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ヒメウツギは日本の関東より西に広く分布するアジサイ科の低木です。梅雨頃に白くて美しい花を咲かせることから、古くから花材や庭木、観葉植物として親しまれてきた植物です。
今回は、そんなヒメウツギの育て方を紹介します。
ヒメウツギの植え付けの時期は、2〜3月または11〜12月が適しています。根鉢より一回り大きい植え穴を掘って、根を広げて植え付けをしてください。
ヒメウツギは野原や山の中はもちろんのこと、河川や海岸付近など普通の植物はあまり育たないような場所でも分布しており、それほど用土も選びません。。
このため、庭植えの場合には、事前に少し土を耕しておいて、その際に腐葉土などの栄養分を混ぜ込む程度で十分です。
鉢植えの場合は、赤玉土7:腐葉土2:ピートモス1の割合で混ぜた土がおすすめです。
ヒメウツギは日光を好む植物ですが、1日に数時間日光に当てることができるのであれば、あまり日光に当たらない場所であっても育てることができます。また、日光が当たりすぎることで弱ることもありません。
ただし、室内管理では日光の量が不足するため、避けたほうがよいです。
ヒメウツギは水を好むため、水切れには注意しましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したら水やりをします。冬は少し控えめにして、完全に土が乾ききる少し前のタイミングで水をたっぷり与えます。
庭植えの場合は土中に水分が蓄えられているため、基本的に自然に降る雨だけで水分を賄うことができます。ただし、土が極端に乾燥する真夏は土が完全に乾燥していたら、水やりをしましょう。
ヒメウツギはとくに肥料を与えなくても育ちます。ただし、栄養分が少なすぎると花の数が減ってしまうため、花をきれいに咲かせたい場合は肥料を与えましょう。
春と秋に根本の土を掘り返して有機肥料を混ぜ込み、鉢植えの場合は置き肥をしてください。
病気としては、春から夏の温度が上がる時期にうどんこ病が発生しやすいです。うどんこ病は粉状の細かいカビが葉に生える病気です。
ヒメウツギの葉が密集するなど、湿度が高い状態が続くと発生する確率が上がるので、ある程度選定を行って葉が混み合いすぎないように管理し、風通しを良くすることが予防に効果的です。
同様に気温が上がるとさび病も発生しやすくなります。さび病は菌が葉に入り込むことによっておこる病気で、さび病にかかった葉は鉄サビのようなくすんだ色に変色します。
さび病が原因になる菌は繁殖力が強く、冬の寒さにも耐えるため、さび病を発見した場合は葉ごと切り取って病気が拡大しないようにする必要があります。
害虫としては、アブラムシが発生しやすいです。特にアブラムシは新芽を好むため、放置すると生育に影響します。アブラムシを発見した場合には、殺虫剤などを用いて早めに駆除する必要があります。
ヒメウツギの植え替え時期は、2〜3月または11〜12月が適しています。2〜3年に1回を目安に一回り大きい鉢に植え替えます。
ヒメウツギの剪定時期は5〜6月です。樹形は整いやすいですが、枯れた枝や混み合っている枝を剪定してください。
また、鉢植えで小さく育てたい場合は、花後に半分の高さに切り戻し剪定するとよいです。
ヒメウツギは丈夫なため、夏越しや冬越しの必要はありません。
ヒメウツギは種で増やすこともできますが、挿し木が一般的です。
ヒメウツギの挿し木は春〜初夏が適期です。枝を10cmほど剪定したあとに発根剤などを塗って土に挿してください。
白く控えめな花を咲かせるヒメウツギの育て方を紹介しました。ヒメウツギは境界木やグランドカバー、木釘に加工されるなど古くから親しまれてきた植物です。
日本の気候に適応しており、手間がかからず育て方はとても簡単なので、初心者にもおすすめの花木ですよ。
GreenSnap編集部