warning
error
success
information
カクレミノは、年間を通して艶やかな美しい葉姿を楽しめる植物です。和風庭園に植えられていることが多いですが、洋風の庭にもよく合います。今回は、そんなカクレミノの育て方についてまとめました。
カクレミノは日陰もしくは明るい日陰で育てるのが適しています。直射日光に当たると、葉や幹を傷めてしまうことがあるので注意しましょう。
乾燥も苦手なため、寒風が吹きつける場所や土が乾燥しやすい場所は避けてください。加えて、寒さに弱いので東北地方や北海道などでは、地植えでの栽培は難しいでしょう。
また、カクレミノの枝は横に広がるというよりも、上に向かって直立ぎみに伸びていくため、壁と塀の狭いスペースに植えるのにも向いています。
なお、カクレミノは列植しやすいものの、葉の密度がそれほど高くないうえ、成長するにつれ下葉が落ちていくので生垣には向きません。
カクレミノは適度に湿度がある状態を好むため、土が乾いていたらたっぷりと水やりをしましょう。
カクレミノは基本的に肥料を与えなくてもよく育ちます。ただし、土に栄養が足りていない場合は、堆肥を混ぜ込むとよいでしょう。肥料過多になると、葉が茂りすぎることがあるので注意しましょう。また、窒素分が多いと枝が徒長しやすくなります。
カクレミノは痩せた土では育たないので、肥沃な土を用意してください。地植えの場合は、植える場所の土に腐葉土を混ぜ込んで使いましょう。鉢植えの場合は、市販の培養土を使うと手軽に植えられます。
カクレミノの植え付け・植え替え時期は、気温が比較的高い4月〜5月、9月〜10月が適期です。地植えの場合は根鉢の1回り大きい穴を掘り、その中に苗木を置いて土をかぶせます。植え付け後にたっぷりと水を与えれば完了です。
カクレミノを鉢植えにする場合は、根がつまってきたら、1回り大きい鉢へ植え替えます。植え替え後も、たっぷりと水やりをするようにしてください。
カクレミノは「種まき」や「挿し木」で増やすことが可能です。
種まきをする場合は、11月頃に青黒色に熟した実を採取し、その中から取り出した種を翌年の3月〜4月頃にまきます。種は乾燥しないよう、湿らせた砂の中に埋めて種まきの時期になるまで保管しておきましょう。
挿し木をする場合は、元気な枝を15cm程度カットし、枝の切り口を水に1時間ぐらい浸して十分に水揚げします。水揚げをしたら用土に挿し、乾かさないように注意しながら日陰で管理していきましょう。発根して新葉が5枚程度にまで育ったら、庭や鉢に定植します。
カクレミノをコンパクトに育てたい場合は、春から夏頃に枝を切りつめましょう。カクレミノは芽吹く力が強いので、好みの箇所で切り落として問題ありません。
また、先述の通り耐寒性があまりないため、カクレミノを地植えにしている場合は、寒さ対策としてマルチングをするとよいでしょう。なお、マルチングには土の乾燥を防ぐ効果もあります。
カクレミノを育てる上で、特に注意したい病害虫はありません。ただし、乾燥した環境下でカイガラムシがつくことがあります。カイガラムシは主に葉や枝、幹に寄生して液汁を吸い生育を阻害する害虫です。
見つけ次第、歯ブラシなどでこそげ落として退治しましょう。もし大量に発生してしまった場合は、カイガラムシ用の薬剤を使って駆除するとよいです。カイガラムシの成虫は、貝のような硬い物質に覆われているので、通常の薬剤ではあまり効かないことがあります。
カクレミノは成木に成長すると、黄緑色の五弁の花を咲かせます。花の開花時期は、6~8月にです。
壁際などの狭いスペースに植えられるカクレミノは、ちょっとした目隠しとして役立つ植物です。また、鉢植えにして室内で栽培すれば、観葉植物として楽しめます。剪定の仕方や増やし方なども簡単なので、ぜひ育ててみてください。
※トップ画像はえめめさん@GreenSnap
GreenSnap編集部