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約250種もあるクフェアは、比較的育てやすい低木のため日本では広く生け垣用等に育てられています。長い間花を咲かせることから、ほぼ年中彩りのある生け垣とすることができるのも魅力なのでしょう。
今回はそんなクフェアの育て方についてご紹介します。
クフェアは熱帯〜亜熱帯のアメリカを原産地とする熱帯植物です。そのため日向〜半日陰までなら置いて育てることができますが、よく日光に当てる方が花つきが良くなり、株の姿形もコンパクトにまとまってくれます。
ただ半日陰も枯れる心配はないので、ベランダのあまり日当たりのよくない場所でも比較的育てやすいといえるでしょう。もしくは午前中だけ日当たりがよく、午後になると日陰となる場所でも問題ありません。
ただし暗い日陰では育たなくなるので、日が少しでも見える場所に置いてあげてください。
夏の直射日光が強すぎる場合には、鉢植えならば半日陰へ、花壇植えの場合には、日当たり水はけともに良好な場所構わないですが、遮光をしてください。
クフェアは耐寒性が高いわけではないので、霜が降りるようならば、10月中に室内へと鉢などへ移して育てるようにしてください。15℃以上で管理できれば、冬でも開花する可能性はあります。
もし寒さが原因で葉全て落ちてしまっても、適宜管理を行えば、春なれば再び葉を出して生長するので心配しないでください。
また梅雨の長雨に当たると蒸れて腐ってしまうため、風通しの良いの軒下に移動させてください。傷んだ葉や花を取り除くと、さらに風通しが良くなるかもしれません。
クフェアへは、基本的に土の表面が乾いていたら水を与えましょう。可能ならば、気温によって水やりの頻度などを変えて行うと尚良いです。
春ならば植え付けの直後はしっかりと水を与え、その後は土が乾いていたら与える程度です。
夏には毎朝、毎夕水やりをしましょう。昼に水を与えてしまうと、水が温まりすぎて根が傷んでしまう可能性もあるので要注意です。
秋は、水やりの頻度を徐々に減らしていくようにしてください。
そして生長も特にしない冬は、土が乾いてから数日後に水を与える程度で問題ありません。ただ与える量については、鉢の底から水がたっぷり溢れるぐらいに与えてあげましょう。
クフェアはあまり肥料を必要としません。
ただし、生長を促すためには、生長期である春と秋に三要素が等量、もしくはリン酸がやや多めの肥料を置き肥として、もしくは緩行性肥料を株元から少し離れた場所に与えるようにしましょう。頻度は春と秋に1回ずつ、もしくは2週間に1回程度与えるようにしましょう。
クフェアを育てるときは、水はけの良い用土を用いましょう。そのため市販の培養土でも構いませんが、可能ならば赤玉土小粒7・腐葉土3の割合で配合した土を使いましょう。
なお地植えの場合には、植える予定の場所に事前に腐葉土や堆肥といった有機物を混ぜておき、肥沃な状態にしておくべきといえます。
クフェアの植え方によって、植え替えの方法は変わります。
クフェアを鉢植えにしている場合には、1~2年のうちに1度は植え替えをしましょう。鉢の中に根が必要以上に密集すると、根詰まりなどを起こして生育が衰えるほか、葉が落ちるので、適宜使っているものと比べて一回り大きな鉢へと植え替えてしまいましょう。
植え替え時期は、春の4月~5月が適期です。
一方の地植えの場合には、一度植えたら新しく植え替える必要はありません。ただし冬は鉢植えに移して室内で管理する方が、枯れる心配はなくせるでしょう。
クフェアを植え付ける際には、数株を地植えにする際は30cm程度のスペースを必ず空けて植え付けてください。
クフェアの増やし方は「挿し木」が適しています。クフェアの生長期である4〜5月が適期、9月までなら秋に行ってもよいでしょう。
枝を先端から約10センチほど切り取って、川砂や赤玉土、バーミキュライトや鹿沼土といった清潔な用土に挿しましょう。根が出てくるまでは1ヶ月ほどかかるため、それまでは乾かさないように注意してください。
小苗は寒さには弱いため、秋に挿し木した場合には室内で育てる方が無難かもしれません。
クフェアを育てるうえで注意すべき病気は、多湿にした場合に発生する立枯病です。クフェアは熱帯植物とはいえ、過度な湿気には弱いので、水やりはほどよく与えてください。
一方の害虫は、アブラムシやカイガラムシです。どちらの虫も風通しが悪い場所に置き枝が密生した場合、もしくは日光不足で無駄に生長すると発生します。
そのため、常に傷んだ葉や花をこまめに取り除くなど剪定を行い、置き場所をきっちりと管理するようにしてください。
クフェアは熱帯植物のため、基本的には暑さには強いといえるでしょう。そのため夏場は水やりさえ怠らなければ問題ありませんが、耐寒性が高いわけではないので冬はきちんと管理する必要があります。
特に冬越えをさせたいのならば、秋の10月の段階で鉢植えも庭植えも室内の日当たりのいい場所で育てるのがベストでしょう。
ただし5℃程度までならば耐えられると言われているため、暖地であれば戸外で冬越しすることも可能かもしれません。霜除けを設置しておくなどして、霜対策をしっかり行ってください。
なお地植えの場合は鉢に植え替えて室内へ取り入れるほかに、挿し木株をつくることで、冬越しをさせるのもありでしょう。
もし花を咲かせたい場合には、やや乾燥気味で維持しつつ、15℃以上で保つと良いでしょう。
クフェアの花言葉は「自由気まま」、「せつない思い」、「立派」、「見事」、「家庭愛」、「我が国を愛す」などです。
今回は生け垣としても広く使われているクフェアの育て方について簡単にご紹介しました。
独特の円筒形の花がどの種類なのかなどをご理解いただけたかと思います。
ただどれもが比較的育てやすい植物ではあるので、年中華やかな庭先にしたい、もしくは生け垣をもっと彩りのあるものにしたい方は是非とも育ててみてください。
※トップ画像はPhoto by ひな菊さん@GreenSnap
GreenSnap編集部