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常夏のフルーツにふさわしいパイナップルの仲間であるネオレゲリアは、熱帯性の爬虫類のビバリウムレイアウトとして好まれます。血のような赤黒い独特の花を咲かせ、不思議な魅力に惹かれた愛好家も多いことです。
ネオレゲリアの育て方を見て、育生に挑戦してみましょう。
ネオレゲリアは生息地が赤道に近い熱帯アメリカになるので、日当たりは年間を通して、日光がよく当たる屋外で育ててください。
ネオレゲリアの品種でも赤色系のものは、日光によく当てることで、葉色が鮮やかに、より鮮明な色になります。直射日光に十分当てさせて大丈夫ですが、やりすぎは注意です。
猛暑が続く真夏日や日照りがきつすぎる日などは、葉焼けをおこして色が抜けたように変色してしまう場合があります。またコンクリートやビルに囲まれたところでは、日光が地面に吸収されずに、照り返しで、通常の倍以上の光量を浴びている可能性があります。
ネオレゲリアの様子をよく観察し、日照りがきついようであれば明るい日陰に避難させ、日光の量を調節してください。
冬場は室内に置き、日当たりのよい窓際で管理することをおすすめします。
ネオレゲリアは高温多湿な場所を好みます。理想は年間を通じて20℃〜30℃の温度が保たれる適度に湿気のある場所です。日本では四季があるため、この条件は中々厳しいものがあります。
また、ネオレゲリアの耐寒性は5℃と、熱帯植物にしては強い方です。そのため、屋外であっても越冬できます。
スーパーでもらうビニール袋を一枚被せたりすれば、冬の厳しい寒風が防がれて、それだけで温度が保つことができます。なるべくビニールに小さな空気穴を開けておいた方が、ネオレゲリアの呼吸が楽になります。
とはいえ、冬の時期は温かい室内に置くことをおすすめします。直接エアコンの暖風が当たらない、温かい場所で過ごすと、来年も元気な姿をみせてくれます。
ネオレゲリアは土壌に直接と根を下ろさずに、木の上や岩盤などにくっついて生活する着生植物です。
寄生植物とは違い、ほかの植物から養分を吸っているわけでなく、木や岩の表面にただへばりついています。そのため土から水を吸い上げるといった、根の持つ本来の機能が退化しています。
つまり、ネオレゲリアの根は植物を支えるだけで、おもに水分を吸収するのは葉の部分です。よって、ネオレゲリアへの水やりは葉の部分に与えます。
春から秋頃までは、ロゼット状に広がった葉の筒状の根本に、水が溜まっている状態にします。溜められる量が決まっているので、多くの水やりを必要とはしません。常に少量の水が溜まっておく状態を保ちましょう。
夏は特に暑いので、水が溜まっているかをきちんと確認しましょう。
冬はネオレゲリアが育生しないので、断水させます。冬に水を与えると、今度は水を吸収しないので、葉っぱに溜まった水が腐ってネオレゲリアが枯れてしまう場合があります。
秋から徐々に水を減らしていき、冬が到来したら、葉の生え際に溜まっている水はティッシュで拭き取って、霧吹きなどの葉水に変えます。葉の表面を湿らす程度の吹付けで大丈夫です。
乾燥気味に管理しますが、しっとり潤っている状態を保つため、エアコンの風に注意しましょう。
春から秋はネオレゲリアの生育期にあたるので、2ヶ月に一回程度、肥料を与えます。
固形の粒状タイプの肥料を株元にあげるか、液体タイプを2週間に一回程度与えます。粒状タイプならば、株式会社住友化学園芸の登録商品である「マイガーデン」という肥料がおすすめです。
アースカラーで追肥しても目立ちにくく、植物全般に使えるものがあるため、初心者の方でも使いやすい肥料になります。
ネオレゲリアは根が退化してるため、ネオレゲリアは土から栄養を吸収しません。そのため、洋ランでお馴染みの水ごけ用土や、ヤシ殻用土をおすすめします。
根は土に固定する程度の埋め方です。細かい砕石などを周りに加えてみると、ネオレゲリアの自生姿に近づくことでしょう。
ネオレゲリアの植え替え時期は、根詰まりを起こしたときです。ネオレゲリアを大きく育てたいのであれば、ひと回り大きな鉢へと植え替えします。
鉢の底から根が出ている状態は、鉢いっぱいに根が広がっているので、放っておくと株自体が枯れる原因になるので注意しましょう。
ネオレゲリアは「種まき」で増やすよりも、子株を切り取る「株分け」で増やしていく植物です。
株分けは、初夏の5月頃から9月上旬の温かい時期が適期になります。子株が小さいうちから親株から切り離してしまうと、あまり生長が望ましくありません。最低でも、子株の葉が5、6枚ほど開いてきてから、親株から外してあげるのがベストです。
根はなくても構いませんが、切り取る際の注意として、基部の固い部分をつけた状態で、親株から離れたところを切り取ってください。親株に近いところを切り離すと、活着しない場合があります。
切り離したら、そのあとは水苔の用土で活着させて増やしていきます。
ネオレゲリアを育てていると、葉の裏にハダニやカイガラムシが寄生することがあります。
ハダニは養分を吸汁し、葉の葉緑体がすくなくなって透かした色に変わっていきます。カイガラムシも葉から養分を吸汁するので、葉が茶色く変色していたら、そこにカイガラムシがいる可能性があります。葉の裏にひっついていないか、裏をめくって確認しましょう。
初期段階で発見すれば、それほど植物への影響は大きくありません。日々の管理が大切になります。
高温多湿の熱帯地方の植物なので、年間を通じて20℃から30℃ほどの気温で管理することをこころがけます。冬の寒さ対策として、保温するためにも室内での管理をおすすめします。
ネオレゲリアの全体的な花言葉はありませんが、「ネオレゲリア・カロライナ」という品種には花言葉が存在します。
ネオレゲリアという帯植物の育て方を紹介しました。
変わった赤いロゼット状の花を咲かせ、ビバリウムのレイアウトとしても独特な雰囲気で人気が高い植物です。
ぜひとも、ビバリウムレイアウトに、ネオレゲリアを育ててみてください。
GreenSnap編集部