花が咲きます。花が咲いた様子が、雪をかぶったように見えるのでスノーインサマーと名付けられています。甘い香りがして部屋に置くと、香りがふわっと漂います。葉は細長くて比較的暑さだけでなく寒さにも強い品種です。
冬に紅葉する種類で、温度が低いと赤くなります。3~4mほどの高さで、新芽が赤く5~6月に白い花を咲かせます。寒さに弱く、霜に当たると枯れることがあります。地植えなら、冬は防寒対策をしましょう。
スノーインサマーとよく似ている綿帽子のような花が咲き、高さが4~6mほどに成長します。葉がとても細く、鉢植えでもたくさんの花が咲き、ティ―ツリーの中では寒さに強い種類です。アロマオイルは、メディカルツリーから抽出しています。
高さが50cm~1mほどのコンパクトなティーツリーです。柔らかい細い葉で、綿のようにふわふわとした薄いピンク色の花が咲きます。暑さに強く、寒さには弱い品種です。現在は、造園屋しか扱われておらず、流通が少ないです。
ティ―ツリーには、清涼感があるすーっとくるような香りを楽しむエッセンシャルオイルとして利用されています。頭がすっきりして、働きがよくなります。また、殺菌効果があるため、煮だした液を入浴や足浴の際に入れて浸かると、ニキビや水虫に効くといわれています。
さらに、抗炎症作用もあるため、傷ややけど、床ずれ、日焼けなどの炎症を鎮める効果もあります。ティーツリーの成分のテルピネン-4-オールは、免疫力があがり抗菌作用がため花粉症などのアレルギー症状を軽くして、風邪などをひきにくくなるそうです。
鼻水や鼻づまりなども改善されるといわれています。シャンプーに1滴いれるとふけ防止やかゆみ防止に、靴に入れると防臭にもなるそうですよ。
ティ―ツリーの種類によっては、エッシェンシャルオイルが取れて、その香りは疲れをリフレッシュさせてくれます。殺菌作用や抗炎症作用などもあり、アボリジニは古来から薬として用いてきました。エッシェンシャルオイルがとれるメディカルツリーは、比較的育てやすいので地植えや鉢におすすめです。
※トップ画像はゆらりさん@GreenSnap
GreenSnap編集部