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山菜などでおなじみのウドは、春を告げる食べ物の一つとして親しまれています。香りが強く、天ぷらにして食べたり、ぬたにして食べたりと楽しみ方はいろいろです。食用としてだけでなく、アイヌの人にとっては、身近な薬草としても愛されています。今回は、そんなウドについての育て方や増やし方をご紹介します。
ウドは日本全土だけでなく、韓国や樺太あたりでも山野に自生している植物です。ウコギ科の多年草に分類されるウドは、水はけのよい土壌でよく育ちます。
なお、地植え、鉢植えどちらでも育てることは可能です。鉢植えの場合は、7号ほどのサイズに一株を植えましょう。半日陰の環境で育てるのが適しています。
ウドに適した温度は、17~18℃の涼しい環境です。暑すぎても、寒すぎても生育に影響します。一般的に25℃以上の暑い気温が苦手といわれています。乾燥にも弱いので、そのあたりも気をつけて栽培しましょう。
ウドは水を好む山野草ですので、たっぷりの水をあげて育てます。そのため、土の表面が乾燥していたら、その都度水を与えてください。
ウドは、肥料を与えなくても問題ありません。植え付け前に石灰、油かす、堆肥を混合したものを土に施しておきます。8月を過ぎてから肥料を与えると、根株の充実不良となるので気をつけましょう。
ウドを育てるときは、黒土かつ排水性よい肥沃な土壌が適しています。pHは6.0~6.5が適しています。
ウドの植え付けの際は、土に5cmほどの深さを目安に穴をあけて、株を植え付けていきます。地植えの場合は、株と株の間は、50~90cmほどの間隔をあけて、次の株を植えます。植え付け時期は12月から5月頃まで行えますが、おすすめは4~5月の時期です。
また、ウドは多年草のため、一度地植えしたものは毎年収穫することが可能です。しかし収穫する量を増やしたい場合は、3~4年毎に植え替えをするのがおすすめです。
一般的にウドの増やし方は、「株分け」や「挿し木」で行います。ただし、夏に花が咲いたあとに実から種を採取し、種まきで増やすことも可能です。
ウドは、9月頃までに黒く実をつけ熟していきます。黒くなった頃に、実を採取します。ウドの種は、ひとつの実から5粒ほど採取できます。
取り出した種は、水の中に入れて、軽くおします。浮いたままの種は捨てます。発芽させたあと、20~25℃前後に保った環境ですと初根しますので、土に植え、本葉がでるまでまちます。本葉がでたら鉢一つに、一株を植えます。
株分けは、根を20cm程を目安で、新芽が一株に付き3~4本になるように株を分けます。数年経た大きな株を分けてあげるとよいでしょう。
挿し木で増やす場合は、育ったウドの硬い部分を20cmほど切って、地中にさし育てていきます。活着は高くないので、ウドを増やしたい場合は株分けがもっともおすすめです。
ウドの手入れですが、特に剪定などの必要はありませんが、生育過程で一株から大量に芽が出たときは、間引きをします。
ウドは放置しておくと2m以上にも草丈が成長することがあります。冬になると、地上に出ていた部分は枯れます。地下に残っている部分は、そのまま越冬しし、春になるとまた芽をだします。地上に出ている枯れた部分を切り取ってあげましょう。
ウドは、若葉、蕾、芽、茎を食用として食べることができます。収穫時期の目安は、地上30cmほどに成長した頃です。ただし、植え付けて一年目のウドは、収穫しないで二年目以降から楽しみましょう。
ウドを自宅kで栽培すると、旬の時期が短い若芽や蕾の部分も逃さずに収穫して、食べることができます。
ウドは多くが水分でできているため、栄養価はあまり期待できる野菜ではありません。そのかわりカリウムを多く含んでいるので、むくみや、高血圧予防におすすめの野菜です。
ウドの木には、蛾の仲間でウドノメイガという虫が、6~9月に発生する恐れがあります。ウドの葉を食べ尽くしてしまう害虫です。葉の裏に卵を産み付けるので、見つけたら孵化する前に駆除します。
予防策としては防虫ネットを使ったり、重曹を使ったりして防虫してあげましょう。
今回はウドの育て方について紹介しました。ウドは、タラノキ属に分類される樹木でです。よく見るとたしかにタラの芽に似ていますね。
ウドは多年草ということもあり、一度植えると毎年収穫ができます。自宅で栽培するウドは、スーパーなどで販売されている白いウドと違い山ウドとよばれます。見た目の色も違うだけでなく、アクや香りなども山ウドのほうが強いといわれています。
ぜひ、ウドの栽培を愉しむと同時に春野菜として収穫して、料理を楽しまれてはいかがでしょう。
※トップ画像はYURAさん@GreenSnap
GreenSnap編集部