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オーストリアやハンガリーといったヨーロッパ原産のスノーフレークは、ヒガンバナ科の植物で、別名鈴蘭水仙といいます。これは、スイセンの葉っぱに、スズランの花が咲いたように見える花姿から付いた和名です。
ここでは、そんなスノーフレークの育て方についてご紹介したいと思います。
スノーフレークは、日当たりが良くて水はけのよい場所を好みます。日向から半日陰に置いておけば育ちますが、あまり日当たりが良くないと花付きが悪くなるのでご注意ください。
また、スノーフレークは夏の直射日光が苦手なので、夏の時期は半日陰で育ててください。一方耐寒性はあるので、冬場は気にしなくても大丈夫でしょう。
夏は涼しくて、冬は暖かい場所を選んで植えるとよいでしょう。
スノーフレークは、2月上旬頃から5枚くらい葉っぱが出てきて、4月から5月頃に花が咲きます。その生育期間中の水やりが大切です。
土が乾いてからたっぷりと水やりをしましょう。土が乾かないうちに水やりをしていると、過湿になってしまいますので、土が乾いてからというのがコツです。暑くなり乾燥しやすいときには、水切れしやすいので注意してください。
なお、花が終わったら少しずつ水を控えていき、葉っぱが枯れたら水やりをやめてしまってOKです。スノーフレークの休眠期の間は、鉢植えの場合は雨の当たらない半日陰に移しておきましょう。
スノーフレークの球根を植え付ける際に、元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込んでおきます。あとはスノーフレークの花が終わったあとに、お礼肥として、薄めた液体肥料を少し施す程度でよいでしょう。
スノーフレークを地植えする場合は、肥料は特に必要ありません。
スノーフレークを育てるときは、水はけが良くて通気性のよい土が向いています。
鉢植えの場合は、例えば赤玉土7:腐葉土3の混合土や、市販の草花用培養土を使えばOKです。
スノーフレークは酸性を嫌うため、地植えの場合は、植え付ける2週間くらい前に、苦土石灰を混ぜて中和しておきましょう。そして、1週間前には腐葉土を混ぜて、水はけを良くしておくのがコツです。
スノーフレークは、それほど病害虫の心配のない植物ですが、モザイク病には注意が必要です。
モザイク病というのはウィルス性の病気で、葉っぱがまだら模様になります。かかってしまうと治らないうえ、他の株にすぐに感染してしまいますので、見つけ次第、残念ですが病気の株は焼却処分してください。
ほかの株を守るため、薬剤の散布もしておきましょう。
スノーフレークの植え付け時期は、9月下旬から10月上旬頃が適期です。
スノーフレークを地植えする場合は、株間を20センチ程度とって、球根の大きさの2倍の深さを目安に、球根を植え付けていきます。
スノーフレークを鉢植えする場合は、5号鉢に3球程度を植え付けます。球根の上の方が少し見えるくらい、浅めに植え付けましょう。
植え付けてから1カ月くらいの間は、たっぷりと水やりをし、乾燥させないよう注意してください。
スノーフレークの球根は、3年くらいは植えっぱなしにしておけば毎年花を咲かせてくれます。しかし、だんだん球根が混み合ってくるので、3年に1回くらい、休眠期にいったん掘り上げて植え替えをします。
スノーフレークは、分球により増やすことができます。植えっぱなしにしておいても自然と分球して増えていきます。
スノーフレークの花が枯れてきたら、すぐに花がらを摘んでおくと、しっかり球根に栄養を蓄えることができ、翌年も花付きが良くなりますよ。
3年に1回程度を目安とした植え替えの際に、球根を分割して別のところに植えれば、さらに増やすことができます。
スノーフレークには自然毒があるため、誤って食べてしまわないよう注意してください。
スノーフレークの葉っぱは、見た目がニラに似ています。そのため、間違えて食べた人が食中毒を起こしたというケースが報告されています。スノーフレークの毒にさらされると、吐き気や嘔吐、頭痛といった症状が、食べてからだいたい30分以内に発症します。
ただ、スノーフレークからはニラのようなにおいはせず、青臭いにおいがするだけですので、ニラと区別するのはそれほど難しくありません。
スノーフレークには、鈴蘭水仙のように春咲きのものもあれば、秋咲きのものもあります。それぞれ種類を紹介しましょう。
ここまで、スノーフレークの育て方としてご紹介してきたのがこれです。レウコジウム属のアエスティウム(鈴蘭水仙)という種類で、春に花を咲かせます。アエスティウムは、高さ40センチから50センチ程度に育ちます。
白い花びらの先に緑色の斑点がついていて、鐘形のとてもかわいらしい花を、1本の茎にいくつも咲かせるところが特徴的です。
日本で主に出回っているのがこの種類のものです。
それに対してアキス属のアウツムナレ(オータムナーレ)は、秋咲きのスノーフレークで、8月下旬から10月上旬頃に花を咲かせる品種です。
ポルトガルやモロッコのあたりが原産で、1本の茎に2個から3個の小さな花を咲かせます。花色は、白いものから淡いピンク色のものまであります。春咲きのスノーフレークと比べると、秋咲きのアウツムナレの方が花が小さくて、葉っぱも細く背丈も低めです。
スノーフレークは、4月に花を咲かせます。1本の茎に小さな鐘形をした花が、2個から4個くらい下向きに咲くのが特徴的です。多い時で8個ほど咲くこともあります。
また、白スミレに似た芳香があるのも、スノーフレークの魅力の一つです。
そんなスノーフレークの花言葉には、「汚れなき心」とか「純粋」「純潔」「美」といった意味があります。
これらは、この可憐な花姿から来ている花言葉だとすぐに想像できますね。小さな白い花に入っている緑色の斑点が、純粋さを際立たせているともいわれています。
ほかに「小さな歌」という花言葉もありますが、ベルのような形をした小さな花々が歌うように咲いている様子をイメージできます。
ここでは、まるでスイセンの葉っぱにスズランの花が咲いたような花姿が特徴的な、スノーフレークの育て方についてご紹介しました。
スノーフレークは、肥料もそれほど必要とせず、害虫も付きにくいですし、耐寒性もあり、球根を植えっぱなしにしておいても毎年花を咲かせてくれます。
このように、スノーフレークはとても丈夫で育てやすいので、初心者の方が球根植物にチャレンジするのにもおすすめです。
ぜひこの可憐な花をお楽しみください。
※トップ画像はMakoさん@GreenSnap
GreenSnap編集部