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シラユキゲシは、別名スノーポピーとも呼ばれる、中国東部原産の耐寒性多年草で、中国東部の山地に自生しているケシ科の植物です。
寒さだけでなく暑さにも強くて、いったん株が落ち着くと、親株から離れた場所にも芽を出してどんどん広がっていきます。繁殖力があってとても丈夫なのが特徴的です。
ここでは、そんなシラユキゲシの育て方についてご紹介したいと思います。
シラユキゲシは半日陰の湿った場所を好みます。あまり日当たりのよくない場所でも、きちんと花を咲かせてくれます。そのため、地植えにするなら落葉樹の下などを選んで植えるのがおすすめです。
ただし、耐寒性はありますが、冬はなるべく日中は日に当てあげましょう。シラユキゲシに霜が付いたり凍結しないように管理しましょう。
シラユキゲシには、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。
冬になると地上部が枯れ、基本的に水やりは控えるのですが、土が乾いているようなら水やりをします。なるべく暖かい日のお昼くらいまでに水やりを済ませてください。
シラユキゲシを地植えする場合は、植え付けの際に堆肥を混ぜて植えるので、基本的にその後の肥料は必要ありません。
鉢植えの場合は、植え付けの際に緩効性肥料を施します。また、生育期には適宜液肥を与えるとよいでしょう。
シラユキゲシには、例えば、赤玉土2:腐葉土1の混合土などを使います。ただし、市販の草花用培養土でも大丈夫です。水はけのよい土がよいでしょう。
シラユキゲシの植え付けや植え替え時期は、3月の下旬ころが最も適しています。
地植えの場合は、20センチから30センチくらいの深さの穴を掘ります。掘ったときに出た土の30パーセントくらいの量の堆肥を、土とよく混ぜ合わせて植え付けていきます。
シラユキゲシは、どんどん地下茎を伸ばして広がっていくため、グランドカバーに適していますが、あちこちから芽を出してしまい、なかなか予定通りに庭を造ることができないこともあります。庭をしっかりと管理したい場合には、あえて庭植えにはせず、鉢植えで楽しむ方がいいかもしれません。
鉢植えの場合は、ひと回り以上大きい鉢に植え付けます。それでも根詰まりはしやすいため、毎年さらに大きい鉢に植え替えるか、株分けをすることになります。
シラユキゲシは地下茎がどんどん伸びて広がっていくため、放っておいても増えていきます。植え替えのタイミングで根茎を切り分けて株分けし、別の鉢や花壇に植えると、さらに増やすことができます。
シラユキゲシは特に病害虫の心配もいりません。とても育てやすい植物といえます。
シラユキゲシには特別なお手入れは必要ありませんが、予定外に広がっていくことがありますので、伸びすぎているようなら適宜剪定をします。
あとは、枯れた葉っぱや花がらを取り除いて、清潔に管理することくらいでしょう。
シラユキゲシには、解毒や止血、湿疹、肺結核、腰痛などに効能があるともいわれています。しかしその反面、強い毒性も持ち合わせていることを知っておきましょう。
シラユキゲシは、4月から5月頃に、花径3センチほどのかわいらしい一重の白い花を咲かせます。
ただし、花よりもずっと大きなハート形の葉っぱが目立ちます。草丈は30センチから40センチくらいになります。
シラユキゲシの花言葉には「清純な誘惑」「優美」といったものがあります。清純さを思わせる、小さな白い花姿から、容易にイメージできる花言葉ですね。
一方でシラユキゲシは、その可憐な花姿とは裏腹に、中国名で「血水草」とも呼ばれています。これはシラユキゲシの茎を傷つけると、赤っぽいオレンジ色の液体が出てくることに由来するものです。血水草といわれるとずいぶん印象が変わってしまいますね。
ここでは、中国東部の山地に自生しているケシ科の耐寒性多年草、シラユキゲシの育て方についてご紹介しました。
シラユキゲシは、日当たりのよくない場所で丈夫に育ってかわいらしい花を咲かせてくれます。
そして、放っておいてもどんどん広がっていくほど繁殖力が強いため、育てること自体はさほど難しくないという点では魅力的です。
しかし、逆に育て方を一歩間違えると増えすぎてしまい、迷惑な花となってしまうこともあります。シラユキゲシは、育てることよりもその後の管理の方が大変かもしれませんね。
※トップ画像はかよちゃんさん@GreenSnap
GreenSnap編集部