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ルドベキアは北アメリカを原産とするキク科の植物です。明治時代の中頃に輸入され、シンプルながらも快活な姿は主に切り花として愛されていました。猛暑の中でも花を咲かせる強さを秘めた植物で、育て方さえ掴めば誰でも始められる安心感のある植物です。
そんなルドベキアの育て方について説明します。
ルドベキアは暑さに強く開花期間も長い夏秋の花です。とくに人気のタカオという品種は二年草、ルドベキア・フルギダ、ルドベキア・プレーリーサンなどの品種は多年草と、品種によって分類が異なります。
植える場所や楽しみ方によって一年草、多年草の品種を選ぶといいでしょう。たとえば、他の草花と寄せ植えするときは一年草が扱いやすいですし、花壇などに地植えする場合は多年草の品種のほうが植えっぱなしで楽しめるのでおすすめです。
なお、ルドベキアは種から育てることもできますが、やや難しいため、春夏に出回る花苗を使って育てるのが一般的です。
ルドベキアは真夏の強い暑さに強いため、ほかの植物が暑さで弱ってしまうような場所でルドベキアは元気に成長します。
逆にルドベキアを日当たりの悪い場所で育てると、花が少なくなってしまうため、日当たりの良い場所の確保は重要といえます。
ルドベキアは日当たりの良い場所だけでなく、水はけの良い場所も好みます。
秋に植えたルドベキアは、日なた等に置いて冷たい風に吹きつけられないようにしたり、凍り付かないように注意します。水はけの良くない所に植える場合は、盛り土や腐葉土を加えることで水はけを良くします。
宿根草タイプのルドベキアは寒さに強い傾向がありますが、暑さに少し弱いので風通しの良い明るい日陰で管理します。
ルドベキアを育てるときは、水はけが良く、肥料の持ちの良い土が望ましいでしょう。
自分で配合する場合は「中粒の赤玉土5:腐葉土3:酸度調整済みピートモス2」の割合の土に元肥である緩効性肥料を適量加えて植えます。市販の草花用培養土でも問題ありません。多少分量が違っていても大丈夫です。
地植えの場合は庭土に腐葉土と緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。
ルドベキアの苗は春先から夏ごろまで園芸店に出回っています。
購入するときは、葉と葉の間の節間が適度につまっており、よく花芽がついたハリのいい苗を選びましょう。葉の裏まで確認して、虫や病斑がないか確認してください。
ルドベキアの花苗を植え付けするときは、前述の培養土を用意しましょう。
プランターに植えるときは容器の底に鉢底ネットと底石を敷き詰めてください。土を半分までいれたら、ポットから苗を取り出して植え付け、隙間に土をいれて完了です。
地植えの場合は植え穴を根鉢の大きさ分に掘って、腐葉土や元肥を混ぜ込んだ庭土で埋めていきましょう。
なお、地植えの場合だと高い繁殖力を持つ多年草ルドベキアを植える際は、ほかの植物の生育の邪魔にならないように、不織布のポットにいれて植えたりする必要があります。
ほかの植物と一緒に植えていると、育ち過ぎたルドベキアが他の植物の成長の邪魔になることがあるので、その心配のない土地で育てるか鉢植えかプランターで育てると不便がないです。
年内に枯れる一年草のルドベキアの場合は、植え替えの必要はありません。多年草の場合は毎年植え替えましょう。
ルドベキアの植え替え時期は、休眠期にあたる10月~11月頃や新しい芽が成長する3月~4月が適期です。
ルドベキアを鉢植えするときは、土が乾いてから十分に水をあげて下さい。水をあげすぎると根腐れを起こす原因になります。
ルドベキアは乾燥に強く、日射しの強い環境で栽培するので、土は乾かし気味にしておくと良いでしょう。水やりの頻度としては、朝と夕に1回ずつが望ましいです。
ルドベキアを地植えするときは、しばらく雨が降っていない場合を除いて雨のみで成長します。
多年草や二年草品種のルドベキアの場合は、冬は土が乾いたら水をあげましょう。夏と違って強い日差しが少ないため、水やりの時間帯を最も暖かい日中などにしてあげるといいです。
とはいえ、冬は休眠中なので、水やりの頻度は徐々にペースを落としていき、1週間に1回ほどになるよう乾燥気味に育ててください。
ルドベキアを地植えする際は、元肥に緩効性肥料を用います。強い日差しでグングン成長しますので、元気がない場合以外は追肥の必要はありません。
与える肥料の割合は「N10:P10:K10」の表記のものが良いでしょう。追肥する場合は「窒素、リン酸、カリ」が等分されている緩効性肥料を使用します。
ルドベキアを鉢植えする際は、生育期にあたる4月~10月に、緩効性化成肥料か液体肥料を加えます。それ以外の追肥の必要はありません。
元々多くの肥料を必要としない植物なので、肥料のあげすぎには気を付けて下さい。
ルドベキアは耐暑性が高く、耐寒性が少し低いです。真夏の猛暑、日射しにも負けないタフな植物です。
ただし、あまり猛暑の中に放置しておくと水不足になってしまうので、水やりには気を付けましょう。
宿根草のルドベキアは耐寒性が高く、耐暑性が低いので夏は風通しの良く暗すぎない日陰に置くと良いでしょう。また、発芽適温は20℃くらいなので4月~5月辺りの時期に種を蒔くと最も良いです。
ルドベキアは種を採取して種まきから育てることもできます。種まきをする場合は、9月~10月と3月の時期がいいです。
ルドベキアは好光性種子のため、きれいな用土に種まきをしたら、土はかぶせずに水やりをして芽が出るのを待ちます。
芽が出たら小さめの容器に鉢上げします。大きく育ってからの移植は困難なので、本葉が少ない頃に鉢上げしてください。
秋に蒔いた場合は冬に凍らないように注意しながら、春に鉢や花壇に植えます。春に蒔く場合は、芽を出すのに温度が足りないのでビニール等で保温する必要があります。
ルドベキアは、春~秋の時期にウドンコ病を発症する場合があります。
ウドンコ病とは、植物の葉や実などがうどんの粉を振りかけたように白くなる病気です。
寒暖差が大きくなるとこの病気は発生しやすいので、風通しの良い場所に置いたり枯葉や花がらを処理することで予防が可能です。また、専用の薬剤を蒔いておいて発病を避けることもできます。
3月~10月の間に葉が白くなって(色が抜けて)模様がでていたら、おそらくハモグリバエの幼虫の仕業です。
害のあった葉は全て取り去って下さい。それでは問題があるという場合は幼虫を探し出して潰します。幼虫は模様を追えば見つかるでしょう。
ルドベキアの花言葉には、「正義」「公正」「あなたを見つめる」「正しい選択」「強い精神力」「立派」という意味があります。
今回はルドベキアの育て方についてご紹介しました。
夏の猛暑にも負けず、細かい気配りも最低限で済み、見てるだけで元気が湧いてきそうな花を沢山咲かせてくれるルドベキアは普段の日常正解から、身近な人への贈り物にまで最適な植物ですね。
※トップ画像はPhoto by kaorunさん@GreenSnap
GreenSnap編集部