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キリン冠は、ユーフォルビア属のトウダイグサに分類される多肉植物の一種です。見た目はサボテンのようで、また強いトゲを持っているのもキリン冠の特徴です。今回は、そんなキリン冠の育て方について紹介していきます。
キリン冠は東アフリカを原産地としていることもあり、非常に日光を好みます。そのためもちろん耐暑性にも強いので、日当たりに関しては、日が十分に当たるところに置いて育ててあげるようにしてください。
また、キリン冠は多年草ですが、耐寒性については若干強い程度なので、冬場は室内の日当たりの当たる場所に移動させるなど、キリン冠が過ごしやすい環境を意識的につくってあげるようにしましょう。
キリン冠の置き場所は、日当たりのほか、風通しの良さも大切です。基本的にこの2つの条件が良い場所を探して置いてあげてください。
また、キリン冠を上手く成長させていくと、大きいもので高さ2mまで育ちます。そのため、置く場所はできるだけ、スペースに余裕がある場所に置いてあげましょう。
狭いスペースに置いておくと、最初は日当たりや風通しがよかった場所でも成長することで、その条件下に適さなくなってしまうことがあるからです。
キリン冠は多肉植物に分類されるため、葉に水分を蓄えており、通常の植物に比べて、水分を与える必要がありません。とはいえ、全く水を与えないことは気をつけてください。
水やりの目安は、キリン冠を植えている部分の表土が乾いたら、鉢底から水が溢れるほどの水を与えてあげます。水やりをしすぎると、根腐れを起こすこともあるので注意してください。
冬場の水やりに関しては、ほとんど水やりは必要ありません。目安としては、月に一回程度です。
かといって完全に土が乾いてしまうと、水分不足で枯れてしまうので、完全には土が乾ききらないように水やりをしてあげてください。
キリン冠の生育期にあたる3月〜9月の春〜秋頃に、月に一回程度、薄めた液肥を与えるようにしてあげましょう。
キリン冠を育てるときは、水はけの良い土を選びましょう。
配合用土をつくる場合も、水はけを意識して配合してあげるようにしてください。また、市販のものを使いたい場合は、サボテンや多肉植物、観葉植物用の用土を使って、問題はありません。
キリン冠の植え付けや植え替え、種まきは、生育期に行いましょう。
植え替えに関しては、1年間に一度行うようにしてください。
何年も同じ用土で育てていると、最初は養分や水はけの良いものだとしても、だんだんと質が落ちてきてしまいます。そのため、年に1度新しい用土に入れ替えてあげることで、用土の質をリセットしてあげましょう。
キリン冠の増やし方には、「株分け」「接ぎ木」などの方法があります。
株分けはとても簡単にできます。まず根本に生えている子株を切り取ってあげましょう。切り取った際、切り口からは樹液が出てきますので、洗い流してあげましょう。その後は、新しい鉢に挿してあげるだけで、簡単に増やすことができます。
接ぎ木で増やす場合は、接ぎ木となる枝に加えて、台木となる柱状のユーフォルビアを用意しましょう。あとは、ほかの植物と同様に接ぎ木をしてあげると繁殖させることができます。
キリン冠の害虫には、他の植物でもよく名前を聞く害虫であるカイガラムシがいます。
カイガラムシは、1mm〜3mmと非常に小さな体を持っているため、よく見ていないと見逃すこともしばしばあります。そのため、カイガラムシがたくさん繁殖してしまう前に、しっかりと探して駆除するようにしてください。
肉眼で見てもほとんど動かないので無害と思われがちですが、カイガラムシはイモムシのように葉や茎をかじって食い荒らすのではなく、アブラムシのように葉や茎から養分などを吸汁します。
そのため、放置しておくと、見た目にわからないうちに致命的なダメージを受け、気づかないうち枯れてしまう原因にもなります。また、関連してすす病などの発生原因にもなりかねないので、見つけ次第、速やかに処理するようにしましょう。
最近では、発生する前に防除することができるスプレーなども市販で購入することができるので、事前に対策しておくのも大切です。
キリン冠の管理温度に関しては、多年草ということも冬は特に気を使いましょう。耐寒性がややあるとはいえ、冬場ずっと室外に出しておくのは危険です。
特に北海道など、日本のなかでも冬場に霜が着くような寒い地域で育てる場合では、屋内で移動させてあげるなど工夫をしてあげましょう。
ユーフォルビア属トウダイクサ科に分類されるキリン冠と同じ分類される植物にはラクテアやパイナップルコーン(別名:ソテツキリン)ユーフォルビア・トゥレアレンシスなどがいます。
その種類も一見サボテンのような特徴がありつつも、それぞれで独特な形を持っています。また、パイナップルコーンは名前からもわかるようにパイナップルのような見た目をしています。
同じ分類に分けられる仲間としてもそれぞれで色んな姿を見ることができるので、どれを育てても楽しさやおもしろみがあります。
キリン冠は強いトゲからは想像することが難しい、非常に小さい可愛らしい小粒の花を咲かせます。また、小粒の花がまとまって咲くので、意外にも存在感があります。
そのため、サボテンの一輪咲きとは、また違ったかわいさを楽しむことができます。
今回は、ユーホルビア属トウダイクサ科に分類されるキリン冠の育て方について紹介しました。
キリン冠は、非常にサボテンに似ていますが、サボテンの仲間ではありません。
しかし多肉植物という点では同じ分類されます。そのため、通常の観葉植物に比べると世話が少なく育てることができます。
むしろ過保護に育てると枯れてしまうということもあるので、適度にサボりながら育てるくらいで世話してあげましょう。
また、キリン冠の仲間と一緒に育ててあげることで、それぞれで全く違った姿を見せるので、見比べながら育てるのも1つの楽しみかもしれません。
GreenSnap編集部