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しだれ梅は中国を原産とする、バラ科サクラ属の落葉小高木です。江戸時代以降、美しい花を咲かせる盆栽としても人気となった植物で、古くから観賞用として親しまれています。神社の境内や、池のほとりなどでも見ることができますよ。
今回は古くから人々を魅了する、しだれ梅の育て方をご紹介します。
しだれ梅は、基本的に日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。太陽の光が十分にあたれば、それだけ花付きもよくなります。しだれ梅は耐暑性、耐陰性、耐陰性のいずれにも強いので、どんな環境でも栽培することができます。
しだれ梅は、水はけのよい土壌との相性がよい植物です。鉢植えでしだれ梅を育てる場合のは、「赤玉土小粒7:腐葉土3」の割合で混ぜ込んだ用土を用意しましょう。あるいは、市販の草花用培養土を利用しても良いでしょう。
地植えでしだれ梅を育てる際は、植え付けする2週間前に土壌に腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。さらに、完熟堆肥などを加えると、土壌の栄養が豊富になり、元気に育ちます。
しだれ梅の肥料は、元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくといいでしょう。そのあとは、5月、6月、9月にそれぞれ月2回ほど、定期的な追肥を行います。基本的には緩効性肥料を施しますが、鉢植えの場合は、液体肥料でもいいでしょう。
鉢植えでしだれ梅を育てる場合は、表土が乾いてから水やりをします。さらに、季節によって水やりの回数を変えていきましょう。冬は数日に一回、夏は一日に一回以上は水をあたえるようにしましょう。
地植えでしだれ梅を育てる場合は、水やりはほとんど必要ありません。過度に乾燥している場合をのぞき、自然に降る雨で足りるでしょう。
しだれ梅の苗木を植えるのに適した時期は、12月〜翌3月頃です。しだれ梅の苗木を、一回り大きな植え穴に植え込みます。そのあと、しだれ梅がしっかり根付くまでの間は、日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。
地植えの場合は、雨風で苗木が倒れないように、支柱をたてて支えると安心です。
鉢植えでしだれ梅を育てている場合は、根詰まり防止のために2〜3年に1度、花後の3月頃に植え替えます。しだれ梅を掘り上げたら、根に付着した土をはらい、傷のある根は切り落とします。根を整理したら、新しい用土に植え替えをしましょう。
しだれ梅は、6〜7月に挿し木によって増やすのが一般的です。
春以降に育った枝を切り取り、土に挿し込む部分の葉を落とします。1〜2時間ほど、切り口を水につけこんだあと、用意した赤玉土に挿し込みましょう。発根するまでの間は、水やりは欠かさずしてください。
しだれ梅は、大きく垂れ下がる枝が特徴です。これらの枝は、生育とともに干渉し合い、風通しや見栄えが悪くなってしまいます。これを防ぐためには、定期的に枝葉を間引いて手入れをすることが大切です。
手入れの方法は以下の記事を参考にしてくださいね。
しだれ梅を育てるときは、アブラムシやカイガラムシに注意します。アブラムシは新芽や若葉に発生し、栄養を吸い取ります。カイガラムシも枝葉から養分を吸収し、株を弱らせます。これらの害虫は、しだれ梅の生長に悪影響を及ぼすので、見つけ次第、駆除するようにしましょう。
しだれ梅の花言葉は『高潔』『忠実』『忍耐』です。
この花言葉は、学問の神様とされる菅原道真が太宰府に左遷されたとき、京都で大事に育てていた梅の木が、道真を追って彼の元まで飛んできたという、逸話に由来しています。
しだれ梅は、優雅で繊細な表情をみせてくれる植物です。育て方を覚えて、古くから日本人に愛されてきたその姿を、身近に楽しんでみてくださいね♪
GreenSnap編集部