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ツツジ科ドウダンツツジ属に分類される「サラサドウダン」は、白く鈴蘭のような花を咲かせるドウダンツツジと異なる品種です。「サラサ(更紗)」ドウダンと呼ばれるように、赤い筋が入るのが特徴的な落葉低木で、庭や公園の植栽としてよく見かける方も多いはず。今回は、そんなサラサドウダンの育て方について説明します。
サラサドウダンは北海道から本州にかけて自生しているので、暑さに弱い代わりに、耐寒性がある樹木といえます。そのため、地植えの場合は、気温が高くならない地域であれば、簡単に育てることができます。
ただし、サラサドウダンの樹高は3m程度ですので、鉢植えで育てることもできます。その場合は、耐暑性がない樹木なので温度管理を気をつけましょう。
サラサドウダンへの水やり頻度は、地植えか、鉢植えかによって多少変わります。
サラサドウダンを地植えしている場合は、ほとんど水を上げる必要はなく、降雨で問題ありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をあげます。ただし、地植え、鉢植え関わらず、土が乾燥しているときは、適宜水を与えてあげましょう。
地植え、鉢植え関係なく、サラサドウダンはあまり肥料を必要とする樹木ではありません。もし肥料を与えるときは、有機肥料を開花前の春咲きもしくは、剪定を行う秋頃に与えてあげるとよいでしょう。
サラサドウダンは根が浅く乾燥を嫌う樹木ですので、排水性が良いだけでなく、水持ちが良い土を好みます。
もし腐葉土をつくることができる環境なら、庭に腐葉土をつくり、鹿沼土とブレンドします。ブレンドの割合は、鹿沼土7:腐葉土3ほどが良いでしょう。販売土を用いる場合は、培養土に赤玉をブレンドしたりしましょう。
なお、土壌は酸性になるように調整します。
サラサドウダンの植え付け時期は、花を咲かせる直前の2~3月もしくは11月~12月頃が適期です。
地植えの場合は、50cmほどの間隔をあえて、苗木を植え付けていきます。サラサドウダンは根は浅く表面を這うようにして伸ばす樹木のため、深く掘る必要はありません。鉢植えの場合も、深く植え付けないようにします。
地植えの場合は、基本植え替えは不要です。鉢植えの場合は、2年を目処に鉢を替えてあげましょう。樹高は1~2mほどので、大きくなっても3m程度です。
サラサドウダンの増やし方は、「挿し木」という方法が一般的です。
挿し木に適しているのは、落葉期の2~3月と、花が終わった時期の6~7月頃です。挿し木をするときは、まず15cmほどに枝をカットします。切る枝は、新芽が出ている青々としている枝を切ります。
カットした枝をすぐ土に植え付けずに、2時間ほど水に挿します。土に枝を挿す時に、倒れないように添え棒で管理をしてあげると良いでしょう。ある程度の大きさになるまでは、日陰におきながら水を適宜与えて管理していきます。
サラサドウダンは、基本的に手入れは不要です。
ただし庭で生け垣として植栽している場合は、形を整えたいなどの希望があるでしょう。そのようなときは、好みの形で刈り込んだり、剪定してあげます。剪定に適した時期は、花が終わり、新芽がでくる5~6月頃です。紅葉が終わった時期に整えるのもおすすめです。
サラサドウダンは、病気については特に心配無用です。
害虫については、乾燥する秋口にかけてハダニの発生が心配です。水に弱い害虫ですので、葉を乾燥させないように気をつけることでハダニ予防となります。発生した場合は、ハダニ向けの駆除剤が市販されていますので、そちらを購入して早めに対処してください。
サラサドウダンは開花時期である4月下旬から5月にかけて、釣鐘状の白い花を下向きに咲かせます。その花姿から、フウリンツツジと呼ばれることもあります。
サラサドウダンの花言葉は、明るく可愛らしい花にとてもマッチしたもので、「明るい未来」「喜びあふれる」です。
希望があり、明るい意味の花言葉がある樹木ですので、出産を控えた方の贈り物におすすめです。
サラサドウダン(紅更紗ドウダン)は、育てやすい樹木です。花が咲いたときに、適度に枝を切りインテリアとして鑑賞を楽しむのもおすすめです。
また、花が終わったあとは、上向きに実を結びます。樹木の成長そのものがゆっくりですので、剪定などの世話も頻繁に行わず住み、初心者向けでおすすめですよ。
※トップ画像ははなままさん@GreenSnap
GreenSnap編集部