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リナリア(姫金魚草)は、ゴマノハグサ科の一年草または多年草の植物です。穂先に小さな花をたくさんつけます。見た目は繊細そうですが丈夫で育てやすく、切り花や寄せ植えにも最適なのでガーデニングで人気の植物です。
今回はそんなリナリアの育て方をご紹介します。
リナリアは日光を好みます。そのため、地植えと鉢植えのどちらで育てる場合も、できるだけ日光に当てて育ててください。日照不足になると、株が弱ってしまいます。
また、リナリアは耐寒性があるので、冬は霜に当たらないようにすれば屋外でも育てられます。ただし、高温多湿には弱いため、一年草の品種はほぼ夏に枯れます。もし夏越ししたいなら、夏は明るい日陰か半日陰で育ててみてください。
リナリアは日当たりが良く、水はけの良い土の環境で育ててください。
リナリアは酸性の土を嫌うため、地植えの場合は植え付けの2週間前に、苦土石灰で土を耕して中和しておくと育ちやすくなります。鉢植えで屋外に置いて育てるときは、雨ざらしにならないように注意しましょう。
また、休眠期に入る冬は霜に当たらないよう、霜対策をしてください。
地植えなら株元を寒冷紗や不織布で覆うと安心です。鉢植えやプランターも、冬は霜の当たらない軒下に置きます。
室内で育てるときは、1年を通してできるだけ日光に当てて育てましょう。冬は日中は窓際などに置いて日光によく当て、夜間は窓から離しておくと寒暖差によるダメージを防げます。
リナリアの夏の水やりは、土が乾いてからたっぷりと与えます。
地植えの場合は降雨のみでも育ちます。普通の植物よりもやや乾燥気味に育ててください。
冬も乾燥気味に育てますが、11月の終わりごろから休眠期に入ります。ほかの季節よりも水やりの回数を減らしてください。
水を与えるときは、土の凍結に注意します。日中の暖かい時間を選んで、水やりをしましょう。冷たい水を与えるのも、避けましょう。
ををリナリを植え付けるときに、元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。窒素が多い肥料だと草姿が悪くなったり、倒れてしまいやすくなるので注意してください。
一年草のリナリアを育てる場合は、特に追肥は必要ありません。ただし、葉の状態を見て必要を感じたら液体肥料を与えてください。
多年草(宿根性)のリナリアは、春になったら発芽を促す追肥を施します。
リナリアは水はけの良い土を好みます。市販の草花用の培養土か、赤玉土小粒と腐葉土と川砂を6:3:1でブレンドしたものを使います。
地植えの場合は酸性の土壌を嫌うので、まず2週間前に苦土石灰を土に混ぜて耕してください。それから植え付けの前に、腐葉土や川砂を混ぜて土壌を水はけの良い環境に改善すると良いでしょう。
鉢植えで育てる場合も、最初に挙げた土を使います。
リナリアの種まき時期は、9〜10月頃が適しています。
育苗箱に赤玉土を入れて、細かい種が重ならないようにまきます。土は被せないか、薄く被せるくらいで大丈夫です。種が流れるのを防ぐため、容器の底から水やりしましょう。種が発芽したら水やりを霧吹きに切り替えて育てます。
本葉が2〜3枚まで育ってきたら、元気な苗を選んで小さな鉢に植え付けましょう。草丈が15cm以上に育ったら、土に直接植えるか、ほかの鉢植えの方に植え替えします。
リナリアの植え付け時期は、10〜11月頃が適期です。ただし冬が近くなると枯れやすくなるので、苗を手に入れたらすぐに植え付けをしてください。多年草のリナリア品種は、10〜11月のほか、3〜4月の時期も植え付け可能です。
地植えの場合は、苦土石灰で土壌の酸性を中和し、腐葉土と川砂で土壌改良をします。そして株間を15cm以上空けて、浅めに植え付けていきます。
鉢植えの場合は、5号鉢に1〜2株を目安に植え付けてください。草丈が高い品種は折れて倒れやすいので、支柱を使ってください。
同じ時期に咲くパンジーやビオラと寄せ植えしても良いでしょう。
リナリアは「種まき」で増やすのが一般的です。リナリアはこぼれ種でも増えやすい植物ですので、秋に芽が出てきたのを見つけたら、育ててみてください。こぼれ種から勝手に育ったケースも珍しくありません。
リナリアの枝が混み合ってきたら、半分〜1/3の高さでばっさりと切り戻しておきましょう。
リナリアの苗が小さい頃に気を付けるべきなのが、立ち枯れ病です。土が過湿状態で起きやすい病気なので、できるだけ乾燥気味にしておきましょう。清潔な土で育てるのも重要なポイントです。
春になるとアブラムシやイモムシなどの害虫にも注意が必要です。どちらも見つけ次第、早めに駆除しましょう。
アブラムシは、薬剤を使わずに退治できる粘着シートも売っています。園芸店やホームセンターで手に入るので、少ない内に対処しましょう。
リナリアは暑さには弱いですが、寒さには比較的強いです。霜や強い寒波にさえ襲われなければ、屋外で育てることも可能です。
リナリアの生育に適した温度は5〜20℃です。とはいえ、マイナス5℃くらいまで耐えるので関東以西なら、屋外で簡単に冬越しできますよ。寒冷地では、室内で育てるのが良いでしょう。
一方、25℃を超える暑さにはとても弱いです。夏は過湿、冬は霜に注意して育てましょう。
リナリアはゴマノハグサ科の植物で、花の形がキンギョソウに似ているので、別名「姫金魚草(ヒメキンギョソウ)」とも呼ばれています。
これらは一年草ですが、リナリア・プルプレアのような多年草の品種もあります。また、リナリア・リップルストーンのように、多年草に分類されていても日本では一年草として扱われる品種もあります。
一年草のリナリアは3〜6月頃に開花時期を迎え、宿根性のリナリアは5〜7月頃に開花時期を迎えます。
この季節になると、穂先に小さな花をたくさん咲かせます。リナリアの花色は、ピンクや赤、紫、赤、複色などさまざまなバリエーションがあります。
リナリアの花言葉には、「乱れる乙女心」「この恋に気付いて」「幻想」といった意味のものがあります。
風に揺れる小さな可憐な花の様子が、恋心を抱いた少女を連想させるからでしょうか。恋愛の感情にはさまざまなものがありますが、リナリアは淡くも深い恋心を連想させます。
初恋の相手へのプレゼントとしても、最適ではないでしょうか。花もちの良い植物なので、切り花としても贈るのもいいですね。
今回は、切り花や寄せ植えで人気のあるリナリアをご紹介しました。
ひとつひとつの花は小さいですが、たくさん咲いているととても鮮やかですよ。
もし寄せ植えでスペースがちょっと空いて困ったら、リナリアを育ててみてはいかがでしょうか。
※トップ画像はPhoto by 9689さん@GreenSnap
GreenSnap編集部