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ビーダンスは、ハチミツのような香りをさせる花を咲かせます。色も黄色、赤と華やかな色合いものが多く揃い、バスケットに敷き詰めるように飾ると、非常に見応えのある植物となります。
今回はそんなビーダンスを、育て方を中心にご紹介します。
ビーダンスは日当たりのいい場所を好みます。したがって半日以上は陽のあたる場所に置いてあげるといいでしょう。寒さにも耐性のある植物なので、冬も気温をみつつ、屋外において日光浴をさせます。
特に秋蒔きしたものは、冬は南向きの日向側におくことで、強く凍らせることがない程度に戸外で防寒管理をしましょう。
ただし、夏の間は快適に過ごせるように、熱すぎない半日陰で置いてあげるといいでしょう。
ビーダンスは冬の霜に当たるとさすがに枯れてしまうので、直接当たらないように、霜よけや室内でも日当たりと風通してがともに良い場所を選ぶといいでしょう。
地植えの場合には、必ず日当たりがよく、水はけのいい土壌を選んでください。
ビーダンスは、まず鉢植えと地植えで水の与え方が異なります。
まず鉢植えの場合には基本的に土の表面が乾き次第、水をたっぷりと与えます。水を与える際には、根本に向けて水をかけるように意識しておきましょう。
一方の地植えの場合には、連日炎天下で乾燥しているなどの例外を除いて、ほぼ水やりは必要ありません。
ビーダンスの冬の水やりは、生育が緩やかになる時期であるとともに、霜を発生させないことが肝なので、やや控えめで乾燥気味にしておくといいでしょう。
ビーダンスへの肥料は、まずは植え付けの段階で、花壇や鉢に事前に土に混ぜておくといいでしょう。
植え付け時に土に混ぜた肥料は徐々に効果がなくなるので、追肥も必要です。花を多く咲かせるためにも、追肥として肥料を定期的に与えた方が無難です。2〜3ヶ月に1回の頻度で、植え付け時と同量の肥料をばらまくといいでしょう。
もしくは緩効性化成肥料を施すケースならば、4〜10月に1回で構いません。また1ヶ月に1回の頻度で置き肥をするのもありです。
ビーダンスは水はけのよく、ある程度の水持ちも良い土壌を好みます。そのため配合土を使う場合には、赤玉土(中粒)5・腐葉土3・酸度調整済ビートモス2といった混ぜ方がよいでしょう。
また用土にリン酸成分が覆い緩効性の化成肥料を施すといいでしょう。
ビーダンスは多年草の中でも、地下茎でふえる種類でもあります。したがって株分けを兼ねて、毎年4月〜5月頃にに植え替えを行うと、植え付けた植物はよく育つ傾向にあります。
なおビーダンスを地植えしている場合には、苗の根本がすっぽりと収まるような大きさと深さの穴を掘ったうえで、根鉢を崩さないで植え付けましょう。
ビーダンスの増やし方には、「株分け」、「挿し芽」、「種まき」などの方法があります。
株分けならば、毎年4月〜5月の植え替えの際に株分けが可能です。掘り上げた株をカマで切るか、スコップでざっくりと切り分けるといいでしょう。
挿し芽は、5月下旬~7月上旬頃が適期でしょう。
茎を2~3節毎に切って、水に30分程度浸けてから、植物成長調整剤を切り口にうっすらまぶして、さし木用培養土に挿せば準備は完了。あとは水をたっぷり与え、明るい日陰で管理してください。3~4週間したらポットに植え替えます。
次いで、種まき時期はヤエザクラが咲く3〜4月か、9〜10月が適期となります。
発芽してから、本葉3枚程度展開したのを確認次第、植え替えます。なお一年草タイプを秋まきしたのならば、霜よけを行い冬越しさせましょう。霜が降りなくなった時期に来たら、庭や鉢に植えつけます。
ビーダンスがかかりやすい病気としては、うどんこ病と立ち枯れ病、苗立ち枯れ病や灰色かび病が挙げられます。これらの対処法としては、事前に水はけと風通しのいい環境で育ててあげることです。もし発症した場合は、薬剤を使用してください。
一方気をつけるべき害虫は、アザミウマ、アブラムシ、エカキムシ、カタツムリ、コナジラミ、ナメクジ、ネキリムシ、ハダニ、ハマキムシ、ヨトウムシです。これらの全てに対処するには、事前に薬剤を配合した土を利用するか、散布するかになるでしょう。
中でもアブラムシは、4〜11月にかけて新芽のあたりに現れるのでしっかりと観察・除去を心がけましょう。またハダニについても高温と乾燥が続くと発生するので、水やりのし兄しっかりと葉裏にも水かけるといいでしょう。
ビーダンスは関西以西の温暖気候ならば、日本での冬越しも可能な植物です。したがって、極端な寒さには向いていないというのがビーダンスの特徴になります。
そのため、適切な管理温度は5℃以上に保った方がよいことがわかるでしょう。もしも関西以北で育てており、冬越しをさせたいのならば、日当たりの良い室内に取り込んでしまうのがいいでしょう。
逞しい生育力をもつため開花時期が長いのも、ビーダンスの特徴です。ビーダンスは性質を活かせば、花壇一面に植えたり、グランドカバーとして長く、そして非常に華やかな色合いと外見で庭先などを彩ってくれます。
ビーダンスの花色には、黄色(気温の変化で花弁の先端がクリーム色へと変化する)、赤(花の中心部付近は黄色)、レッドストライブなどがあります。
黄色・赤い種類の形は、8枚の花びらをコスモスに似ていますが、全体的に遥かに目立つ色合いをしています。一方のレッドストライプも似た形状をしてはいますが、少しだけ花びらの先がくるりとカールしており、ややコンパクトなサイズとなっています。
ただ、いずれの種ついのビーダンスも、花は蜂蜜のような甘い香りをもっています。中でも赤色の品種は、特に強い香りを発します。
ビーダンスの花言葉は「調和」「忍耐」「真心」「淡い恋」です。
最後の「淡い恋心」を込めて、ラブレターと一緒に花を渡すのもいいかもしれませんね。
ハチミツの甘い香りをさせる珍しい花・ビーダンスは、きちんと育てて観察をするうちに、香りの強さや花の色合いなどが変化する面白い植物です。
しかも日本ではフラワートライアル大賞2015年度「植物部門」において最優秀賞を取り、ドイツでの世界最大規模の見本市である「IPM」での新種コンテスト「花壇・バルコニー部門」で最優秀賞を収めるなど、国内外でも高く評価されている大注目されています。
ハチミツの香りに誘われて寄ってくる蝶なども観察できるので、小さなお子さんをお持ちの方などには特におすすめです。
色の異なるビーダンスを一緒のプランターにまとめて飾るだけでも、周囲の空間が一気に華やかになります。また、切り戻しや摘芯などの手入れも不要なので、ぜひ気軽に育ててみて下さいね。
GreenSnap編集部